「それぞれの正念場。誰と、どのように迎えるのか?」ピアノフォルテ ぴのこねこさんの映画レビュー(感想・評価)
それぞれの正念場。誰と、どのように迎えるのか?
5年に一度開催される、ショパン国際ピアノコンクール。その出場者6人を追ったドキュメンタリーである。
プレッシャーに押し潰されそうになりながらも、ファイナリストだけが演奏できるコンチェルトでは、みんな自分の音楽に没入して、気持ちよさそうだった。
指導者の在り方も様々で、スパルタ式、お母さん型、冷静型、など多種多様。
どれがベストかはわからないが、それぞれ一定の結果を出してきたということは、その人に合った指導法なのだろう。
ショパンコンクールで独特なのは、ピアノのブランドが選べること。
2021年に1位のブルース・リウが話題となり、CDを取り寄せて、演奏を聞いたことがある。音がキラキラしていて、「2位の音とは全然違う、さすがだ」と感心していたのだが、どうやらFAZIOLIのおかげでもあるようだ。
反田恭平と同率2位のアレクサンダー・ガジェヴは、Sigeru KAWAIという、KAWAIの最高級ピアノを選んでいた。自分に合っていて、しかもコンクール映えする楽器の選択も、勝利の鍵を握る要素の一つだろう。
最後に、6人の子どもころの映像(栴檀は双葉より芳し?)と、その後の情報が流れたのは、興味深かった。
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