満ち足りた家族のレビュー・感想・評価
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ある程度気になる点はあるがおすすめ枠か
今年36本目(合計1,578本目/今月(2025年1月度)36本目)。
韓国映画といえばシネマート…というのは2024年10月末までのお話で、tohoシネマズ梅田へ。こういうときにシネマートが恋しくなりますね(オンラインVODシステム(おうちでシネマート)もなくなったし、韓国映画とは距離を取るようになったのかな?)
ストーリーとしては、ある家族を舞台に事件を起こした、起していないともめる家族と、弁護士と医師の兄弟、その上記の嫌疑がかけられた子を巡る、家族内サスペンススリラーといったところです。とはいえ、直接的なホラー描写はまったくないので、ある意味不条理さを感じるという趣旨の映画ですね。
韓国というと日本と極めて近い国なので法体系もある程度推測してみることができるし、この映画はその前提(ある程度の知識)があると応用するとかなりの理解力があります。もっとも、裁判所など一部の場面で法律ワードが飛んでくることは飛んできますが、それとて最低限なので、ここは安心といったところです。
結局、犯人が誰なのか、また真犯人は自首するのか…といった論点がそうそう提示されてしまうので、ストーリーにも入りやすくここはおすすめ枠…ですが、他の方も書かれている通り、この映画、上映館が極端に少ないですよね…(シネマート系列で残った、シネマート新宿でもやっていない模様。結構謎…)。
採点上特に気になった点はないのでフルスコアにしています。
しいて言えば、展開とは無関係にスマホのマナー音(振動)が聞こえるシーンがいくつかあるので、気になる方は完全電源オフが推奨といったところです。
交差もした家族
子供に自首をさせるべきと考えていた弟が、最終的に自首には反対し、
自首に反対だった兄が、自首させるべしと考えた家族が、
葛藤の末に交差するようにした作劇は素晴らしかった。
ラストに至る伏線も見事だったと思います。
はじめ、どのような展開になるのか読めず、
事件が次々に起こりそうなので、
記憶力の悪い私は、不安に思いましたが、
最終的に、登場人物が多すぎなかったことも私には幸いしました。
1月に見た映画では一番良かったです。
ただし、
・子供部屋を盗聴する伏線が弱かった(なかった?)のは、残念。
・弟が、子供から自身を軽く見られているのを聞いたら、自自させて罪を償わせるべきとの考えに再転換しててもおかしくなかったと思う。
・子供の自首に反対する弟の子供が受験に受かっていた(ので、自首には反対)方が納得が考えられたと思います。
限られた空間の狂気
典型的な韓国映画です
久しぶりのチャン・ドンゴン。相変わらず、カッコ良い。
この兄弟、面白いくらいに意見が合わない。仕事面でも、対立。よく出来たストーリーだと思った。どんどん見入っちゃった。冒頭の事件のシーンは、ドキドキした。
子供たちの二面性、怖いわ。でも、最近の子は、こういう子が多いのかもね。昔は、見るからにヤンキーみたいな、目で見て分かる悪い子ばかりだったのに、見た目では分からない子が多い。関わりたくないと思っちゃう。
それにしても…ラスト、まさか、こんな形で終わるなんて…。まあ!いかにも韓国映画って感じだよね。でも、面白かった。
ラストに近づけば近づくほど胸糞展開になって面白かったですね 血縁だ...
じんわりどっぷりな…
退屈はしないが物足りない映画
「八月のクリスマス」「危険な関係」などで知られる韓国の名匠ホ・ジノ...
「八月のクリスマス」「危険な関係」などで知られる韓国の名匠ホ・ジノ監督が、1つの事件をきっかけに、ある兄弟とその家族が崩壊していく様を描いたサスペンス。
弁護士の兄ジェワンと小児科医の弟ジェギュ。ジュワンは道徳よりも物質的な利益を優先し、年下の2人目の妻ジス、10代の娘らと豪華なマンションに暮らしている。一方、常に道徳的で良心的が信条の弟のジェギュは年長の妻ユンギョンと10代の息子と暮らし、痴呆気味になった母の介護にも献身的だ。兄弟でありながら正反対な信念を持つ2人は、それぞれの妻とともに4人で月に一回高級レストランの個室でディナーをともにしている。あるディナーの夜、事件が発生した。この事件により、4人は家族に関するある秘密に直面することとなる。
兄ジェワンを「オアシス」のソル・ギョング、弟ジェギュを約5年ぶりの映画出演となるチャン・ドンゴンがそれぞれ演じ、ドラマ「夫婦の世界」のキム・ヒエ、「アベンジャーズ エイジオブウルトロン」のクローディア・キムらが顔をそろえる。
満ち足りた家族
2024/韓国
配給:日活、KDDI
今回は珍しくネタバレ無しね?韓国本国ではタイトルが 普通の家族 日本版タイトルは 満ち足りた家族。
このタイトルさ?皮肉が効きすぎて怖ぇーよ?日本語タイトルをつけた人、センスあるけど、性格悪い人だと思います。
満ち足りた家族というタイトルってさー、ソル・ギョングとチャン・ドンゴンがおめかしして、食事しているポスターを見て、普通の家族の映画と思うじゃん?
ところが、ぎっちょん。そうは問屋が卸さない。
↑ 死語の嵐
映画冒頭、街中でカーチェイスが始まる。後ろを煽られていた入れ墨入れて、何故かトランクに金属バットを常備していた男が、後ろに止まった高級スポーツカーをバットでフルボッコにする。
すると、後ろのスポーツカーが急バックをする。そのまま、いなくなると思っていたら、何と、そのまま爆走して、金属バットの男を跳ね殺すのだ。
金属バットの男は、実はプロ野球選手だったという事が分かる。刺青も一人娘が生まれた記念に、娘の足型の刺青だったのだ。
この刺青は金属バットの奥さんも胸に入れている。金属バットの男は車に撥ねられて即死してしまう。助手席にいた女の子が車に挟まれて身動きがとれない。
女の子が病院に搬送されるも、瀕死の重傷でいつ死ぬかも分からない。この女の子の主治医がチャン・ドンゴン。
日本の誰かさんとは違い、ちゃんと医者に見える。これが、邦画だったら、何を演じても「 ピー 」の役者になってしまうからな?
チャン・ドンゴンは潰瘍の妻と共に、認知症の母親を自宅で介護している。また、絵に描いたような、認知症の症状で気の毒としかいいようがない。
子どもは成績が悪くて大学に合格する事が出来ないプレッシャーに押しつぶされいる。
ソル・ギョングは、悪徳弁護士で、前述のひき逃げ犯に雇われている。どんな悪党でも、金持ちなら弁護するので、港が見えるタワマン暮らし。
ヨガとか、ピラティスとか、自分磨きにしか興味が無い、若いだけが取り柄の若い女と再婚をして、故人となった前の嫁との間に待望の赤ちゃんが生まれている。娘は前の奥さんとの子で成績は優秀。
ソル・ギョングの長女は成績優秀なので、チャン・ドンゴンの息子の家庭教師をしているが、未成年のくせに、タバコを吸ったり、留学生の彼氏とパーリーでテキーラブンブンしたりして、どんどん悪の道に息子を陥れていく。
何や、かんやあって、ソル・ギョングは野球選手を跳ね殺した金持ちの弁護をして、チャン・ドンゴンはその殺された野球選手の瀕死の女の子の主治医だということが分かる。
さぁ、それからだ。
この映画は何の予備知識も無く見て欲しいので、解説はここで終わる!教えませーん!
普通の映画だったら、この野球選手を跳ねた男に焦点を当ててストーリーは進行していくのだが、この跳ねた男は添え物で、本丸の悪い奴等の正体が分かった瞬間の見守りカメラの映像のおぞましい事といったら、もう!
脚本家はよく、こんなにおぞましい役を思いつくもんだ!
まぁ、大抵、悪い奴が改心して終わりとかさ?大抵、予想がつくラストになるわけじゃん?
いやー、言うのは勿体無い!ミステリーのあらすじを説明するなんて野暮の極みだ。
ぼやかして言うが、「 サイコパス」 って、どんなに恵まれた環境でも、出来ちゃうんだよなー?
子どものうちに格闘技を習わせるって大事だと思う。殴られたら、どれだけ痛いのかが分かって、人に暴力を振るおうとは思わなくなる筈。
あと、ライトノベル以外の読書。言っては、いけない事。どうやって、苦境を乗り越えたのかの経験談。犯罪を犯すと、どんな罪になるかの予備知識が身につく。
ライブ鑑賞、売れている歌手と、売れていない歌手との違い。調べれば、いくらでも無料で鑑賞する手段はある筈。
映画鑑賞、俺みたいにはなるな!寂しい人生をおくる羽目になるから、どんなにプリキュア好きでも公言するな!怖ぇーよ?お前!人に好かれたかったら、
366日、ちょー感動!マジ泣ける!って、言っとけ!それが人生の処世術だ!俺はそんな奴、嫌いだけどな!?
深夜放送、色んな悩みを抱えている人の体験談、兄貴と慕われるDJの慰め方や、アドバイスのテクニック。
マニアックな洋楽、邦楽、コミックソング。普通に生活していたら、体験できない事を追体験させてくれる。
やっちゃいけない事。
YouTuberのチェンネル鑑賞。すぐに回線をストップさせるべき。
配信者がクソつまんないゲームを実況している奴なんて愚の極み。うるせぇだけじゃん?面白くとも何ともない。
iPadはネット禁止にして、kindleか青空文庫で読書をさせるべき。読書しないから、あんな、YouTuber中毒になるんだよ?
文学って、2000年前にもあったんだぜ?ここ最近のポット出の娯楽とは比べ物にならないからさー?
本読めなかったら、マニュアルも社内報も読めなくなるかんな?
閑話休題、映画を見た人にしか分からない事。あの、家族の集合写真をとる時の、ほのぼの会話。古い映画で覚えている人いないだろうけど、韓国映画デイジーのラストの集合シーンとED曲の歌詞くらい切ない。
この写真だけ、理想の「 満ち足りた家族」 なんだよなー?やっぱ、この作品に「 満ち足りた家族」 って、日本語タイトルをつけた人って...、怖い...。あの二人と( あっ!) 同等に怖い...。
同病哀憐れむだな?おてての手と手を合わせて幸せ!なーむー!!
あらすじにある兄弟の前提に違和感
あらすじ解説にはこうある。
「ジュワンは道徳よりも物質的な利益を優先し」「一方、常に道徳的で良心的が信条の弟のジェギュは(略)痴呆気味になった母の介護にも献身的だ」
でも映画見たら違うとすぐ感じた。兄は物質的な利益を優先しているわけではなくて弁護士として合理的に行動しているだけ。弟は道徳的で介護にも献身的というわけではなくて世間体を気にしているだけで、子どもや母親のやっかいごとは妻に押し付けているだけ。
この構図がすぐ明らかになるので、終盤に向けての展開も読めてくる。そういう意味では予定調和に感じてしまった。でも全体としては面白い展開に仕上げているし子どものろくでなし感も良かった。見て損はないとは思います。
あ、あとチャンドンゴン親子が似てなさすぎ。
正義と畏怖
実に、後味が悪い
起こりうる不幸
器を満たすものは喜ばしいものだけでもないようだ。
色んなストレスが撒きちらかされていて、韓国ならではのものもあれば、そうでないものまで。多かれ少なかれ僕らはそんなストレスと共に生きている。
まるで降り積もる雪のようだった。
徐々にゆっくりと蓄積されていく結晶たち。そんなものが日常から降り積もる。
まだ耐えれる。
まだ逃がせる。
まだ流せる。
…そんな呟きを日々、呪文のように唱えてる。
でも限界はくる。いや、きっかけかもしれない。
それが子供の問題ならば尚更捨ておけない。
浮浪者を子供たちが2人がかりで暴行する。
そんな問題が降り掛かってきた日にゃ、それまでどうにかしてやり過ごしてきたストレスは、一気に満たされ溢れ出す。とめどなく土石流の如く。
トドメは子供たちの本心なのだろう。
次世代モンスターが育ってる。
アレらが大人になった世界は救いがない。
自首させる決断をした兄は正解だと思う。
何がどうなってあんなモンスターが育つのか?その土壌にこそ問題があるのだと思われる。
で、弟は兄を轢き殺す。死人に口無し…とはいかない。問題を先送りにしただけだろう。嫁は一部始終を聞いている。そして、腕のいい弁護士を雇って過失致死を勝ち取るのであろう。
兄にとっては因果応報ではある。
とは言え…全く救いのないはなしである。
正直、趣味が悪い。
人と社会のダークサイドの話だ。
たまに出くわすその手の韓国作品…後味が悪い。
とは言え、おそらく万人に関わる話ではあって、些細なキッカケで同じような境遇には陥る。
ハッキリと他人事とは言えない話だ。
考えたくない問題が満載の作品だった。
すれ違う、入れ替わる
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