「最強タッグ」ゲキ×シネ「バサラオ」 ぷにゃぷにゃさんの映画レビュー(感想・評価)
最強タッグ
ナマ観劇も、ライブビューイングもしてないのに、先にシナリオを読んでしまった。読み終わった時は、正直、ヒュウガの目的とか本心があまり見えず、イマイチ締まらないなと思った。ゲキシネを観て、ようやく、主人公に目的は大してないんだな、とわかった。あのビジュアルなら、納得できる。とにかく自分が一番なら良い、とことんワガママで、自己中心で、残酷な美男。政治経済のことは考えず、国作りには興味なし、自分を邪魔する者がいないことが重要。こやつがトップでは、まちがいなく国が滅びますな。
美貌でのし上がろうとするヒュウガを、生田斗真がクールにスタイリッシュに表現する。動きも計算され、歌に殺陣にダンスに、八面六臂の活躍。素晴らしい。油が乗りまくっている。その彼を支える中村倫也が、またいい仕事をしている。カイリという人物は、ヒュウガの軍師だが、腹の底で何を考えているかわからず、あっさり裏切りそうでもある。その底知れなさを淡々と、飄々と演じている。時折笑える間とか、ゆるいところがあるのもいい。しかも歌上手い!声がめっちゃいい! 生田斗真と中村倫也のタッグ、最高やないかー。
西野七瀬は新感線2回目。かわいい顔なのに、プッツンした役どころで、笑顔で怖いことを言う。そんなに殺陣はこなさないが、それなりにポーズは決まっていた。身にまとうドクロが、カチャカチャ音がするのが気の毒だった。
りょうも常連と言っていいかな。何回か出てるね。貫禄の必要な女性役にはぴったりで、一見冷たそうだけど、実は温かく包容力がある感じがいい。
さて、劇団員に行こう。古田新太の関西弁は軽い。ミカド感は薄い。でも、ちゃんと殺陣はマジメにこなしてエラい。粟根まことの悪役はなくてはならぬ。重鎮っぽい。村木よし子の登場の時、鼻の下が光ってる気がして、まさかセロハンテープとか貼ってるんじゃ…と思ったが、衣装としての金の鼻ピアス?だった。いやー、けっこう光るもんだねー。照明ってすごいねー。河野まさとの手のひら返しぶりは、いつ見ても清々しい。古典の型のようだ。頭の型も良いおかげで、かわいい女の子と絡めて良かったね! 右近健一のラメ系ピンクのリップがファンキーで良い。ヒィー(笑)。高い声が出るヒィー。山本カナコの太鼓に仕込まれたマイクにわろた。ちゃんと音も出る(笑)。中谷さとみの髪形がキティちゃんみたいでかわいい。川原正嗣の殺陣のキレの良さ、相変わらずかっこいい。そしてそして、インディ高橋の登場シーン、ガッツリ笑わせていただきました。これは、文字だけでは伝わらない味だわ。天皇の血を引くはずなのに、あの貧相さ…もう彼にしかできないワザ!
楽しくて3時間半もあっという間。あー、ナマで観てみたい。
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