ゲキ×シネ「バサラオ」のレビュー・感想・評価
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久々の★5.0
ミカドや貴族に代わり、武家の将軍が政治をおこなうヒノモトの国。幕府の密偵をしていたカイリは、執権キタタカに辞めたいと申し出たことで裏切り者とされ命を狙われる事になった。執権から逃れたカイリは、美しい顔で女たちを従えたヒュウガという男が桜の下で開く宴に遭遇した。そこへ幕府の役人が現れ、ヒュウガに惹かれて家を出た女たちを連れ戻そうとしたが、女たちはヒュウガを守るために役人たちに立ち向かい、何人も死んでいった。そんな女たちを葬ることなく狂い桜の栄養となる、と言ったヒュウガ。カイリは打倒幕府のためヒュウガの軍師となり・・・さてどうなる、という話。
これまで何作か新感線のゲキxシネを観たが、本作はその中でも非常に面白かったし、素晴らしい作品だった。
鎌倉幕府の北条氏が執権で政治を行ってた時代だと思われ、侍があんな蔑まれてたら怒りも沸くよな、と思いながら観てた。
ゴノミカドは後鳥羽上皇かな。
ヒュウガ役の生田斗真、カイリ役の中村倫也の2人ともイケメンだし、歌も殺陣も上手くて感動した。
これまでの多くが古田新太中心だったけど、そうじゃ無くても素晴らし作品が出来るんだとわかった。
西野七瀬やりょうも頑張ってたし、もちろん古田新太も良かった。
ポンカン役の右近健一の歌も素晴らしかった。
生観たいと思ったが、2,500円で色んな角度やアップまで観れたから、お得だったかも。
大満足で素晴らしい。久々の星5です。
最強タッグ
ナマ観劇も、ライブビューイングもしてないのに、先にシナリオを読んでしまった。読み終わった時は、正直、ヒュウガの目的とか本心があまり見えず、イマイチ締まらないなと思った。ゲキシネを観て、ようやく、主人公に目的は大してないんだな、とわかった。あのビジュアルなら、納得できる。とにかく自分が一番なら良い、とことんワガママで、自己中心で、残酷な美男。政治経済のことは考えず、国作りには興味なし、自分を邪魔する者がいないことが重要。こやつがトップでは、まちがいなく国が滅びますな。
美貌でのし上がろうとするヒュウガを、生田斗真がクールにスタイリッシュに表現する。動きも計算され、歌に殺陣にダンスに、八面六臂の活躍。素晴らしい。油が乗りまくっている。その彼を支える中村倫也が、またいい仕事をしている。カイリという人物は、ヒュウガの軍師だが、腹の底で何を考えているかわからず、あっさり裏切りそうでもある。その底知れなさを淡々と、飄々と演じている。時折笑える間とか、ゆるいところがあるのもいい。しかも歌上手い!声がめっちゃいい! 生田斗真と中村倫也のタッグ、最高やないかー。
西野七瀬は新感線2回目。かわいい顔なのに、プッツンした役どころで、笑顔で怖いことを言う。そんなに殺陣はこなさないが、それなりにポーズは決まっていた。身にまとうドクロが、カチャカチャ音がするのが気の毒だった。
りょうも常連と言っていいかな。何回か出てるね。貫禄の必要な女性役にはぴったりで、一見冷たそうだけど、実は温かく包容力がある感じがいい。
さて、劇団員に行こう。古田新太の関西弁は軽い。ミカド感は薄い。でも、ちゃんと殺陣はマジメにこなしてエラい。粟根まことの悪役はなくてはならぬ。重鎮っぽい。村木よし子の登場の時、鼻の下が光ってる気がして、まさかセロハンテープとか貼ってるんじゃ…と思ったが、衣装としての金の鼻ピアス?だった。いやー、けっこう光るもんだねー。照明ってすごいねー。河野まさとの手のひら返しぶりは、いつ見ても清々しい。古典の型のようだ。頭の型も良いおかげで、かわいい女の子と絡めて良かったね! 右近健一のラメ系ピンクのリップがファンキーで良い。ヒィー(笑)。高い声が出るヒィー。山本カナコの太鼓に仕込まれたマイクにわろた。ちゃんと音も出る(笑)。中谷さとみの髪形がキティちゃんみたいでかわいい。川原正嗣の殺陣のキレの良さ、相変わらずかっこいい。そしてそして、インディ高橋の登場シーン、ガッツリ笑わせていただきました。これは、文字だけでは伝わらない味だわ。天皇の血を引くはずなのに、あの貧相さ…もう彼にしかできないワザ!
楽しくて3時間半もあっという間。あー、ナマで観てみたい。
生田斗真くんの美しさよ!
舞台も映画も迫力満点です
昨年、この舞台を観に行きました。幸運にも前から2列目、通路側という良い席が当たり、役者さんの力のこもった演技を目の前で鑑賞出来ました。その反面、贅沢な悩みですが、席が前すぎて、舞台の後ろのほうや、全体が見にくい。もうちょっと後ろの席で、もう一回、観たいなと思いましたが、チケットが取れず断念するしかありませんでした。
その、私にとっては、ちょっと曰くつきの舞台を、映像で見られるとあって、すごく楽しみでした。狂気な主人公を演じる生田斗真さん、大きなスクリーンで観ると、舞台の生鑑賞を上回る、圧倒的な迫力でした。中村倫也さんも、もちろん、かっこいい。見ごたえ満点でした。
この舞台を観ようと思ったのは、その主役のお二人を差し置いて、お気に入りの西野七瀬さんが、劇団☆新感線の舞台、ベテラン俳優さんばかりの中で、大丈夫かな?と心配だったことがきっかけでした。でも、堂々としてるし、声もしっかりと通っているし、むしろ怪しい役柄は得意ですみたいな表情が、映画でも伝わってきました。全然心配する必要なかったです。
圧倒! 劇団☆新感線の真骨頂
生田斗真が美しい、中村倫也がネチッコイ、量産クールビューティー、そして古田新太おもろい。
もちろん西野七瀬の狂喜的な演技もあり、劇団☆新感線のメンバー粟根まこと、河野まこと、右近健一、さらには村木よし子さん、山本カナコさんの歌も大盤振る舞い。
ダンスも最高、生田斗真は歌舞伎の型を入れたダンスを披露し、客席通路を六法を踏んでいくシーンも最高。
もう最高の一言しか出ません。
南北朝の時代をモチーフ。歴史に疎いので、古田新太演じるゴノミカドと後醍醐天皇でいいのか。粟根まこと演じるキタタカは北条氏だろうけれど、芝居の中では「執権キタタカ」と名乗るくらいだから、北条義時くらいだろうか。そうすると後鳥羽上皇になるのかな。
劇団☆新感線は、そういうモチーフの仕方がうまい。ある時は日本史で、ある時はシェークスピアを。ちょっとした知識的クスグリをいれつつ、外連味とユーモアも忘れないエンターテイメント。飽きさせない。
ヒュウガ(生田斗真)とカイリ(中村倫也)の二人の天下取り。沖ノ島に流刑となったゴノミカド(古田新太)の擁立で鎌倉幕府執権キタタカ(粟野まこと)を倒そうと立ち上がる。
ふと、歌舞伎を体験した生田斗真の、歌舞伎を見せるダンスや見得に、ネトフリドキュメンタリー「生田斗真 挑む」の経験が確実に活かされているのだなぁって思った。
劇団☆新感線は「いにうえ歌舞伎」とも言い、ある意味、その根底にあるかっこよさが合致したのかなぁとも思った。
生田君凄いね。(☆o☆)
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