「1時間半、ずっと目と耳がコーフン」ファレル・ウィリアムス ピース・バイ・ピース ArtHolicさんの映画レビュー(感想・評価)
1時間半、ずっと目と耳がコーフン
・メインビジュアルの印象から、イロモノ系やキワモノ系かと勘違いされるかもしれないけれど、骨組みはしごく真っ当な「(インタビューベースの)アーティスト・ドキュメンタリー」。
・実際にレゴを使ったストップモーションアニメ、ではなく、レゴの意匠/機構を活かして、"いかにもレゴでつくられている風"に仕上げられたCGアニメーション。
・人も楽器も機材もお金も(小切手も)食べ物もインテリアも建物も街も海も地球も……、あらゆるモノがすべてレゴ。オープニングのユニバーサルのロゴまでレゴ(笑)
・完成した"音楽"もレゴでカタチにして、手にとったり、他の人とやりとりしたりするの、おもしろい♪
・ファレルのインタビュー現場、さまざまな関係者(ミュージシャンや業界人)が語る姿、インタビュー内容の回想シーン、ファレルの心象風景などが、次々とシームレスに現れ、飽きるヒマなし。
・基本、ポップで楽しいテイストだけれど、ファレルの悩みやスランプ、Black Lives Matterなど、しんどい出来事もちゃんと。
・セレブのインタビューって、「音声だけ使用」だと引き受けてもらいやすそう。資料用に動画もおさえるとしても、その映像クオリティは問われないので、さまざまな手間が格段に減るはず。アニメとドキュメンタリーの組み合わせ、今後さらに増えるかもしれませんね。
・あえて難を言うなら、終始、画面がにぎやか&カラフルなので、「ここぞ!!」というハイライトシーンでの視覚的な快感/カタルシスが目減り。あと、髪型がノーマルな人は、見分けがつきにくい。ときどき「あなた、誰?」ってなるw
・私は登場するミュージシャンのほとんどを見知っていて、ファレルの成功プロセスがよく理解できたけれど、知らなくても十分楽しめると思います(たぶん)。