「福山雅治のキャスティングは流石、ただ見方により後半チープさを感じた。」ブラック・ショーマン Taiさんの映画レビュー(感想・評価)
福山雅治のキャスティングは流石、ただ見方により後半チープさを感じた。
冒頭のマジックショーのシーンから始まり武史という人物を観客に主人公なんだと印象付ける。「(良い意味で)キザで人を喰ったような対応をする癖強な人物」を演じれる俳優はあんまりいないんじゃないか?福山さんが最適解に感じます。常識的で武史のツッコミ役の姪を演じた有村さん、最初から故人の役でしたが中村さん、他にも生瀬さん伊藤さん木村さんもキャスティングが好きでキャラも立っていて凄く良かったです。
原作タイトルの「~名もなき町の~」のイメージ通りのロケ地選定もマッチしていました。一度は行ってみたい。ドローンを活用した映像と音楽と作品のメインであろうマジックの演出も最初から最後まで良かったです。
チープというのはマジックの演出自体がという意味でなく「●人事件のリアリティ」と「推理モノ+マジックショー」という演出を比較した場合の乖離が印象に残ったという意味です。
終盤の推理モノの鉄板で犯人の究明シーン。皆を集め状況証拠を示して外堀から埋めて犯人を追い詰めて自白させる展開。でもイジワル言うと状況証拠と推察だけであっけなく白状しすぎじゃないかと犯人のリアリティ追及すればもっと往生際悪いですよ多分。
あと武史も兄に強い恩を感じてたなら犯人をもっと詰めてもいいのにあっさりしすぎ。マジックの傾倒した浮世離れした人物として表現したかったのでしょうか?真相に近づいたり進展があるとマジックショーの効果音が鳴るのですがこれも微妙でした。犯人も先生を●害する動機が正直薄く、真世も作中で言ってましたが事情を正直に話せば先生も忖度してくれたのではないか?
ただ本作をあくまで「推理モノ+マジックのエンターテイメントショー」と捉えればチープさは特に気にならないと思います。受け手の解釈の違いです。
原作がシリーズモノなので武史のがマジックショーを辞めた理由、真世と婚約者の関係性の行方等本作では回収されてない伏線がありますので次回作があれば楽しみです。
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