「ミステリーと思って観ると期待外れ」ブラック・ショーマン 飛鳥たん♪さんの映画レビュー(感想・評価)
ミステリーと思って観ると期待外れ
よくも悪くも福山雅治ショーな作品でした。
観終わった後、賛否両論あるのがすごくわかるなぁ…と。
東野圭吾作品、ミステリーと思って観たら拍子抜けする。
推理慣れしている人なら、犯人が開始30分ほどでわかってしまうのだ。
まず、死因が布での絞殺という時点で、女性1人が犯人はあり得ない。
普通、怨恨ならロープを用意するか、Xの献身みたいに電気コードを使うだろう。
開始早々の「幻脳ラビリンスの聖地」の文字をこれみよがしのアングルで入れる。
ああ、これが今回の話と関係あるんだな、つまりなんか役場とかなんかの因縁かな…。
と、容易に英一が殺された理由に重要な要素である事が想像できる。
そして順番に明かされる真世の同級生と、
「路線変更して書かれた」という『幻脳ラビリンス』。
あぁ、動機はこれか、とすぐに察した。
誰のアイデアなのかも「3人で過ごした」でバレバレだ。
ライターのくだりも武史が言うように、
オイルということは燃やす前提なのもすぐにわかった。
それらがミスリードで、全員犯人…みたいな悲しいストーリーなのか?
とも思いながら見続けるも、他の同級生に殺しの動機が無さ過ぎた。
唯一ミスリードを取れそうな九重は女性。
実行犯にはし辛い。
とにかく終始単純なストーリーだった。
マジックというエンタメ性がなければ全く面白くないだろう。
犯人が誰かとか、トリックやアリバイ崩しはどうでもよくて、
父娘と婚約者と叔父の、ただのハートフルエンターテイメントだな…というのが率直な感想。
ひとつ謎が残っているのが
池永くんと東京で会い、武史とも店(同じ東京)で夜まで会っていた英一が、なぜ日帰りで帰宅したのか…ということ。
釘宮は泊まりで東京に行くと思って犯行に及んだはず。
その「アレ」に関しては劇中でも簡単に解説ありましたが、
会う相手が娘だとしたら既にそこで漏らされる可能性だってあるのに…
って思いました。
やはり原作にリアル性が無いんですね。
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