「叔父と姪の、謎解きエンタメショー」ブラック・ショーマン　td.mさんの映画レビュー（感想・評価）

原作のエンタメ性を素直に映像化した快作です。
推理の構造は定番ながら、マジックと心理描写を絡めた展開がテンポ良く、叔父と姪のバディ設定も程よく新鮮でした。
福山雅治は役どころに自然に収まり、有村架純も安定した演技で物語を支えています。
脇役もいいですね。特に木村昴はジャイアニズムをさりげなく香らせる演技で存在感を出していました。ただ、ポンコツ刑事のイメージしかない生瀬勝久は、今回は微妙に「ポンコツ未満」。原作に忠実と言えばそうなのですが、少し残念。
映像は季節感や舞台の色彩がアクセントとなっており、全体として原作の魅力を損なわず、キャストの配置と演出で安定感のある仕上がりとなりました。
評価　★★★★☆