「ちょっと軽かったかな!? とゆーか監督、はしゃぎ過ぎ?」ブラック・ショーマン しょうたろうさんの映画レビュー(感想・評価)
ちょっと軽かったかな!? とゆーか監督、はしゃぎ過ぎ?
この作品を見る第一の目的は、原作に比べて主人公の神尾武史を福山雅治がいかに演じるか(あるいは演じさせるか)?と言ったところであったが、東野推しとして大甘の75点としとこう。不満は残るが。
まず冒頭のマジックショーは結構良く出来てて、福山の格好良さが上手く表現されてると思った。
なかなかの出だしだし、原作を読み終えた段階で、映像化したらこんな感じだろうなという感じそのままのものと言っていいだろう。
しかーし! 「軽っ!」と思ったのが、予告編にも出てる免許証を消してまた出すくだり。なんか三流マジシャンが一笑懸命受けようとしているように感じた(笑の字はわざと。こんなイメージで)。
また、原作に比べて、冒頭以外のマジック多めなのは、サービス精神?あるいは映像化故の原作との差別化かな。
原作では冒頭以外ではほぼマジックは無し。皆無と言ってもいいくらいの印象がある。この辺は演出過多!かも
それから、武史が真世にたかるくだり、原作では真世が嫌々ながらも食事代と宿泊代を出したと思うが、それが無くてサラッと流された感じだけど、2人の人となりと関係性を表す意味でももう少し原作通りに出して欲しかった。
欲を言えば、全体的に武史はもっと毅然とした態度というか人を食った奴、みたいなふてぶてしい所を徹底的に出してもいいかなと思った(充分太々しい態度に徹していたと思う人はいるだろうが、どうしても免許証の消し出しのくだりとか、「おじさんというのは・・云々
」とか軽い。個人的な趣味としては岸辺の露伴先生みたいに嫌なやつだけど愛すべきキャラみたいに描くのも充分アリだと思う)。
そして、物語は進んで大団円と言った所ではこれでもかと言ったマジックショー仕立ての犯人暴きであるが、ここはまあ映画の見せ場でもあるし、主人公が元世界的名声を得たマジシャンだから、こうなるのかなぁといった感じで、個人的にはもう少し抑えてスマートに出来ないものかと思ったりしたが、仕方がないのかなぁという感じかな。
後、犯人の動機を弱く思ったという評価を見かけたが、私は原作を読んだ段階で、これはアリかなと思ったので、弱いと感じた人がいるというのは、映像化した時点での表現の弱さというかストーリーのどこに重点を置いたかによるものかなと思う。少なくとも原作においては、そんな感想を私は持たなかった。その辺りを求める人は原作を読みなさい、ある程度満足できると思う。
まあいろいろ不満はあるが、有村架純の真世は被害者の娘としてと主人公をけなしたり助けたりする姪として、その役をきっちりこなしていて良かったと思うし、武史もまあまあふてぶてしくて総じて良くできた娯楽作品と言って良いかと思う。
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