「本当に“見えている人”って、こんな感覚なのか。」見える子ちゃん 民主主義の豚さんの映画レビュー(感想・評価)
本当に“見えている人”って、こんな感覚なのか。
そう思わされるような怖さ。
ホラー映画にありがちな“バァッ!”と驚かせる演出はほとんどなく、霊と目が合ってる感じ、霊に認知されている様な感覚、「見えるの〜?」といって付いてくるなど、忍び寄る恐怖がじわじわと効いてくる。そこがこの作品の魅力だと思います。
主演の原菜乃華さんをはじめ、キャスト陣の演技も秀逸。
先述した「見えるの〜?」の時の原さんの叫び方が『キャー!』ではなく『ゔわぁぁぁぁぁぁー』が良かったです。
遠野先生の母親を演じた吉井怜さんが1番怖かった。あんな綺麗な方が・・うん、ゾッとしました。
そして、まさか泣かされる展開になるとは思わなかった。前半の違和感を見事に伏線回収してくれて、最後の最後に「いや、あんたもそっち側かい。」とツッコんだ。
展開も含めて、総じて満足度の高い、ポップな和製シックスセンスでした。
原作ファンの中には納得できなかった方もいるようですが、映画としての緩急が心地よく、飽きずに最後まで観られます。
ホラーが苦手な人でも楽しめる“ちょうどいい怖さ”と、どこか切なさを残す余韻。原作にも興味が湧きました。
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