「残念すぎる仕上がり」見える子ちゃん HGPomeraさんの映画レビュー(感想・評価)
残念すぎる仕上がり
映画化失敗作品は数多く存在しますが、まさに失敗の称号が相応しい残念な仕上がりに落胆しました。
私個人的には過去最低。
理由は、双方の視点から客観的に観ても、ほぼ完璧に、面白くないから。
双方の視点とは、「原作に忠実な作品」側と、「映画製作者に忠実な作品」側。
まず、原作との接点が皆無に等しい。
見える子ちゃんの最大の特徴である、「見えるけど恐怖しながらひたすら無視する」という、ホラーコメディであり主人公の特徴が、導入からいきなり破綻していた。
普通に見えてたり普通に絶叫したり走って逃げたり。…普通に怖がっている女子高生。
導入から原作無視な展開のためか、その後全てが売名作品かと思えるほど、原作から脱線したまま。
①父親の存在感が、いきなり露骨。
②キャラの立っていた弟の設定と存在感を完全排除。
③担任先生の存在が、余りにも御都合的な意味不明キャラとして存在。
④ハナの食欲設定が、「怨霊に取り憑かれて生命力使うから食べているのね」の一言で終わって、特徴設定をあっさり終わらせている。しかも「ぶちギレキャラ」としてハナを表現して、原作設定完全無視の描写に…引いた。
⑤導入から終結まで、原作の話を取り入れたストーリー設定が、笑えるほど少ない。
⑥唯一原作に近い展開が、遠野善のバックボーン。しかも、なぜかそれが物語の根幹。
➆売名と解釈したように、出てくるキャラの存在や設定が、原作とほとんど関係なく、自己満足的に進んで何を見せられているのか終始首を傾げる状況に。
⑧全く怖くない。それどころか中途半端で不快感を感じた。
⑨原作のギャグ要素も全て排除のため、全く面白くない。
…千歩譲って原作設定排除をしてしまった作品として受け入れたとしても…
①ホラー作品として成立していない中途半端すぎる恐怖感と、その描写。
②学園ものとしての面白味も、無い。ホラーでもなく恋愛でもなく、青春も感じない。見える子ちゃんの舞台を使用しただけ。
③状況放置にびっくりして呆れた。※導入の小学生霊や危険視された警備員?霊等。
④ネタ明かしの最終、男子学生全員に関しては、あーなるほどねと、少しだけ感心したが、冷静に思い返せば露骨に映像化していたり、納得に疑問符が残る証明のため、僅かにしか感心できなかった。
導入から原作無視な展開に呆れて観ていたから、そもそも興味が無かったので気が付かなかったと思うので。
以上、個人的に過去最高峰に面白くありませんでした。
1つだけ、たった1つだけ評価するなら、僅か数秒間の映像化の中で、見える子ちゃんが涙ながらに無視するシーンが、1つだけあった。
それだけ。
逆に、霊と目と目があって涙流して怯えてるシーンがあり、それにはガッカリしました。見ながら怯えちゃダメじゃん。原作として。
ここまで酷い映画は、中々無い。
売上も映像としての完成度も全て度外視しているから、真の学生作品?と思える。いや、その表現も失礼かと思えるほど、酷い。
ここまで酷いと、逆に続編作って汚名返上して欲しいとも思う。
何故こんな作品が世の中に放出されたのか知りたいくらいです。
酷すぎるがゆえ、逆に観てみて欲しいとも思う。映画館で観る必要は無いですが。
uzさん、コメントありがとうございます。
おっしゃる通り、好評の意見もお見かけしますが、私も高評価の判断材料が全く伝わりませんでした…
父親無視も会長との会話も、本当に違和感だらけでしたよね。
まったくもって製作者サイドが、なぜ原作が面白いと受け入れられたのか映像化する際に理解されてるのか疑問です。
概ね好評のようですが、自分もダメでした。
“無視”という方法に到ってない段階から父親を無視したり、会長とガッツリ会話しちゃってたり…
設定を理解して脚本を書いてるのか疑問です。
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