劇場公開日 2025年6月6日

「もっとコメディ要素がほしかった」見える子ちゃん おじゃるさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5もっとコメディ要素がほしかった

2025年6月8日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

怖い

単純

ホラーは苦手なのですが、予告の楽しそうな雰囲気に惹かれて、公開2日目に鑑賞してきました。思ったほど怖くなく、ビビリな自分でも最後まで楽しむことができました。

ストーリーは、なぜか急に身の回りにいる霊が見えるようなってしまった女子高生・四谷みこが、ネット動画のアドバイスを参考に「見えてないふり」でやり過ごそうとして、親友・百合川ハナに取り憑く霊にも、みこの能力を感じ取った同級生・二暮堂ユリアにも、なるべく関わらないようにしていたのだが、しだいに様子がおかしくなるハナを放っておけず、みこはハナに取り憑く霊の正体を探るために動き出すというもの。

突然霊が見えるようになってしまった女子高生の日常をコミカルに描いていて、なかなかおもしろかったです。全力スルーを決め込みながらも、ついつい霊と目が合ってしまったり、同級生を霊に近づけまいとあたふたしたりする、みこの姿が楽しいです。

また、序盤から大胆に仕掛けられた伏線を、ラストでしっかり回収しているのもおもしろかったです。おかげで四谷家や学校のシーンで抱いた違和感もスッキリ解消できましたし、霊が見えるようになったわけもわかりました。

ホラー作品だと思って身構えていましたが、終わってみれば、予告で観た園児の霊が「見えるの?」と問いかけるシーンが最も怖かっただけで、あとはだいじょうぶでした。余計なことですが、あの園児とはこれからも長いお付き合いになるのでしょうか。自分なら帰宅拒否症になりそうです。

鑑賞後はなんとなく神社にお参りしたくなります。普段は勝手な神頼みしかしてないですが、これからは明るいうちに、もっと厳かな気持ちで謙虚にお参りしようと思います。

ただ、楽しい作品ではありますが、期待にはちょっと届かなかったかなという印象です。遠野先生に憑いていた霊も、なんだかなって感じで物足りなかったです。また、もっとコメディ要素が多めかと思ったのですが、どちらかというとライトホラーな学園ものといった印象です。主演の原菜乃華さんは、もっと「できる子ちゃん」なので、彼女の魅力と演技力を引き出す脚本にしてほしかったです。ハナやユリアと絡んで、みこがもっとコミカルにドタバタと立ち回ってくれるとよかったです。

多少の不満はありますが、誰でも気軽に楽しめる作品に仕上がっています。とはいえ、上映中に楽しくおしゃべりするのはいただけません。後席の女子二人が自宅でテレビを観ているかのごとく頻繁にしゃべっていたのにはびっくりしました。彼女たちには、周囲の客が全て霊に見えていたのかもしれません。

主演は原菜乃華さんで、表情豊かにみこを演じています。脇を固めるのは、久間田琳加さん、なえなのさん、山下幸輝さん、堀田茜さん、高岡早紀さん、京本大我さん、滝藤賢一さんら。中でも、滝藤賢一さんがさすがのハマりっぷりで魅せています。

おじゃる
おつろくさんのコメント
2025年6月9日

共感ありがとうございます!

今回はコメディー要素よりハートフル要素の方が多い構成でしたね。ホラーにコメディー要素を入れるんだったら、ティム・バートンをはるかに超越した「居酒屋ゆうれい(1994年・東宝)」ぐらいの事をやったらさらに人気作になっていたかも知れないですね。推しの原菜乃華が弾けまくっていて良かったです。

おつろく
ratienさんのコメント
2025年6月8日

共感ありがとうございます。
映画は楽しかったんですが、確かにマナーの悪い観客にはウンザリです。デートムービーだからか、若いカップルが多かったんですが、放映中にスマホと思われる明かりがチラホラ。ちょっと興ざめでした。

ratien
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