劇場公開日 1957年1月15日

「よっく聞け」蜘蛛巣城 everglazeさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0よっく聞け

2019年4月5日
iPhoneアプリから投稿

黒澤版Macbeth。
魔女は一人だけのようで、Macbeth夫人に当たる浅茅が、邪念に一層取り憑かれているように見えました。

ポジティブに取るも、ネガティブに取るも、
ものは受け取りよう…(^^)。

カメラはそのままで役者が奥に消えまた戻って来たり、ズームインとアウトで姿を現したり消したり、濃霧(に見立てた煙)を上手く使ったり、この頃の斬新な撮影手法でしょうか。枯枝で自然に蜘蛛の巣を表現している所が良かったです。白黒ならではですね。

山田五十鈴の気味悪さは半端ない。
志村喬の知恵者役はぴったり。
三船敏郎の眼力・顔力は衰え知らず。
千秋実の幽霊姿や終盤の矢の多さにちょっと笑ってしまいましたが、主人公の最期は、夢に出て来てうなされそうなくらいの迫力です。

疾走する騎馬武者の勇姿は、黒澤&三船が最強だと勝手に思っておりまして、そこも結構観ることが出来ました。

everglaze
りかさんのコメント
2024年3月15日

山田五十鈴の気味悪さ、
あの奥方、三船敏郎さん、
怖がるより言われるままでしたね。

りか