「感情の旅>設定」エレクトリック・ステイト ぽよのすけさんの映画レビュー(感想・評価)
感情の旅>設定
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感情移入してないつもりでも、いつのまにか胸の奥に静かに沁みこんでくる映画だった。
ただ、兄弟愛や友情にスポットが当たる一方で、弟の正体やロボットとの関係、過去の出来事などは曖昧なまま。
とんとん拍子の展開や個々の設定どうなってるんだってとことか、ガバガバ警備にはツッコミつつも、別れのシーンやちびハーマンの再登場には、悲しみとやさしさが溶け込んでいてじんわり泣けた。荒廃している場所でも面白い小道具や個性が光り、クスッと笑える瞬間もたくさんあった。
そして何より印象的だったのは、観ている最中に感じた“既視感”。ショッピングモールの廃墟、地下基地、敵本部への潜入、人と機械のつながり。どこかで見たような風景の連なりが、まるで夢や記憶の中の物語をなぞっているようだった。まさに“初めて観るのに懐かしい”映画だった。(個人的にはSAOやニーアオートマタ等を彷彿させた。)
あとは、全員ハッピー!な映画かと思いきやしっかり死別があり、喪失や選択の重みを突きつけられた。
“悲しみを抱き、覚悟を決めそれでも歩いていく”
そんなメッセージがじわっと胸に残る作品だった。
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