ゴールドフィンガー 巨大金融詐欺事件のレビュー・感想・評価
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よくわからず残念・・・
先に観た「アンダーニンジャ」が期待したほどではなく、ちょっとものたりなかったので、そのまま本作をハシゴ鑑賞してきました。しかし、本作もイマイチの印象で残念でした。
ストーリーは、1980年代の香港で、野心家のチン・ヤッインが、持ち前の度胸と巧みな駆け引きを武器に、悪徳な違法取引を重ねて頭角を表し、莫大な資産をもつ複合企業「嘉文世紀グループ」を創り上げるが、チンの悪行を許さない汚職対策独立委員会の捜査官ラウ・カイユンがしだいにチンを追い詰めていくというもの。
冒頭で香港の警察の様子が描かれるのですが、基礎知識がなさすぎて、当時の事情が全くわからず、開幕と同時にちょっと戸惑います。しかし、その後は、チンが周囲の人物をうまく騙し、手玉に取りながらあれよあれよという間にのし上がっていくさまはなかなか痛快です。
とはいえ、さまざまな登場が人物し、顔と名前を覚えきれず、その立ち位置も不明瞭なまま展開していく金儲けのプロセスがイマイチ理解できませんでした。そのため、なかなか流れに乗り切れず、あまり楽しめませんでした。
仕事帰りの2本目の鑑賞ということもあって、睡魔に襲われて集中して観られなかった自分が全て悪いのですが、最後まで没入できず、感動もカタルシスも得られないまま終幕となってしまいました。とりあえず、刑事の執念が実ったということだけはかろうじて理解できましたが、機会があれば、ちゃんと覚醒している時に再鑑賞しょうと思います。
主演はトニー・レオンとアンディ・ラウで、「インファナル・アフェア」シリーズ以来、およそ20年ぶりの共演らしいですが、その作品を観たことがないので、特に感慨はないです。脇を固めるのは、シャーリーン・チョイ、サイモン・ヤム、カルロス・チェン、マイケル・ニンら。
鳥肌の立つかっこよさ
攻守・善悪を『インファナル・アフェア』とは入れ替えたキャスティングに、鳥肌が立ちました。
陳松青(ジョージ・タン)が起こした、香港史上最高額の企業による汚職詐欺事件「キャリアン事件(佳寧案)」をがモデルらしく。
不動産不正会計、インサイダー取引と株価操作、不正融資、贈収賄、殺人なんでもござれでのしあがり、経済界に君臨する悪魔のような男をトニー・レオンが演じ。
それを追う捜査官をアンディ・ラウが演じていた。
トニーが悪くて悪くて仕方ないし、アンディがかっこよくてたまらない。
後半の緊迫感がたまらない
そこらの鑑賞では返り討ちにあうだけなので注意。
今年34本目(合計1,576本目/今月(2025年1月度)34本目)。
経済モノノワール映画という分類になりますでしょうか。アクションシーンは一応出ることは出ますが(不満に思った人が喫茶店で暴れる等)、大半が(日本でいうところの)商法会社法の話で、さらに簿記会計や、果てに商業登記法の知識や、裁判一般の知識まで要求してくる字幕が無茶苦茶に厳しく、そこそこの知識がないと詰むのでは…といったところで、去年(2024年)でいえば、ジャッキーチェンのアクション映画か…と思ったら、飛んでくるのはカンフーのキックで「なく」、なぜか中国の民法用語が飛びまくる(「善意取得」などという語が飛んできた)のに近い感じか…といったところです。
ある程度の知識がないと何が言いたいかある程度わからなくなって後半も結構厳しくなるところです。まともな理解を要求しようとすると相当な知識が求められるのがどうかなぁ…といったところです。
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(減点0.3/極端に難易度が高く、観る人を限定してしまう)
この点、法律ワードを飛ばしまくって混乱させた「シャイロックの子供たち」や「あきらとアキラ」などのレベルに匹敵しているので、そこそこ知識がないと詰みます(少なくとも法学部レベル以上の知識がないとアウトな気がする…)。
ただ、かなり遠くの国の法体系ではなく香港の法体系なので、日本のそれをある程度推測できる点において、ある程度法律系資格持ちは何とか対処できる範囲ではありましょうが、それも結構きついです。映画館でまで判例百選を思い浮かべるような作品はちょっと…。
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(減点なし/個々のセリフほかについて)
「会社を設立する登記が必要だから役所に行く」
→ 登記というのは例えば日本民法177条が参照する不動産登記法以外にも、会社設立のときにも登場し、こちらのほうを商業登記(会社設立登記)といいます。日本でこれを扱うのは司法書士という方です(弁護士でも行いうるが、専門性が高すぎるので基本的にはノータッチ。行政書士は初歩が理解でき、お客さんから聞かれたら「登記というのはこういうものなので、近くの司法書士のところにいってね」程度は言いうる)。
会社設立に対して、詐欺の被害者などが何も言わないのはなぜか
→ これはおそらく、日本の商法会社法において、「民法総則の瑕疵ある意思表示(心裡留保、通謀虚偽表示、錯誤、詐欺・強迫)は、会社設立の場面では、第三者対抗要件の論点がない(適用がない)」という趣旨の条文が香港にもあるものと思われます(それらは確かに民法上保護しえても、会社という多人数が関わるものに対して無効・取消しを主張できると法的安定性を欠くため。日本では明確な条文あり)
※ ただし、(日本では)条件を満たす限り、裁判上の請求をもって無効・取消しを主張できる場合があります(要件は限定されます。他の株主を害さないようにするため。また、将来効しかない(←つまり、無効・取消しが成立しても、過去にさかのぼる処理はされない))。
株主を害するような会社の取締役の行為(会社分割など)
→ 日本では異議を述べることができます。また、異議を述べることができないものは、条件を満たす限り詐害行為取消権を行使可能です(平成24.10.12)。映画内で同様な展開になるのは、同じ趣旨の条文があるものと思われます。
「検察官の不備によって裁判が終わり再度訴えられることはなかった」
→ この部分は、日本の刑訴法の「既判力」や「二重の危険の禁止」の趣旨が当てはまっているものと思われます。
なお、こうしたように「検察側に不利な規定」が置かれているのは、検察官は法を熟知しているから、という理由であって、民事裁判や行政裁判では弁護士などつけずに訴えることもしばしばあるので、被告の誤りや手続きのミスについてはある程度配慮されます(日本の場合)。
最高裁判所(相当)における事実審について
→ 映画内では「最高院」という表現で出ますが、日本では最高裁は法律審(ある事件が法律(特に、憲法)に合致するかしないかを争う裁判)であり、事実審(実際にある事件があったかなかったかを争う裁判)は行わないのが通例です(ただし、刑事事件で死刑か無期懲役が争われているような裁判では、通例でこれらは開かれます)。
この点、香港では扱いが異なるものと思われます(ただ、ここはかなりマニアックか…)。
すごくペラペラ
ツッコミ所
トニーレオンとアンディラウの共演はインファナルアフェアを思い出させ...
トニーレオンとアンディラウの共演はインファナルアフェアを思い出させる、しかも立場が逆転、それだけで今作は気になるに決まっているから大成功。
ノリノリで成り上がっていくトニーレオン。
何でそんな才能があるのに今まで燻っていたのかが引っかかるが、ゴリゴリのVFXで描かれる香港の街並みから開き直りを感じてどうでも良くなった。
何も持たないものから財力と権力を手に入れ成り上がっていく姿はスコセッシの名作ウルフオブウォール・ストリートやグッドフェローズを彷彿とさせてくれるから大好物なやつ。だけど惜しいのは失脚までの流れがあっさりとしすぎていた点。商業性を考えてのことだが、上映時間をさらに伸ばして破滅までの道のりを長く描くことで、上2つのような名作に近づけたのではないかと思った。
ただただ、感謝
タバコ役者トニー・レオン
ゴールドフィンガー
ラストはタバコを吸わなくなったなぁ
トニーも反省して禁煙したのかなぁ
それにしてもデュポンのライターはね蓋音が懐かしい。
株で儲けまくってハチャメするところは、
『ウルフ・オブ・ウォールストリート』を思い出すが、薬に行かなかったのが不思議だなぁ
そう言えば、
香港にもバブルがあったなぁ、
日本にも香港から新メニューと言ってバカ高い料理をする中華が大阪にも沢山できた。あったあった。
そんな裏には株と不動産バブルと香港返還問題が絡んで暗躍していた有象無象幾らでもいたのだね。
最初の人脈紹介の名刺配りがオチとは気が付かなかった。
不動産屋は名刺が1番の商売道具とは聞いていたが、香港もおんなじか!?
それにしても、
新作のエマニエルも香港だったが、
香港の妖しさは未だ衰えずで雰囲気あったが、もう行く気になれない。
まあ、今回はゴールドフィンガーと言うよりゴールドマウスだよね。
ちょっと展開に手が遅かった。
早けりゃ、フィンガーでもいいけどね。
(^_^)
ゴールドフィンガー 巨大金融詐欺事件
トニー・レオンとアンディ・ラウが「インファナル・アフェア」シリーズ以来、およそ20年ぶりに共演した作品。
1980年代の香港バブル経済時代を舞台に巨額の金融詐欺事件を描いた。
イギリスによる植民地支配の終焉が近づいた1980年代の香港。
海外でビジネスに失敗し、身ひとつで香港にやってきた野心家のチン・ヤッインは、悪質な違法取引を通じて香港に足場を築く。
チンは80年代株式市場ブームの波に乗り、無一文から資産100億ドルの嘉文世紀グループを立ち上げ、一躍時代の寵児となる。
そんなチンの陰謀に狙いを定めた汚職対策独立委員会(ICAC)のエリート捜査官ラウ・カイユンは、15年間の時間をかけ、粘り強くチンの捜査を進めていた。
凄腕詐欺師チン・ヤッイン役をトニー・レオンが、
執念の捜査官ラウ・カイユン役をアンディ・ラウがそれぞれ演じる。
監督、脚本を「インファナル・アフェア」3部作の脚本を手がけたフェリックス・チョンが務めた。
香港で興行ランキング5週連続1位となるなど大ヒットを記録。
香港のアカデミー賞と言われる第42回香港電影金像奨で12部門にノミネートされ、
トニー・レオンの主演男優賞など6部門を受賞した。
ゴールドフィンガー 巨大金融詐欺事件
金手指 The Goldfinger
2023/香港・中国合作
バブル
投資に関わる様々な違法取引きを行い、100億ドルの財を成した男の話。
身一つで香港にやって来た男が、土地に纏わる取り引きで詐欺をはたらき、その11年後に汚職対策独立委員会(ICAC)の捜査官と対峙するに至った出来ごとをみせて行く。
投資とか、それに関する法律とかに明るくないので、ちょっと自分には解り難い部分もあったけれど、サクラに架空投資にインサイダーに恐喝にand more…と詐欺にとどまらないやり口がエグい。
そしてそれを暴こうとする捜査官のガチガチ感と逼迫感がたまらない。
ただ、中盤以降少々だれて来て、終盤もちょっとあっけないというか詰めが甘いというか。
実際の事件をモチーフにしていたりして、そういうことを含め、詳しい人には面白そうな感じではあったけれど、解り難いところも多々あったり、単にこうでした〜も結構あるしで、自分にはちょっと盛り上がりに欠けたし長く感じた。
バブル狂騒曲ものとしては
1980年代の香港を舞台に、トニー・レオン&アンディ・ラウの香港二大俳優を主演に実在した金融詐欺事件を基にしたエンタメ作品。
トニー・レオンもアンディ・ラウも衰えない面構えと円熟味を増した存在感を余すことなくアピールしている。観る前から一定の期待値で盛り上げてくれている。トニー・レオン演じるアゲアゲの大物詐欺師チン・ヤッインは怪物感満載で迫力満点だ。
さて、肝心のお話だが、やたらインファナル・アフェアをアピールしていたが、あれ程の重厚さと追い込まれる緊迫感はない。それは本当のチン・ヤッインの人物像への迫り方が映画の独自性として練り切れていないと感じた。話自体がありきたりなので、そこに趣向を凝らす事は難しい。おそらく関係者の証言から謎多き男と描きたかった(実際そうなの)かもしれないが、残念ながら私にはそこで語られる人物像が、国際的な闇の深い人物なのか、ただの詐欺師なのか、が伝わらず消化不良だった。
二人の名優を通じ当時の香港を感じる上で面白い作品かもしれません。劇中に流れた”Can't Take My Eyes Off You”はどこの国でもバブリーに使われますね。興味深いです。
香港映画復活の予感(←私見ですが)
あの時代
香港末期の狂乱株式
トニー・レオン主演
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