劇場公開日 2025年1月24日

「欲望と虚飾にまみれた大物詐欺師」ゴールドフィンガー 巨大金融詐欺事件 映画ファンさすせそさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0欲望と虚飾にまみれた大物詐欺師

2025年2月1日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

難しい

1980年代イギリスからの返還が近づく香港に身ひとつでたどり着いた程一言(チン・ヤッイン、演トニー・レオン)は口八丁の詐欺でうまく世渡りをし、一大企業グループの経営者に登り詰めていく。彼の詐欺疑惑に狙いを定めた捜査官劉啟源(ラウ・カイユン、演アンディ・ラウ)は大規模な捜査を行い――

トニー・レオンとアンディ・ラウと言えば大ヒットしてハリウッドでもリメイクされた『インファナル・アフェア』が思い浮かぶが、
そこまでのスケールはなく、また捜査官と犯罪者の立場も入れ替わっている。
本作は1983年に香港で実際にあった佳寧集団という不動産会社の金融詐欺事件(佳寧案、キャリアン事件)をモデルとしている。

あるきっかけで詐欺師の才能を開花させたチンはとにかく相手を乗せてその気にさせるのがうまく、他人の力を利用しながら億万長者へと成りあがっていく。
金次第で自らの罪ももみ消せるとたかをくくるチンを捜査官のラウは執念で検挙を目指す。
経済犯と捜査官の2人の攻防を描いた作品。

映画ファンさすせそ