痴人の愛のレビュー・感想・評価
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恥人の哀
原作も、過去の映像化も何も知らずの鑑賞。
「作者の都合で人物を動かしてはいけない」「この流れで家には行かない」「積み上げた人物描写が後半で台無し」…
劇中で言及されたことがそのまま当てはまる内容だった。
主人公はじめシナリオ講座の面々やナオミのキャラクターは、話の中で無理なく紹介される。
譲治とナオミの馴れ初めは強引だが、まぁいい。
しかし、ここで描かれたことが後半に活きることはほぼなく、元妻やら娘やらの存在は途中忘れてた。
薄い根拠で胸ぐら掴んだり、「愛を証明しろ」と言われてクスリ飲んだり、後半の主人公は本当に支離滅裂。
ナオミが芝居をやっている様子はまったくなく、サークルクラッシャーの話が語られるのみ。
主人公たちとの対比になるわけでもない浜田くんと島村さんの話は必要かな。
女性に翻弄される男というよくある話だが、情愛と創作の苦悩とどちらを描きたいのか判然としなかった。
主役の方は、正直表情も台詞回しも動作も全部下手。(「おさ“がわ”せしました」でOK出ちゃうのか…)
ただし、それが主人公の情けなさやみっともなさを強調して味わいが出てたので作品としてはアリ。
奈月セナさんは着痩せするのか、脱いだらとんでもない身体で眼福至極。
しかし、ラストは良かったが序盤の濡れ場は無駄に長いだけで寝そうになってしまった。
吉岡さん出てこないなぁと思ったらそこかい!笑
主演の方に演技を寄せてて面白かった。
急な歌と、実話でもないのに最後にその後が紹介されたのはなんだったんだろ。
とりわけ脚本が良かった
ようやく名古屋で上映。シネマスコーレに感謝。
脚本が良かった。監督他との共同作業の賜、とはいえ、それにしても脚本が良かった。
自分ならここをこうする、などの想いを想起させることも含めて強めの筋立てがよかった。
演者はみなとても良かった。誰かをどう、というきりがないので、みなとてもよかった。
教室のみんながはきはき発言するのは気になったけど。
音楽もさすがだった。ロンドンデリーの歌は説明が要らない。
音響は若干気になった。特に、歩いている場所による足音の違いを作ってくれると良かった。
主人公の男が作る料理がもうちょっと「名前のない献立」なら完璧だったと思う。
勝手に書き散らしてすみません。とても良い映画です。もう一回見に行くかもしれません。
ところで下で選ぶ「印象」、もうちょっとちゃんとできないか?
奈月セナさんに翻弄され続けた
これまでも何度か映像化されてきた谷崎潤一郎の「痴人の愛」をモチーフに井土紀州監督が映画化した。思えば井土監督の前作「卍」も谷崎の原作で、脚本も今作と同じ小谷香織さんだった。
内容は原作から大きく離れた現代版。
潔いと思う。
「赤目四十八瀧心中未遂」「キャタピラー」の名優・大西信満さんが演じたのは歳をとり過ぎた脚本家志望の男・譲治。バツイチもやむを得ないダメダメな譲治にシンパシーを感じた。
譲治を翻弄する女性・ナオミを演じた奈月セナさんが圧倒的だった。凄いオーラだった。譲治とともに翻弄されまくった。
そう、文句なしのキャスティング‼︎
説得力のある作品になった。
上映後に井土監督の舞台挨拶があり興味深いお話を聞くことができた。
何だよこれっ😓
もっと心に響くものがあるのを期待してみたら、まだ終わらんのかと、途中で時計見ちゃうほどつまらん🥱
それに、もっとエロいのを期待していたのに肩透かし😮💨
更には、主人公のオッサンには終始イライラさせられっぱなしで、同情の余地も微塵もなし😤
内山拓也作品(今年もまた出た😁)を知っているだけに、何とか2.5は付けられたのと、頭から足先までの奈月セナさんの惚れ惚れする肢体に+0.5して何とか3点にするのが精一杯ですね😓
脚本の勉強しているあの女の子も脱ぐのかな?🤔って観ていたら、朝ドラでメチャクチャお硬い女性の役をやっていたあの女優さんだと後から気づき、そりゃあ、脱ぐわけないわな(^^ゞ
後、大好きな2時間ドラマの常連でもある中島ひろ子は出てきてすぐに分かりましたが、芳本美代子はいつ出てくるんかいって思っていたら、最後のところでバーのママが芳本美代子だと気づき、序盤からずっと出ていたのに気づけなかった自分もヤキが回りましたな😌
女性に翻弄される女々しい脚本家
素手でトイレ掃除は駄目でしょ
お色気モデルが露出度の高いランジェリー姿でウロウロされては原稿なんか書いてらんない😄
若者に混じりシナリオ講座に通うオジサンの譲治(大西信満)。演劇人御用達のバー(ママは芳本美代子🤩みっちょん)でアルバイトの劇団女優のナオミ(奈月セナ)と出会い半同棲の仲になる。
講座の講師役は村田雄浩。クラスメートの若者役は紅一点の土居志央梨(控えめ)に佐藤峻輔、柴山葉平ら。譲治の別れた妻役に中島ひろ子。
おとなしめの映画プロデューサー役で川瀬陽太。隠し玉は吉岡睦雄。
シナリオライターを目指す若者グループの中には医師の家系に生まれて四浪の末、親の脛齧りのまま映画界への憧れだけで講座に通うプレイボーイ(佐藤峻輔)がいる。講師から映画痴人の愛での脚本家デビューのビッグチャンスを貰うが難航し、忙しくてナオミをかまう余裕がない(自炊して食べさせてあげてるし)。ヒマを持て余したナオミはグループの若者に手を出す。
譲治の苦悩(?)を思うと、不器用な自分も同じ道をたどったなとか、あの時も同じシチュエーションだったなぁとか思い出す😎
年がら年中お色気モデルが露出度の高いランジェリー姿でウロウロされては原稿なんか書いてらんない。手も足も出ない。うん、キャタピラーだ。お馬さんごっこなんかしてらんないね💢
グループのみんなはなんだかんだでシアワセになるエンディングでほっこり。譲治だけ忘れられないナオミの写真とともに海底に沈。
🎵ナオミ、ナオミ、ナオミ、ナオミ
カンバックトゥーミー🎵
奈月セナ様のアレの最中のシアワセそうなイキ顔が素晴らしい作品。
相当好きなんだと思いますよ。
その道の達人なんでしょう。
グッジョブ🤩
とにかく逸材(業界のホープ)なのは間違いないです。
譲治とナオミ
本当は何したい?
令和版「痴人の愛」誕生!
まず「痴人の愛」の映像化の度に必ずキーとなるであろう
ナオミ役の奈月セナは予想を遥かに上回る大健闘。
事前に公開されていた劇中カットの数々ですでに多彩な表情を見せており、
期待を持って鑑賞したが、本編でも期待にたがわず、ミステリアスさをも兼ね備えた
エロチシズムを(着衣の有無にかかわりなく)文字通り全身で体現していた。
久々に女優誕生の瞬間に立ち会えた気がした。今後の活躍に大いに期待!
作品の方向性としては、
谷崎原作の持っていたSM倒錯愛からファムファタルものへベクトルを最初から切換し、
脇の人物の青春群像劇の要素を入れ、令和版としてのオリジナリティ確立に成功している。
登場人物はナオミに没入していく譲治に扮した大西信満をはじめとして、
群像劇を彩る脇の出演者含め全員好演。
(終盤すべてを持っていってしまった吉岡睦雄含め)無駄な出演者はほぼいない。
原作の忠実な映像化や、譲治とナオミに焦点を絞った
濃厚な情欲の世界を期待した観客にとっては少々食い足りないかもしれないが、
世のトレンド(?)に沿って男女逆転の要素を取り入れて
結果的に印象が希薄になってしまった谷崎の「リバース」2作とは
(時折息を飲むほどの突出した映像美も含め)対照的な良作になった。
気になる点を2点ほど。
水中に落としてしまうナオミの写真、譲治はいつ撮ったのだろうか?
写真は1967年版ではナオミ飼育の記録として象徴的に使われていたので、
飼育の要素がほぼない今作品では必須アイテムではないかもしれないが、
この写真のナオミの表情も素晴らしいだけに(他にも撮ったのか含め)
撮影のシーンも観たかった。
そして最後に惜しい点。ラスト、ナオミ以外を文字で説明してしまったのはマイナスでは?
ここまでの映像美も素晴らしかっただけに、ここは文字ではなく、
また当初のシナリオのような譲治のNによってではなく、
それこそそれらを暗示させるような写真をさらっと提示するなどの手法の方がよかったか。
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