「ねこかわいい、つらい」Flow えふいーねこさんの映画レビュー(感想・評価)
ねこかわいい、つらい
すごい動物アニメ、という評判聞いて気にしてましたが、劇場公開時には行けず配信鑑賞。
…うーむ、スクリーンで見てたら色々辛かったかも…
映像素晴らしいしハラハラと面白い作品でしたが、観てる間も終わってからも、なんだかつらい気持ちになってました。
主人公の猫が大変な目にあってるとこが単純にキツいというのもまぁ、あるんですが…
ネコがとても(かなり?)ネコらしく、犬も犬らしくいるのに、原猿のワオキツネザルが類人猿みたいだったり、ヘビクイワシに似た真っ白の鳥がおよそ鳥らしくない、哺乳類みたいな行動してたりと、リアリティラインというか、動物の擬人化のあるような無いような線引きが気になってしまいました。
特にワオキツネザル、やってることはおサルとして不自然に賢いのに、キャラの中では何だか一番アホに見えるという(笑)不思議なことになっています。
動物の擬人化はむつかしいです、無限のパターンとグラデーションがありますから、1つの作品の中でバラつきがあると引っかかる人には引っかかる。
自然のままのヒサンな話をアニメで見たいかといったらそんなことは無いのですが、猫の可愛さ、映像の美しさに感心しつつも最後まで気持ちが乗ることがありませんでした。
スクリーンで、呑み込まれるように観ていたらまた違ったかもですが…
筋金入りのネコ派、ディスカバリーチャンネルとアニマルプラネットばっか観てるオタクなので、かえって細かいとこばっか見てしまったのかもしれません。残念。
言われてみれば、種によって知能のリアリティ?にかなりバラつきがありました。ワオキツネザルは猿の中でもそんなに賢くない方ですもんね。でも大きいスクリーンで観た時は、あまり気になりませんでした。多分、背景の繊細さに比べて動物がベタ塗りだったからかもしれません。その動物の特徴をかなり捉えていてとても愛らしかったけど、本物ではない、これは何かになぞらえているのかもしれないなという感じでした。
ラストも、きっとみんな無事なんだろうと思えました。
共感ありがとうございます。
トリは超越者的、サルやイヌは人間的、なんか作り手の意図があるんでしょう。ネコだって、ああいう世界だと水に飛び込んで魚を捕らえないと生きられないでしょう。


