劇場公開日 2024年12月7日

どうすればよかったか?のレビュー・感想・評価

全203件中、21~40件目を表示

4.0私もどうしたらいいか分からない

2025年3月11日
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鑑賞方法:映画館

ミニシアターでの公開初日、満席でした。事実が重過ぎて言葉が見つからない。ただ言えることは、「精神病院に入院する」ことへのハードルが高く、一つ間違えれば、生涯出られないのではないかという思いこみが両親にあったのかなと思います。
映画として公開前提に撮影録音された映像が多くはないため、聞き取りにくい場面も多々ありますのでパンフレットを購入したり、複数回鑑賞されることをお勧めします。

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ひろ702

4.04人の"統合失調症"という家族の物語

2025年3月11日
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鑑賞方法:映画館

還暦祝いの赤い服を着たチラシ写真が気になって、本作を観ました。

監督自身は自分の事をあまり語らず、逆に いろいろと権威付けや肩書をも重要視する姿勢は、
研究医である父と、薬剤研究者である母と、入試・国家試験で挫折をした姉とみな同じで
4人は、紙一重でまったく同じ性格であると感じました。
すなわち この映画は 統合失調症である姉ひとりの長期間の記録映画ではなく、家族4人の記録映画でもありました。
また、同じ北海道ススキノホテル殺人事件であった「田村親子被告」とも、共通点があるとも思いました。

統合失調症(旧 精神分裂症)は、100人にひとり発症する"よくある病"だそうですが、
統合失調症というオブラートに包んだ名称にしてしまっている故
当事者家族でさえ、病に向き合う事に対して、思考停止になり
解決に向けての姿勢が出来なくなってしまっているのではないかと危惧しました。
僕もこの種の病症では、西洋医学的対処療法では、治癒は不可能だと個人的には考えており、
姉は、薬漬けになり 閉鎖病棟に閉じ込められてしまう方向に落ちていく事を想像しましたが、
3か月間入院して、薬剤療法の結果は予想外であり、澄み切った変貌ぶりは、たいへん驚きました。

この映画を観て、痛いリアルな現実を感じたのならば、ドキュメント作としては、リアル感が半端ない衝撃作「監督失格(2011年)」を観る事を勧めます。

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YAS!

3.5論理的思考とは

2025年3月9日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

難しい

いくら医者や学者であっても、人は全ての物事を客観的に見ることができないのですね。1980年代はまだ精神病が社会的に偏見を受けていたので、身内(娘)の恥を隠す行動はとても理解できました。

統合失調症の発症のメカニズムは分かりませんが、先天的であれ後天的であれ現実を認めることは容易ではありませんよね。その人間の心理を身内が主観的に撮影した作品だから、観客の関心をひくのだと思います。監督の苦悩を自分に置き換えることができる、、、今や国民的な疾患である鬱病や認知症でも似た様なことが起こり得るかもしれません。

他人のことは『ああだこうだ』好き勝手に言えますが、いざ自分がなってみたら客観的に物事を捉えることができるだろうか?事実を認めたくないのではないだろうか?

人間は論理的思考を完璧に習得するのは難しいかもしれません。

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ミカ

4.0ファミリーヒストリー

2025年3月8日
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泣ける

悲しい

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マヤクロ2

4.0第三者が入らないと

2025年3月7日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

引きこもり、介護、ネグレクトなど家庭内の問題全般に通じると思いますが第三者が入らないと良い方向へ向かう事が非常に難しいと感じました。登場するお母様やお父様は決して常識がない訳ではなく、むしろ研究職をするような非常に頭の良い方です。ただ娘さんに期待するあまり、誤った選択をし続けてしまった様に感じます。

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ピーマンの肉詰め

4.5タイトルなし(ネタバレ)

2025年3月3日
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泣ける

悲しい

知的

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由良

5.0これは統合失調症の話ではない

2025年3月3日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

難しい

この映画は統合失調症のドキュメントではなく、
精神分裂病のドキュメントですね。

社会運動があり、途中から名称変更になりますが、その解説はあえてしないのだろうと感じました。

神経発達症(発達障害)もそうですが、精神や脳の理解と医療の歴史は非常に浅く、シャーマンなど呪術的なものを含めた医療全体の歴史からすれば、統合失調症を取り巻く医療は今まさに始まったばかりの医療です。

時代背景や大まかな医療の歴史を踏まえて鑑賞しないと、この作品を理解できないと感じました。

また、お姉さんの表情が何を物語っているのかも考える必要があるのかなと感じました。

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あき

4.0正解が無い、今なら良い薬もあり、理解もある程度広がってるが、

2025年3月2日
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怖い

知的

当日としては全力で隠すべき存在だったと思う。ましてや研究者として成功までもう少しのところまで到達しての発病。救いは娘が癌で先に死んだ事かな。

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four7777

4.0タイトルなし(ネタバレ)

2025年3月2日
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canaboon

5.0観客を当事者にしてしまうタイトルの秀逸さ

2025年3月2日
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笑える

悲しい

知的

タイトルを「どうすればよかったか?」とすることで、ほとんどの受け手は、映画を通じて見せつけられる、不運で不条理な出来事を自らの課題として考えさせられる。

正解の無いこの課題に、観客それぞれが自分の答えを出すということが監督が求めていることだと理解しました。

実態としては、自慢の娘が統合失調症になったことを恥じる気持ちがある両親が、娘の異変に気が付かないふりをして、異変が起きる前と同じような生活を娘や自分たち自身に強いていたというものだったと感じました。

家族全員が高学歴なので、交わされる会話は、ボキャブラリーに富んだものではあるが、何ら発展性のないもので、たくさんの音をやり取りしているに過ぎないのは、シュールなコントのようでした。

一言で言えばハイソサエティーなネグレクトです。

発症から20年以上を経て標準治療を受けるようになり、会話の体をなすようになった娘の様子を見ると、両親のせいで発症後の可能性を根こそぎ奪われてきたんだなと悲しくなりました。

家庭で起きた問題を家庭内に閉じ、社会化できないと、このような悲劇を生むことがいくつもあります。

自分だけでは解決できないことがあることを悟ること、適度に他人に頼ること、自分はそう考えて対処しようと、改めて思いました。

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テレビウォッチャーつばめ

3.5冒頭の字幕で…

2025年3月1日
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鑑賞方法:映画館

「統合失調症を発症した理由を究明することを目的としていない」
「統合失調症とはどんな病気なのか説明することも目的ではない」
専門医ではないのでそれ理解できるが、なぜエンドロールの最後では無く映画の冒頭だったのだろうか?帰ってからモヤモヤ
家族の壮大な25年の記録に、どうすればよかったのか?は誰が誰に質問してるのだろうか?
やはりドキュメンタリー映画はパンフレットを買うべきだったな〜(笑)

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moonsing

3.5「最後に聞きたいんだけど、もし機会があるならどうすれば一番よかったと思う?」

2025年3月1日
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栗太郎

4.0最初は

2025年2月28日
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鑑賞方法:映画館

「これは治療を受けさせずに隠す親が悪い!!!」と思いました。

でも後から考えると、この時代の精神病院とは「頭がおかしくなってしまった人が行くところ」という間違った認識が強かった。誰かが精神病院に入院したなんて聞くと、もうあの人は廃人になってしまったんだくらいに思っていた。

今は情報もたくさん発信され、精神の病についてテレビ番組で特集されることもあり、正しい認識が広がってきているけど…

もしかしたら両親はそうするしかなかったのか…?

配給会社 東風のポッドキャストで監督の藤野さんが
「この映画は受け入れ難い事実に直面した時に人がどう反応するかを記録したものなのだと気づきました。」
とおっしゃっていました。

しかし家庭の中は閉ざされていて、その家独特のルールがあったり、(私の家では父親の暴力が酷かった)ある意味恐ろしい場所になりうるんだと思いました。

とても見応えがあり考えさせられる映画でした。

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mameta

4.5ちゃんと「映画」だ

2025年2月28日
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YasuGuit

4.5愛情深く、一見、家庭が安定している

2025年2月26日
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KEIKO

5.0見応えあります

2025年2月26日
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なかなか知ることのない実態。
弟がお姉ちゃんのリベンジをしたんですね。
ラストシーンのピース✌️✌️よかった

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Billy

4.0精神分裂症から統合失調症へ

2025年2月25日
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鑑賞方法:映画館

難しい

統合失調症の治療が確立され始めたのは1950年代からで、それまでは発病者への差別はおろか家族への差別もあり、姉弟すら結婚が破談することも希ではなかった時代だった。
現在では治療も進歩して発症者の多くが社会復帰し、社会的な支援体制も確立しつつある。

発症した長女は、ひどい自傷他害は見受けられず家族からの虐待もない。
比較的穏やかな暮らしが想像された。

監督である弟は被害者であると思う。
多感な時期に優しかった姉が変貌し、日々生命の危機を感じながら暮らすストレスたるや、想像を絶する。
障害者がいる家庭のいわゆる「きょうだい問題」をまともに受けてしまった弟。
監督としてこの映画を撮ったことで、折り合いがついたことを切に願う。

もう少し早く治療していれば…。

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まーくん

4.0考えさせられる

2025年2月24日
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ボム

5.020年間なにも変わっていない

2025年2月24日
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鑑賞方法:映画館

難しい

姉(親からは娘)が25歳くらいで総合失調症になり、
その弟が家族を録画した記録映像。
当時ビデオカメラは珍しいと思います。

「20年間なにも変わっていない」
姉が45歳くらいまでの20年。
父はずっと娘に国家資格を受けさせようとしている。
そこで弟が父に説教した。何も変わってないじゃないか。
確かに親って子供が家を出た後に大きな変化がないですよね。
親の60歳から残り30年も大きなテーマになっている気がした。

私が思うに最近脳の病気が深刻化していると思う。
スマホ必須の世界についていけないのが原因。
私は職業がプログラマーで介護する側のシステムの要望があるが、
確かに脳の病気の人が使うアプリはないですね。

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アメゾー

4.0流れぬ水はどんどん腐る、と思ったけれど……

2025年2月24日
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鑑賞方法:映画館

原一男監督『ゆきゆきて、神軍』をちょっと思い起こさせるような緊迫感があり、力のある、質の高いドキュメンタリー作品だと感じました。

ほかの鑑賞者の方もそうだと思いますが、ぼくはこの映画を見ていて、とてもしんどくなってしまいました。

外の空気が入ってこない、外部と交流がないということは本当にこわいことです。
この閉塞的な家庭環境を見ていると、「流れない水は、どんどんと腐っていくのだな」とそんな考えが頭に浮かびました。

スクリーンに映し出される病気の症状は時として激越なものがあり不安にも襲われましたが、それよりも恐ろしいのは、やるべきことがはっきりしているのにもかかわらず、両親がそれに目を背け続けていることでした。その理由はプライドや世間体なのでしょうか。権威主義的傾向の強い親ほどこういうふうになるのかもしれないなと考えたりもしました。

そして、この家族はタフだなぁ、とも。
あんな状態を何十年も続けられるのだから。一歩間違えると取り返しのつかないことになりかねない修羅場を何度も経験したことでしょう。
しかし、そのタフさが問題を長引かせたとも言えるのではないでしょうか。

それに、本当に家族のことを思えば、早期解決を考えたなら、本作の監督=弟さんも、行政に頼るなど多方面に相談するべきではなかったのか。電話相談なんかではなく、役所などに足を運んで担当者と顔を合わせてどんどん話をするべきではなかったのかと思いました。

また、こんなことも感じました。
だんだんと症状が増悪するお姉さんは、髪も乱れ、狂人の様相を呈していたけれど、その表情はどこか安らいでいるようにも見えました。まるで悟った聖人のように。
ぼくはその表情を見て「人間は解決できない問題があるとき病気の中に逃げることがある」という、むかし読んだ文章を思い出しました。

――と、ここまで書いて、少しほかの方のレビューを読んでみたところ、「あーっ」と、また気づかされました。
ぼくは、あの両親や弟の責任を追求するような見方ばかりしていて、時代を考慮することに欠けていました。その点が足りなかった。
たしかにお姉さんが発症した当時は、いまとはちがい精神疾患や精神医療に対して様々な偏見がまだまだ根強く存在している時代だったなぁ、と。
ぼくも若いころ、不安障害で精神科にお世話になりましたが、やはり受診するまでなかなか踏ん切りがつかなかったことを覚えています。
精神病院や精神科を受診することは、自ら「まっとうな人間でない」ことを認めるようなものであり、恥ずべきことだ、と思っていたところがあったからです。
ましてや入院なんてことになると……。身体の拘束や虐待が行われることも少なくなかったかもしれないし。

そんな時代背景であったのだということをよくよく考えなおすと、この家族への見方も少し変わりました。両親の葛藤も少しは理解できるような、非難ばかりもできないような、そんな気持ちに変化してきた。

というわけで、今回も自分のものの見方の浅さを痛感したのですが、うーん、……それでもやっぱり両親の責任は大きいなぁ、と思ってしまいます。

追記
ハンディ・カメラ(と言っていいのかな?)で撮った家族の記録が全国公開され、多くの観客が鑑賞することになった本作。
大むかしに、ヴィム・ヴェンダース監督が「テクノロジーの発達により、いまに誰でも映画を撮れるようになる」と語っていたことを思い出しました。
本当にそうですね。その気になればスマホでも映画が撮れる。すごい時代になったもんだと思うと同時に、未来を予見するヴェンダース監督の慧眼に感心させられました。

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peke