イベリン 彼が生きた証のレビュー・感想・評価
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感想メモ
先天性の筋ジストロフィーによりどんどん身体機能が衰えてくる男の子のお話、ドキュメンタリー
両親は健康な体に産んであげられなくて、恋をすることも、他人に何か影響を与えることもなく死んでいく我が子を憐んでいたが、彼が死んだ後にその考えが間違っていたことに気づく
彼はワールドワークラフトというゲームの世界で私立探偵として多くの人と接し、頼られる存在となっていた
ゲームの再現がすごい
自分のアバターが他人のアバターの帽子を取る!?どこまで自由度の高いゲームなんだ!?
10年で2万時間!単純計算で2万÷24時間は833.333…日
ただ単に可哀想な少年としてではなく、1人の人間としての彼の影響力の大きさが描かれていて感動した
スタイリッシュなお墓
社会貢献の真価
このようなテーマに対して、感動ポルノ的な描写を避けている所に好感が持てる。
ゲームの中で人から悩み相談を受けるようになった彼が、その事を職業として意識していた点には感心させられた。社会に恩恵をもたらす活動が、いかに人間の人生を豊かにするか痛感させられる。
生活保護受給者に対し「寝ているだけでお金がもらえてうらやましい」と言う暴論が蔓延する昨今。働くことや、社会活動に参加することの本当の価値を問い直す良作。
ゲームの再現が圧巻のドキュメンタリー
あるオンラインゲーマーの一生を追いかけるドキュメンタリー。障害を持ちリアルでは殆ど人付き合いがないように見えて、実はオンラインゲームの世界では人々と深いつながりを持っていたというよくある話。
ゲームのやり取りの再現が圧巻で、きちんとゲームのグラフィックに寄せたフルアニメーションを描き下ろしていて素晴らしい出来になっている。セリフも実際にチャットに残ったものを使っていてリアリティがある。ボイスアクターの演技も違和感ない。
インタビューなどが途中に挟まり、ドキュメンタリーとしての構成も丁度よい。
主題となっている人物とただの善人として描くのではなく、周囲との軋轢や衝突も丁寧に描いて好感が持てる。
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