「なぜ、こうも高評価なのかという疑問」劇場版TOKYO MER 走る緊急救命室 南海ミッション alfredさんの映画レビュー(感想・評価)
なぜ、こうも高評価なのかという疑問
私がこのレビューをポストした直前で、映画.comでの評価は4.3/5.0と非常に高い。
公開直後に4点を超える高い点数をつけても、公開を経るにつれ徐々に点数は下がり、多くは最終的には3点台に落ち着くもののだ。それが本作では公開3週目で未だに4.3点なのだ。
おそらくは、観客は映画の出来栄えが突出したものとは思っていないと思う。それでもなにか名伏し難い感情が観客に沸き起こって、本作を高評価にしているのではないかと思う。
脚本は、来年に「劇場版 全領域異常解決室」(こちらもテレビドラマの映画化)が公開予定の黒岩勉。
批判的に見ると、主人公らが超人過ぎるし、登場人物の行動判断も無謀と思える場面も多い。実際に山が噴火し溶岩が流れる場所に出動命令を出す人間はいないし、いたとして公人として復活出来ぬほどの非難を受けると思う。
観客はそのような無謀を応援しているのではないだろう。医者が患者を一方的に救う物語ではなく、互いが互いを思いやり全力を尽くす姿に、現実にはあり得ぬ物語であっても、それでも人はこうあってほしいという思いがそこに重なっているのだろう。
スクリーン入口横には、「トカラ列島での地震と無関係」という趣旨の張り紙があったが(公式サイトにも掲載されている)、観客はそれでもタイミンクからしてその公開時期の偶然に何かを感じているはずだ。
舞台となった諏訪之瀬島は実際にトカラ列島にあり、人口79人と映画の設定と一致する。
トカラ列島は先の大規模地震から回復しているとはいえない。十島村のホームページを見ると、まだ義援金などの応援を必要としているようだ。
本作のヒットが十島村の復興に役立って欲しいと思う。
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