トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦のレビュー・感想・評価
全374件中、61~80件目を表示
ダンシング・ヒーロー モニカ
懐かしさに胸熱
レビューで映画の存在を知り、しかも吹替でまだ上映しているとのことで鑑賞してきました。
観客は予想外に女性が多かったです。
80年代の香港。
私が大好きだった雑多で活気に満ちた街。
それがスクリーンのなかに息づいてました。
ジョッキーやサモ・ハン、ユン・ピョウの映画を観て育ち、アンディ・ラウをはじめとした四天王にハマった若かりし頃。
(特別出演のアーロン・クォック、カッコ良かった!)
香港映画を観漁った当時を思い出し、最初からもう胸が熱くなります。
バスでのアクション、イスでも机でもベットでも何でも武器にしてしまうところ、無敵の気功等々挙げればキリがない。
あのルイス・クーやリッチー・レンがボス役なんてなぁと感無量。
女っ気がなく、男達の友情と野望、復讐というのも昔っぽいストーリーでたまらない。
とにかく胸に刺さりっぱなしです。
人によっては使い古されたお話だと言うかもですが、いいんです。
香港映画ですから(笑)
例え敵がほぼ不死身でも、そんな怪我や不自由な体で動けるかいと思う事があってもアクションが面白ければ許すって気持ちになります。
マイナスはちょっと時間が長すぎかな?
かなしいかな、どんなに願ってもあの頃の香港には戻れない。
九龍城砦が取り壊されたように…。
凧よふたたび
香港人のアイデンティティ
エンディングで表示されるが九龍城砦(正式には九龍寨城)は1993年から94年にかけて取り壊された。1997年の香港返還に先立つこと数年。おそらく英国租借時代の積み残した政治課題として駆け込みで処理されたのだろう。あれからもう30年もたったのかと思う。
外見は当時の写真の通りに映画内で再現されている。内部についてもおそらくあんな感じだったのだろう。元々、住居として建てられた細長いビル群を勝手に廊下や階段でつなぎ合わせた巨大建造物であったようだ。住居としてもちろん使われ、他には手工業的な工場がたくさん内部にあったそうである。映画の中で、やたらとシューマイを作っている場面が出てくるが、一時は香港の主要ホテルの料理店で供される点心類の大部分が九龍寨城で作られていたという話がある。だから、ここの部分は現実をなぞっているわけだ。自分としては、延々と格闘シーンが続くのだが、もう少し城砦内の生活感に触れてほしかったなと思わないことはない。
さて映画。基本的には香港の裏社会における男同士の絆、ネットワークと抗争を描いている。主要なフェーズは3つ。一つ目はこの時代における旧世代、新世代でのそれぞれ男同士の強い結びつき、二つ目は新旧世代の対立と世代交代、そして三つ目は九龍寨城の内部と外部の抗争である。この3つが絡み合いながら、九龍寨城の終章に向けて、男たちの戦いが描かれていく。
ただ、確かに金目当ての人物も登場はするのだが、全般として暗いどす黒い感じは全くしない。後口はどちらかというと爽やかである。それはやはり九龍寨城のあったこの時代への強いノスタルジーがベースとしてあるからだろう。そして主人公であるチャン・ロッグワンは最後に香港人であることが証明され、香港人としてその居場所である九龍寨城のために戦う。この映画が香港で高い支持を得たのは、香港人としてのアイデンティティを強く刺激したためにほかならないと思う。
こんなにもエモいとは⋯
通常スクリーンで鑑賞(吹替)。
原作は未読。
想像以上の面白さだ。息吐く暇も無いアクションの乱れ打ちに手に汗握り見入った。さすが谷垣健治氏のアクション演出である。
自分のことしか考えていなかったチャン・ロッグウァンがロン兄貴たちと関わる中で、誰かのために動く男に成長する姿が良い。
仲間との友情と絆も熱い。いずれ失われると分かっていても、大切なものを守るために全力で戦う男たちがとてもカッコ良かった。
こんなにも心に沁み入り、エモーショナルな感情にさせてくれるカンフー映画は史上初ではなかろうか思う。エモい、エモい過ぎるよと叫びたくなるくらいに、最高の余韻に浸った。
[鑑賞記録]
2024/04/15:MOVIXあまがさき(吹替)
2025/10/04:Blu-ray(吹替)
*修正(2025/10/26)
期待した香港映画やったけど、、、
アクションは面白いしサモハンキンポーが健在なので嬉しかった。でも筋立てが弱すぎて、長かったなぁ
いつもは絶対字幕で見るけど、吹き替えしか時間が合わなかった。結果的にそれでよかったってくらい疲れた
削除された部分がおまけで見れたけど、入れたほうがよかったんちゃう?
これから要チェックなGジャンの兄貴と菅田将暉似(どっちか言うと菅生新似)のイケメンを新発見できただけでよしとしよ。
2025/8 追記
脇役のトニー・ウーが菅生新樹にそっくり。目を引く役者さんです
テレンス・ラウの日本での最新作「鯨が消えた入り江」をみました。
おもしろい!
99%の肉弾戦と、1%の気功。
香港であって、中国ではない
冒頭、麻袋を持って逃走する主人公ロッグワンが二階建てバスに飛び乗った瞬間、香港映画の記憶が鮮烈に呼び起こされる。
そこで繰り広げられる壮絶なアクションは、『ポリス・ストーリー/香港国際警察』におけるジャッキー・チェンの驚異的な身体運動への愚直なまでのオマージュだ。あるいはせせこましい一室で日用品を武具に変えながら戦うというシチュエーション。登場人物たちは椅子だろうがテーブルだろうが棒切れだろうが瞬時にそれを利用してしてのける。これもまたジャッキー・アクション伝来のものだといえる。
人物の造形を内面描写によってではなく、過剰な明暗のコントラストや喫煙描写によって外郭から描き出す手法も、ジョン・ウーやジョニー・トーといった香港を代表する作家たちの遺伝子を正統に継承している。
まさに「観る香港映画史」と評するに相応しい作品だが、本作が召喚されるのは、九龍城砦というかつて香港に実在していたスラムだ。
本邦において九龍城砦は専らオリエンタリズムの対象とされてきた。『GHOST IN THE SHELL』、『クーロンズゲート』などの作品は、移民問題のような政治的問題には触れず、ある意味でダークツーリズム的な悪趣味によって九龍城砦を紹介した。この傾向は日本のみならず、例えばリドリー・スコット『ブレード・ランナー』にしても事態は変わらない。
本作もまたそういった海外からのオリエンタリズムを意識的に踏襲している箇所はあるものの、物語が進むにつれ徐々にさまざまな政治的問題が浮上していく。娼婦の母親をヤク中に殺される子供や、その死体の処理処理に難儀する描写などは、九龍城砦の楽園神話を糾弾するものであるだろう。あるいは電線の束や張り紙までディテールの凝らされた本作のセットも、そうした神話の解体に一役買っている。
外連味たっぷりのアクションシーンはまさに香港映画といった視覚的快楽に満ちていた。パンチ一発で相手が回転しながら吹っ飛んだり、気功によってあらゆる攻撃を跳ね返したり、ビル風に翻る布に乗って階下からの復帰を果たしたり、終始荒唐無稽なアクションの雨あられ。そこに何も問題はない。現実の物理法則を超越することこそが香港映画の命題だからだ。
なんだかんだやっぱりロンの兄貴が一番カッコよかった。ダンディなおじさんが苦悩してるのってエロいですよね。
とはいえ、香港映画史という失われつつある文脈が、九龍城砦という既に失われた舞台の上で展開されるという事態には少々危機感を覚える。中国返還や民主化デモを経た今、ノスタルジー的に回顧する以外に香港映画あるいは香港を把握する術はないのではないか、ということ。
いやしかし、それも部外者ゆえの杞憂に過ぎないのかもしれない。移民として初期設定されたロッグワンが実は香港人だったという展開や、香港料理を作る人々の姿をひたすら捉え続けるエンドロールには、香港ナショナリズム(not中華ナショナリズム)を強く感じさせる。
某映画館の舞台挨拶で、本作の観客に向かって「ニーハオ」と言ってしまった支配人が炎上していたが、本作を観たあとでは観客たちの怒りも尤もであると感じた。
香港であって、決して中国ではない。民主化デモ以降、それは香港人たちの民族意識としてより一層強く定着しつつあるように思う。
考えずに楽しむ!
パートナーが「今年最高の一本だって!」と興奮気味に伝えてくれたのが2月下旬、「もう、終わっとるよ……」そんなやり取りをした作品が何故か特別映像付きで上映されるとのことで、行ってきました!
結果、前半で寝落ち、人間関係が良く分からないままアクションシーンは盛り上がって行きます。うん、オモロイ🎵
観終わってスクリーンを後にしながらパートナーに相関関係を教えてもらい、なるほどねと納得したのでありました。
だからって言い訳するのではないですが、昔懐かし活劇感があって、それだけでワーキャー盛り上がれたので香港アクション映画もたまにはいいなぁ、なんて。
最近の香港・台湾作品ってどちらかというとヒューマンな作品が配給されていて、それはそれで好きなのですが、パワーを感じさせてくれて、熱い血潮が蘇りました。
それにしても何故このタイミングで再上映になったのだろう?そして若い女性グループが鑑賞に訪れていて、上映後上気した顔で去って行ったのも不思議でした。
何か香港ノスタルジー。と言うかワンス・アポン・ア・タイムもの。
120分あるんですよ。普通の映画の尺として十分な長さ。と言うか。香港カンフーは100分を超えちゃダメな世界じゃないですか。通常の中国映画も、金をかけた大作以外は短尺。何でこの尺?の謎は、最後の数分で合点が行きました。
政治的に大変な事になってる香港。中国共産党支配前の、と言っても、ついこの前の事だけど。要するに、タイトル通りのワンス・アポン・ア・タイムもの。長くなるよねw
ノワールとしての冷徹よりも、昭和下町的アットホーム感が勝る九龍城です。いつの間にか友情が芽生えますが、愛恋とは無縁で男闘呼組を通します。敵はモンスターです。無茶苦茶モンスターでサノス感あります。途中、敵対関係が複雑化し、どー落とし前付けるん???って不安になりますが、この気功モンスターが決定的ヒールになって、観客の憎悪を持ってってくれるので、大ラスバトルはシンプルに胸熱w
面白かったし楽しめたのでいいんですが。
欲云うと。
このシンプル胸熱物語、100分にはならん?
細かいツッコミ? 物理法則? そんなものは、爆発と蹴り飛ばされる壁の向こうに置いてきた。
まるでジャッキー・チェン全盛期の映画を、現代の映像技術と破壊力でリブートしたかのような、格闘ゲーのキャラたちが現実に飛び出してきたかのような、超人たちの大乱闘が繰り広げられる。
アクションは圧巻。崩れ落ちる建物、吹き飛ぶ壁、迷宮のような九龍城砦を縦横無尽に走り回る。10メートルぶっ飛び、腹を刺され、ハンマーで殴られても戦闘続行。いい意味での”現実無視”の肉体描写が快感レベルで炸裂する。
ラスボスの”気功”による無敵モードは、「もうなんでもアリか!」と叫びたくなるヤケクソの美学。気功って言葉を使えばなんでも許されるわけじゃないと言いたくなる。
ラストの「全てには終わりがくる。でもそれでいい。変わらないものもある。」という静かな言葉が添えられ、日常を切り取ったエンドロールが懐かしくて少し物悲しい。
九龍城砦はもうない。だからこそ、この混沌と熱量に満ちた描写が、かつてあったものへの懐かしさを呼び起こす。終わったものを悼みつつ、そこに確かに残る想いを描き出す。爆発と郷愁が共存する作品だった。
少年マンガの世界観!
身寄りの無い孤独な主人公は、カオスな無法地帯のスラム街(城)で3人の仲間を得ます。
そして、彼は、この無法地帯を静かに守る師匠と出会います。
師匠は、何故か彼を暖かく見守ります。
なんと彼は、かつて師匠が泣く泣く倒した友の忘れ形見だったのです!
やがて、師匠は、年老いたかつてのライバル達から城と住民を守る戦いに臨みます。
師匠は、病を隠して若者達を庇って戦い、倒れます!
4人の若き男達は、バラバラになり・・・そして再び結集し、運(竜巻)を味方につけ、仲間の力を結集して不死身のラスボスをついに仕留めるのです!!
なにコレ!少年マンガです!!少年マンガの世界を実写化しております!!!
カンフーアクションが続きますが、血しぶきが飛んだり首が飛んだりということはなく、そんなにグロくないです!このあたりの撮影・演出も少年マンガを意識しているように思うのです。
そして、何と言っても、九龍城砦であります!
なにこのリアルな生活感は!こんな違法建築の迷路のようなエリアが実在していたなんて!
正直に言おう。
アクションより、九龍城砦の方に目を奪われました。このカオスかつノスタルジックかつ生活感プンプンな感じが堪りません。絶対不衛生で危険なんだけど、入ってみたい!
カンフーアクションは、こういう、戦いにくい場所、狭くてゴチャゴチャした場所でやるからこそ、面白いんですよねえ。色々モノを壊す際の音や映像も入れられるし、どこから敵が出てくるかわからない緊張感、迫力も出て良し。大金をはたいて作り込んだセットが活きていました。
そしてサモ・ハン・キンポー!懐かしい・・・本人がアクションしていたわけではないと思うけど、全盛期を彷彿とさせる存在感。子供の頃観ていたアクション映画を思い出しました。
なんだか童心に返って懐かしさを感じた映画でした(そんな映画なのか??)。
わくわく
何回みてもワクワクが止まりません。
最初は字幕で次は吹き替え、3回4回目はまた字幕で鑑賞。3回目の時は大きなポストカードを頂きまして、凄い嬉しかった。柏のキネマ旬報シアターさんありがとう。
クリアケースに入れて大切に飾ってます。
わたし自身はアクション映画にあまり興味はなく、
ただ昔からクーロンズゲートのファンであったため観に行っただけなのですが、見事にはまってしまいました。
アクションも凄いのですが登場人物がみな個性的な魅力に溢れてまして、カッコいいとはこの事ですね。
そしてクーロン城は圧巻です。素晴らしい。
そろそろ劇場上映は終了しそうですが、多くの人に見て欲しいですね。
吹き替え版も全然違和感なく楽しめましたよ。
画面の隅々まで観たいなら吹き替えの方がかえってイイかもしれません。 以上。
友情の麻雀牌で作られた九龍城砦
全374件中、61~80件目を表示











