「香港人の心の玉手箱・・・九龍城砦!!」トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)
香港人の心の玉手箱・・・九龍城砦!!
香港がイギリスから中国に返還された(1997年1月)
その5年前に香港に行きました。
ガイドの青年は、
「これが有名な東洋一のスラム街と呼ばれる九龍城です、」
と、指し示した場所は黒っぽい小高い山に狭い住宅が、
積み木のようにアトランダムに重なっていた。
今回はその内部に潜入したドッキリカメラマンの気分です。
3ヘクタールに500棟ものバラックのビルが積み重なっている。
内部には床屋も食べ物屋も、ドラッグストアも。
生活感溢れると共に、天井に黒黒した電線がぶら下がっている。
香港返還前の貧しくても自由で活気あふれる嘗ての香港を
懐かしみ、楽しむそのエネルギーに圧倒されました。
身分証を求めて悪戦苦闘していた主人公のヤン。
役所に行って探してもらったら、香港生まれの戸籍が、
ちゃんとありましたね(笑)
親は水上生活者だったらしく、懐かしい知り合いに出会ったりする。
トニー・レオン、レスリー・チャン、アンディ・ラウ、
この辺りの香港スター以降を知らないので、難しいフルネームは
誰が誰やら・・・
床屋の親父さんが大ボス?
新旧住民が争う、やばいヤクザモンも争う。
ヤンと仲間の友情とか、よく分からなかったけれど、
ともかく圧巻のラストの20分。
アクションに次ぐアクション。
《今夜は家を出るなよ》
女たち、子供たちに言い聞かせて、
ウラボシエのお祭りの賑わいを背景に・・・ここは賑やか、
城砦内部に入るとワイヤーアクションのアクロバチックな
動き。身体能力の高さに唸りました。
1993年に九龍城砦は、取り壊されたけれど、
香港民には懐かしい、楽しかった
思い出の場所。
今よりずうっと自由だったのでしょうね。
世界一恐ろしい空港、啓徳空港を離発着する旅客機が間近でお腹見せて真上を飛ぶのも、何だか懐かしかったです。
すっばらしいアクションと熱い男たちの友情が心地よく、ワタシが知っている香港映画だ、と思いました〜。