劇場公開日 2025年1月17日

「プロダクションデザインとそこを吹き抜ける風」トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦 ONIさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0プロダクションデザインとそこを吹き抜ける風

2025年1月31日
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鑑賞方法:映画館

かっこいい。バキバキに決まってる九龍城のルックはコミックが原作だからか。アメコミによくある暗黒街を見下ろすヒーローらしきビジョンが何度も出てくる。そしてそんなルックだからこそ可能なリアリティ外の超人バトルが繰り広げられ、、と言ってもまあかつての香港活劇もそもそもリアリティが何ですかって面白さだったので、刺されても刺されても死なない魔人のようなラスボスはぶっちゃけ笑いに笑いながら楽しめたし、その後のそこで暮らしていた庶民の生活のようなエンドロールには涙した。特に狭いスタジオ内(迷いの九龍城)に凧のエピソードからの風が吹きあげるラストのアクションシークエンスは素晴らしい。香港人の顔は香港活劇に出るために作られてるような気さえする。

そしてこの映画のポイントは狭さと人が所狭しと並べられ、そして程よい高さがあること。迷路のような生活空間の天井が抜けていて、同じフロア内で上と下でチェイスできたり、とにかくプロダクションデザインと、これを作った意気込みが凄い。更にアクション監督に谷垣健治、音楽に川井憲次の日本が誇るダブルケンシまで投入。冒頭の「ダンシングヒーロー」と後半の「モニカ」まで、いろんな意味で熱い。見て損はない。

本当は編集など、もっと削るところを削って押すところを押せば、とか思ったりもするけど、過剰なのが香港映画だしな、とか思いながら満足。

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ONI