「優しくて、激しくて、そして懐かしい」トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦 ihatakaeightさんの映画レビュー(感想・評価)
優しくて、激しくて、そして懐かしい
1980年代の香港九龍城塞を舞台に、漢たちの熱い死闘を描いたアクション大作。
九龍城塞というブランドを存分に活かし、その中に生きる人々の人情と香港映画史上最高級のアクションを、バランスよく撮ってくれたと感謝。これだけの完成度は前人未踏だと思う。カンフーはそこ!その動き!を待ってました!と言わんばかりの大立ち回りと痺れる漫画チックなカット。谷垣アクション映画の膝滑り、壁走りも観れて、ニヤッとしてしまいました。
アクションも素晴らしいが、何よりそこに住む人々の営みと過去の因果に縛られる兄貴達の苦悩、仲間を得た主人公の心境の変化を、125分の尺でくどくどせず重厚に描かれているのが素晴らしい。当時の九龍城塞は不法難民の巣窟であり、住人はみんな根無し草。この街で生まれた子供も、親が短命で、結局子供の時から自立せざる得ない。この劣悪な生活環境の中で老いも若きも精一杯働きながら、各々を気遣うさり気ないやさしさが随所に盛り込まれていて、壮絶なアクションでガチガチになった緊張をほぐしてくれた。
映画の切り口を含めた娯楽性は、これだけ確りした香港映画は近年類みないと大感心。次はIMAXで観たいな。
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かばこさんのコメント
2025年1月25日
九龍城の住民同士のやさしさ、温かさをしみじみ感じました。さりげないのがまた良いです。
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