「猥雑で美しい九龍城塞だけでも眼福な熱い男道」トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦 またぞうさんの映画レビュー(感想・評価)
猥雑で美しい九龍城塞だけでも眼福な熱い男道
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立川シネマシティは20時過ぎの回だがなかなかの入り、みなさんお目が高い。開幕早々まさかのダンシングヒーローに後半のモニカ、まだまだ日本文化の流入が盛んだった80年代の香港が舞台の広東語映画(資本は大陸主体の様だが国籍は香港映画)。日本ではCGによる軍艦島の再現が話題となったが、この映画の九龍城塞の再現には及ばなかった。自分が香港で生活していたのは01年からで九龍城塞はすでに公園に変化していたが、まだ当時の香港は街のあちこちに雑然としたあんな感じが漂っていて、懐かしく感じた。空撮やかなり広角気味のCGもよくできていてどのシーンも美しい。市街では「燈火(ネオン)は消えず」ですでに現存しないことが描かれているネイザンロードのネオンも再現されている。特にラストシーンからスタッフロールの後ろに映し出される市民生活の点描がめちゃめちゃ美しい。もちろんこれらもセットやCGであり、力を入れていることの証左である。
語られる物語は世代を超える男道。サモハン、ルイスクー、リッチーレンにアーロンクウォックの懐かしい大人世代も若手世代も見せ場の鶴瓶打ち、いや釣瓶打ち。アクション監督(and字幕監修)谷垣健治の面目躍如。登場人物が超人的な強さ我慢強さを発揮するのが非現実的だが、そこすら香港映画の文脈と捉えて喜ぶべきである。
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