「名も無き私へ 気分はどう?」名もなき者 A COMPLETE UNKNOWN 機動戦士・チャングムさんの映画レビュー(感想・評価)
名も無き私へ 気分はどう?
かつてフォークの神様こと、岡林信康が、エレキギターを使うバンドを引き連れて、ステージに上がったことがあるそうです。全くウケなかったそうです。そのバンドとは、はっぴぃえんど。後の邦楽業界に、少なからず影響を残すメンバーが、そこにいたわけです。
時代は、変わるものですね。
ボブ兄さんに、ほとんど興味のない私です。強いて言えば、清志郎が、無理やり日本語カバーした曲、聴いていたな。(そう云えば、清志郎も駆け出しの頃、アコギとウッドベースだけで活動してましたね。)そんなわけで、逆に抵抗なく映画を観ていました。
たださ、あのフェスに、私が御見物として参加していたら、どうだろう。変わりゆく時代について行けたかな。称賛とブーイング、どちらに組したかな。
その答えは、風の中。風が知っているだけかな。
カッコ良すぎて、真似のしようもありません。赤狩り、公民権運動、ベトナム戦争、そして大統領暗殺。そんな激動の時代から逃げることなく、唄い続ける、問い続ける。決して留まらない。他者におもねることもない。
まるで、転がり続ける石のように。
ところで最近のアメリカの音楽業界、フォークとか、カントリーとかジャンルを超えた、ボーダーレスなスタイルの曲が増えているそうです。そもそも、ジャンル分けして、レッテル貼り付けて、区分けしているほうが、オールドタイプだよね。とはいえ、やはりエンタメには、自分の見たいもの、聴きたいものを期待しちゃうわけです。他者に期待を押し付けて、自分に期待しない、そんな名も無き私に、ボブ兄さんの名曲が問いかけます。
気分はどうだい?。
追記)
どれだけ弾が 飛び出せば
それが 過ちだと気づくの?
どれだけ人が 死んだなら
それが 過ちだと気づくの?
先程、動画配信にて、若き日のボブ兄さんをチェック。ノーベル賞とか関係なく、英語が解せるヒトなら、みんな聞いたことあるだろう、このフレーズ。
どうしてヒトは、変わらないんですかね。
時代は変わろうとしているのに…