今日の空が一番好き、とまだ言えない僕はのレビュー・感想・評価
全168件中、101~120件目を表示
関西大学ロケの青春物だと思って見てましたが_
途中まではいかにも青春物といった雰囲気でストーリーがなかなか進まない、一人ゼリフのシーンで演技の上手さに感心していたが。その後はまた青春ストーリーと思って見ていると急に展開が変わってくる、最後は思わぬ展開で、そこでは演技の上手さに複雑な気持ちにさせられる。見て良かったです。
山根弁でいくねー
講義をサボった時の空はいつも光り輝いていた
さちせとこのき
伊東蒼さんが凄まじいだけに残念
アニメを中心に近頃流行の長ったらしいタイトルの映画は、本来ならばそれだけで「観る予定リスト」から外してしまいます。大抵は甘ったるい恋愛映画か、ネトネトした中二病作品だからです。しかし、本作の監督が大九明子さんだと知り、急遽トップリストに上がりました。また、公開と共に、絶賛コメントが各所から湧き上がっています。これは期待大。二人の女性、一人の男性の恋愛感情を交えた物語です。
本作の主演は、河合優実さん、伊東蒼さん、萩原利久さんの三人という事になるのでしょうが、僕にとってはこれは100%伊東蒼さんの映画でした。あの場面は圧倒的です。それだけに、その後の彼女の描き方が「喪失」を表す最も安易な方法で心底ガッカリしてしまいました。更に「再会」の展開も、とって付けたわざとらしさに感じて二度ガッカリ。その展開も、「そんな事あり得ないだろ」という伏線に基づいていて更に更に異議あり。
そもそも、物語とは人物が牽引するものの筈なのに、本作の河合優実さんは、逆に、人物が物語の設定に引きずられている様な不自然さを感じました。
絶賛コメントが溢れる中で、「また、僕だけ判っていないのかな」と思いつつ。
知らんがな
いかにも今っぽいタイトルであり、映画全体のトーンとかムードを抽象的に表現しているのかなと思っていた。(原作は読んでいない)
実はこれは、河合優実が演じている花が父親から聞かされた言葉が元であり伏線にもなっている。
漫才師が書いた原作本であり主人公それぞれの長ゼリフがある。ただ喋り倒す、といったニュアンスのものではなく、コミュニケーション下手である萩原利久演じる小西や、花や、伊東蒼演じるさっちゃんが、思いを伝えるのに慎重に間合いを詰め、言葉を選んで、「幸せ」とか「好き」とかのキラーワードは他の言葉に置き換えて、苦労して語るところが痛々しく、でも説得力がある。
それだけに映画としての決着の付け方はそれはないんじゃないと強く否定してしまった。関西の学生の世界は、関東に比べるとはるかにはるかに小さいので、こういうこともままあるとは聞いていたが。そんなに恋愛の成就に話を持っていきたいんかい、知らんがな、と関西弁で思ってしまった。
ところで、河合優実ですが、やはり天才的な女優なんですね。彼女は東京出身なので関西弁は若干イントネーションにおかしなところはあるものの、関西の女子大生、それもややひきこもり傾向のある娘がしゃべるであろうニュアンスをほぼ完璧に表現している。実に切れ味ある言語感覚ですね。それと、最後のシーンでの小西の告白に対する表情、yesでもnoでもなく無表情な感じ、が余韻を持って素晴らしい。
でも、私は彼女は苦手なんですね。シニョンに結うと顎骨が目立つところも含めて。それと目の下の笑いジワがってことだったけどそんなものあったか?ツルンとしてたけど。
知らんがな。
今時風で良いね
伊東蒼が良かった
軸が崩れるほどのツイストを見せられて呆然とする
未だにタイトルをしっかり言えないけれど、どこか小洒落た若者向けの恋愛映画かと思ったらそこはそうではあるけれど、そうでもなかった。
大九監督の女性主人公のコメディ、中でも綿谷りさ原作のインディペンデント系(テアトル新宿系)で松岡茉優、のん、ときて、河合優実か、くらいで、前半は多少品がよくなってるくらいに思っていたら途中からびっくり展開へ。
そのビックリ展開の中で、確か『私をくいとめて』でも夜の路上でヒロインのんの感情を爆発させるスペクタクルをやっていたが、本作でもメインキャストふたりにそれを仕掛けていて、またそれが役者の技量とも合間って、また監督の経験値もあいまってか、ちょっと映画の「転」部分がキャストスタッフディレクション各サイドがミックスされた異次元の「転」になっていて物語と感情とテクニックがツイストされて、参りました、という具合のエンドロールになるという。
振り返ってもそんなたいしたストーリーではない。浮かれた学生恋愛の顛末があるだけ。なんだけど、そこに託された長ゼリフを噛み砕いて飲み込んで吐き出す伊東蒼と河合優実がとんでもなさすぎて、映画の軸が歪むほど。実際、ラストシークエンスはあのシチュエーションで河合優実が予想外のセッションをみせてあそこまでやれきれてしまうのは予想できない。ぶっちゃけ『ナミビアの砂漠』よりかなりとんでもなさを見せつけて、まだまだ先があるなぁ、この人、と思える。
『愛がなんだ』『ちょっと思い出しただけ』に続いての映画になっていくだろうな。
鑑賞動機:大九監督5割、萩原利久3割、河合優実2割
GWはある意味端境期でどうしようかと思ったが。
今出川…同志社?
ガッツリ関西大学ですねー。
『インディゴ地平線』に収録と。
上手いとは違うのだけれど、「志乃ちゃん…」の頃から、ちょっといやかなりダメな人をやらせると、すごくしっくりくるのは何でなの萩原利久。河合優実は「うまい」しか出てこないんだけど、別人かと思った。長台詞の長回しに大歓喜。そして思わぬ発見は伊東蒼。そっかあ、湯沸かしのあの子かあ。
多分編集も上手いんだと思う。よくわかんないけど。
主演の演技力…が助演の演技力の高さを際立たせる
演出に意欲と熱量を感じる作品に映画館で出会えた時の多幸感に満ちた作品。もろ手を挙げて絶賛というわけではないけど、やっぱり見てよかった〜と思う。
前半はよくある生きづらさを抱える大学生のキラキラしつつモヤモヤしつつする恋愛映画かなと思ってみてたけど、後半からそう変わっていくのかと興味深く見た。
河合優実と伊東蒼の相性が良くて、話しぶりも似てるなと思ってたところが後半にも活きてくる。河合優実は関東出身とは思えない関西弁と使いこなし方をしていた。
河合優実の言う事はすぐやり、伊東蒼の言う事はすぐやらないという対比。セレンディピティという特別な感情、関係を勝手に作ってしまうのも学生の特権。大学生らしいというか。
劇伴が抑えられてて、その分演奏シーンやスピッツの曲、雨音にパワーが増してくる。
今作屈指の名シーンである伊東蒼の長台詞。予告編でなんとなく見てたアップのシーンがいつ来るのかと思ったら来ない演出。“このき”の時に一歩前にでてくるのも細かくて良い。何度でも見たい。
その後の(厳密に言うと前にもある)風呂への水没シーンの演出の流れも綺麗。
自意識のこじらせを「生き死に」にを求め、さらにセレンディピティ性を強調する後半の展開はちょっとノレなかったけど、音量最大で聴くスピッツの初恋クレイジーと、静寂に包まれるエンドロールの対比まで見事。
お団子ヘアーと日傘の意味。オムライスを注文されたくないマスターのメニュー名からの足掻きと、マスター自身が喪失を受け止められていないことが終盤の展開ともつながる。
関大の亡くなった女性とデモ。
明確に主演の演技力が足りてなくて。某月9の時は男4人衆が「瞬き禁止選手権でもしてる?」と思うくらい目がキマっちゃってて、そこから苦手な役者なんだけど、まあまだ今回は。それこそ展開的に後半に行くにつれてこの役者を使いたかった意図は分かった。とはいえ、例えば奥平大兼とかがやってたら、前半のややキラキラした学生の感じも、長台詞の抑揚もついてより良い作品になってたよな〜ともったいなくも思う。瞬き、視線、重心のかけ方、相手役が喋ってるときの所作、喋りだす前の息遣いの抑制など、もっと演技力を磨いてもらいたい。助演女優2人の演技力が際立つ、引き立つ役割は果たしていたが、このままじゃだめでしょう。偉そうにすみません。
長台詞が胸を打つ
2025年劇場鑑賞134本目。
エンドロール後映像無し。
河合優実、ちょっと怖い役(殺人鬼とかじゃなくて性格がキツい役)が多くて自分あまり好きではないのですが、あんぱんの次女は逆にそれがギャップになってていい感じです。で、あんぱんでは細田佳央太という感じなのですが、この細田佳央太と今作の萩原利久をいつも混同してしまっていたのですが、さすがに今回はあんぱんで細田の方を見慣れていたので大丈夫でした。
講義中にめっちゃ私語するところとか、どう考えても主人公の事を好きな子の好意に全然気付かない所とか、中盤の長ぜりふとか、その後の友達とのやり取りとか、バイト先の古田新太とのやり取りとかどんどんいたたまれなくなってきますが、最後につながる布石だと思えば(授業態度悪いのは関係ないけど)さわやかなラストだったと思います。まぁはっきり言って結末が明示されている訳ではないのですが、そこは重要じゃないし、多分想像はつくので、「真相をお話します」みたいなオチ思いつかないから投げたのと大違いです。
感覚や空気が日本ならではとまでは言わんけど 静的な強さ、内向的な深...
みんなの「このき」が詰まったストーリー
展開は他にもありそうなものだったかもしれませんが、気持をそのまま丁寧に相手に手渡すように出演者一人ひとりがあらわにしていたセリフの一つひとつがサイコーでした。
また、出演者皆さんの演技がストーリーに「さちせ」な空気を溢れさせていました。
特に河合優美さんはやっぱり見事でした。他の方が花さんを演じることを想像できなくさせるくらいの説得力があったように感じました。彼女自身は、人間の強いところ、弱いところを巧みに演じわけていたように見えました。
終盤にドアップで見せられた細やかな表情のうつろいには、文字通り目を奪われる想いでした。
さっちゃんにも、花さんと小西さんが感じた「運命的な偶然バンザイ」な瞬間があったはず。
さっちゃんがいなかったら、二度目のセレンディピティはなかった。
さっちゃんの言葉があったからこそ、小西さんはきちんと想いを表現できた。
二人が、さっちゃんも「絶対幸せだった」と言えるようになったとき、日々が小さなセレンディピティで成り立っていると気付けたとき、「今日の空が一番好き」と言い合えるようにもなるんでしょうか。
喫茶店のマスターがオムライスを大事にするように、二人が「初恋クレイジー」を大事に過ごしていく様子を想像したら、「さちせ」な気持になりました。
とても切ないです。
今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は
なかなか素敵なタイトルです。破調の前衛短歌みたい。念のため音数を数えてみたら、6音、6音、7音、3音の並びで計22音、意外にも31音の短歌より17音の俳句に近くて驚きました。今日の空というのもなかなかいいですね。たまの休みに朝起きて窓から空をみたら、どんよりと曇り空、テレビからは午後には雨が降り出すとの天気予報、そうだ、午後には歯医者の予約が入ってたんだっけ…… これで今日の空が一番好きと言えたら、無敵だと思います。
さて、物語は桜の花が咲く大学のキャンパスから始まります。大事な人との辛い別れがあってしばらく大学を休んでいた主人公の小西くんは何ヶ月ぶりかにキャンパスに戻ってきます。そこで彼は学食で背筋をぴんと伸ばして蕎麦をすする 頭をお団子に結った素敵な女の子を見つけます(後に彼女の名前が桜田花だとわかります)。彼は銭湯の掃除のバイトにも復帰しますが、そこにはバイトの相棒のさっちゃん(咲)という女の子がいます。
ということで、キャンパスに咲きほこる満開の桜を背景に主要登場人物の2人の女の子の名を詠みこんで一句ーー
花咲きて 一番好きな 今日の空
以下、ネタバレマークも入れてませんし、俳句を交えながら、先を急ぐとしましょう。
やがて季節は初夏になり、小西くんと桜田さんはさまざまな偶然も重なって(セレンディピティというそうな)、毎朝、いっしょに喫茶店で食事をしたり、水族館やボウリング場でデートするような仲になります。
新緑に 無敵夢見て 今日の空
でも、梅雨の頃、桜田さんは突然、小西くんの前から姿を消すのです。そのかげにはある大きな出来事がありました。
稲妻に 引き裂かれたり 今日の空
そして、物語はある夏の日の出来事にて大団円を迎えますが、その先のある秋の日を思い巡らせてみましょう。キャンパスに行ったら、法文坂のあたりでふたりに出会えるはずです。
傘越しに きみと見上げた 澄んだ空
え、天気がいいのに相合傘? まあ傘はふたりのラッキーアイテムですから。そして、ふたりに声をかけてやってください。辛い夏を乗り越えてちょっぴりだけど大人の階段を登ったふたりは背筋をしゃんと伸ばして微笑みながら声をそろえて、こう答えるはずです。
今日の空が一番好き。
大九監督の本作に対する気合が充分に感じられる一作
大九明子監督作品、期待をして観続けてはいるのですが、残念ながら自分との相性はあまりよくありません。特に皮肉なことではありますが、ご自身の出自でもある「お笑い芸人」と組んだ作品はどれも好みではなく、本作も観る前から不安を感じつつも、逆にキャストは好みの面子だったこともあって劇場鑑賞を決意。ゴールデンウイーク前半の飛び石連休に挟まれた月曜ですが、テアトル新宿10時からの回は結構な客入りです。
で、本作を観終わってまず感じたことは「(大九監督の)本作に対する気合が充分」だと言うこと。原作は未読ですが、おそらく本作を映像化するために考えられた演出は全般で効果的に機能しており、ずっとタッグを組んでいる「大九組」の一人、米田博之氏の独特な編集も相まって、ストーリーに「語られる以上の行間」があって厚みを感じます。そしてまた、タイトルや音楽を入れるタイミングは巧みで実に気落ちが良く、かなりイカしていると思います。
ところが、全体的には終始エモーション一辺倒な演出と展開で、127分観終わるころにはメンタル面はマヒしてくる一方、いつしか身体が強張ってフィジカルはどっと疲れます。特に、メインキャラクターを演じる萩原利久さん、河合優実さん、そして伊東蒼さん、それぞれの役が心情を吐露するシーンはどれも結構な長台詞。俳優たちの演技に「凄いな…」と感心しつつも、かなり高めのテンションで容赦のない言い分は思いのほか攻撃的で、それらを聞き続けているだけで胃が痛くなります。そして、主人公・小西徹(萩原利久)の人間性については共感は疎か近寄りがたい。恐らくは「正にそういうところ」を表現したかったのだと想像しますが、外的な要因をきっかけに極端に感情のON/OFFをし、更に周囲を巻き込んでまた落ち込む様子は最早「モンスター」。どう考えてもカウンセリングが必要なレベルで、(映画上のストーリーが終わった)この先の将来もまた折に触れてモンスター化することを想像して、どうしても彼を好きになる女性の無事を願わざるを得ません。
とは言え、素晴らしい演技を見せてくれるキャストの皆さんは期待通りだし、今作の出来事態は「悪くはない」と思える大九監督。敢えて言えば、ストーリー、世界観、そしてキャラクターなど、やはり根本的には「原作」が自分とは合わなかったかな。。
あと取り敢えず些末な事ではありますが、講義はお喋りせず、ちゃんと最後まで聞こうね。それと、テレビの音量は普通に近所迷惑です。老害ですまんけどさ。
全168件中、101~120件目を表示
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。