I Like Movies アイ・ライク・ムービーズのレビュー・感想・評価
全16件を表示
最高だった
前半は共感性羞恥が凄くて、
もうほんとにやめなやめなって感じなんだけど、
後半から各々の心の内が見え始めてよかった。
アラナがいいのよな、この映画は
二人の喧嘩なんて最高だったじゃないですか。
いやー、それにしても「マグノリアの花たち」か。
あんな溜められると、ん?ってなっちゃうけど、
終わってみると、最高の解だったとわかる。
めっちゃ考えたろうな。
もうね、アラナが主役と思うよ、この映画は
クソみたいな映画界に入って行く小僧のメンターだもんね
なんで被害を受けた女性が教える立場に回らないとあかんねんってのはあるけれど、なんせ相手は17歳だもんな、、
「あんたみたいな奴が大学入って、女をゴミ扱いするの」とかもうめちゃくちゃ良かったよ、マジで納得した。あいつが女をゴミ扱いするんだよ、
そんでさ、アラナ本当に偉くてさ、今後の業界のために
あいつに教えてやるんよな、人と関わる簡単な方法をさ…。
いやー、心にアラナを…。
なんかいつか、二人が仕事で会えたらいいなとか思うよね。
あのビデオショップの店員もみんな好きになる。
あとお母ちゃんもね、、あの人もキーパーソン。
「キャスト・アウェイ」の海を思い出させるシーンは泣いた。
「お前と一緒にいると、ママも自殺したくなるわ」も泣いた。
いいキャラクターだったな…。家族なんてあんなもん。
ああやって、ずっと続けて、生きて行くしかないのよ、
役者、全員お見事! ただし脚本の一点だけに疑問・・・
主役ローレンス(演:アイザイア・レティネン)もそのお母さんテリ(演:クリスタ・ブリッジス)もバイト先店長アラナ(演:ロミーナ・ドゥーゴ)も、もっと言えば親友も学校の先生もバイト先の他の店員もみんなキャラが立っていてクォリティ高い演技を見せてくれました。
他のレビュワーさんも言及していますが、ローレンスの極端な言動はやっぱりある種の発達凸凹で、その知識がなく背景もわからない人には「しばいたろか、このガキ」とか「青春の一時期にありがちな傲慢さが痛い」と捉えられるかも知れません。
でもしかたない、病気なんですよね。
というかパニック障害で更衣室に立てこもってしまうところも含めて、すべての言動がローレンスの生きづらさを表していますね。
だからお母さんのテリが「Cast Away」を思い出して」って誘導してドア越しに落ち着かせるのが妙にリアリティがあった。
ただ、ちょっとわからない展開が、アラナの「ルームメイトが自殺した」のは嘘だった、と、それに続いて言わなかった俳優キャリアで性被害に遭った、という告白。
つまり性被害に遭って仕事も学業も一旦挫折した過去を言いたくないがために、それと同等くらいショッキングな「ルームメイトの自殺」というエピソードをフィクションとして言ってしまいました・・・という建付け?
・・・うーん・・・
性被害について告白するドゥーゴの演技は素晴らしかったし、そのあと夜の駐車場で自分の父親の自殺を告白するローレンスに共感し黙って抱き締めるシーンもぐっと来たのですが、えええええ? あのルームメイトの自殺が嘘だったの? それならあの駐車場の共感シーンは何? 身近に自殺者が居たという共通体験からの「共感」に嘘があるということになる。
その割には、ローレンスが店内に泊まって翌日問題になって、従業員控室みたいなところで本社筋?の男性の前でローレンスと罵り合いになった末、確かにそこで言うことじゃないだろうが自分の父親が自殺したことを口走ったローレンスに「あんたはいつもそうやって父親の自殺を引き合いに出して同情を引くのよ!」って、それはそれでちょっと言いすぎでしょう。
いやーこの女優いいなぁ、とずっと思いながら観ていたので、そこのところからちょっと興醒めしてしまいました。
そこだけ惜しいなぁ。ので星を半分減らして3.5にしました。
I like "I Like Movies"
映画好きさん?と興味を惹かれて鑑賞。
詳細はあまり事前にチェックせず、コメディかと思っていたけど違ったが、なかなか面白かった。
2003年のカナダ。映画が大好きで仕方ない高校生のローレンス。フィルムメーカーになりたくてNYUを目指すけど、そんなに物事上手くいかないよ…というお話。
題材が映画でなくて音楽でも野球でもサッカーでも同じ。好きな事だけしか見ないで人の事は全く考えずにいたら、そりゃー人は離れていく。
でもまだ彼は若く、それに気づけたのも周りの人のおかげ。そうして社会を学んでいく、青年の成長物語である。
新たな地で、新たな出会い。未来に期待、上手くいくと良いな。
ちょっと岡山天音君の「笑いのカイブツ」を思い出した。
映画作品名がセリフでいっぱい出てくるので、映画好きな方はそれも楽しめる。
最後に出てくる「マグノリアの花たち」を、レンタルかスカパーかで昔見たけど、泣いた記憶あります。いつの間にか配信で映画見られる時代になって、ローレンスのバイトするレンタル店も懐かしく感じた。
*****
字幕の「○○じゃ?」(知ってるんじゃ?とか、見たんじゃ?など)という訳が、現代風だなあと変なところに感心してしまった。
大学に入ったからといって、そんなに簡単に変われる?
ええ、おかしいぞ。目の動きが。もしかして? と思っているうちに明らかになる。ローレンスは映画好きだが、それが昂じて、オタク、ギーク、アスペルガー症候群のようで周りが全然見えず、自己主張だけ延々とをする。こんな生徒はよくいる。クラスメートはローレンスが話し出すと聞きたくないようだし、親友マットですら、困った表情を見せる。しかし、担任の先生はローレンスをうまく相手にするね。パンデミック後、好きなことだけをしたり、発言したりするからローレンスのような生徒は増えていると思うよ。周りの生徒はなんだこのやつと思うかもしれないけど、先生は慣れてるよね。ローレンスのような言動で、友達や仲間を失ったりするんだよね。ローレンスにとってみれば、悪気があるわけじゃないんだけどのね。言葉の使い方なんだよ。マットのことをplaceholderなんて言い方をしたのはびっくりしたよ。大学に行って本当の友達を作るための仮の友という意味なんだよね。傷つくよね。でも、バーリントンのビデオ屋の店長アラナ(ロミーナ・ドゥーゴ)はローレンスの毒舌戦闘で立ち上がったんだよね。かつて⼥優を⽬指していたアラナはローレンスとの毒舌を吐きあう会話によって、自分がビデオ屋の店長をしていることは自分の痛みからの逃避だということが認識できたんだよね。ローレンスのような直球型の人とまじあって、自分を考え直すことができて最高だね。
パニック症候群もあって、ヴィデオストアーの更衣室に閉じ籠るシーンはきついね。母親はローレンスのことを知り尽くしているから対応が上手だったね。Close your eyes, imagine oseanとか。。。。 Cast Away の映画を想像させて、トムハンクスの島での生活だと思う、Warm, Blue とローレンスは想像していう。母親はローレンスの落ち着かせる方を知ってるね。このシーンが好き。
最後のオタワのカールトン大学に行く前のシーンで、ファーストフードでアラナに会う。ローレンスが大学に行って人に好かれるためのどうしたらいいかというように質問するシーンがあるが。。。。大学に入って快活そうに振る舞っている。質問もたくさんしても問題意識の強さとして考えられる。でも、大学に行ったって、最初だけが人に気を遣っているがだんだんと地が出てしまうんだよね。そうでなければ、アルペルガー(かもしれない)は完治されてるよね。アラナはローレンスのことをCollege type of personality. だって。そうだね。
ローレンスってトッド・ソロンズ監督の若い頃のような感じじゃない?
大嫌いなのに、大好きな主人公。
秋田県大館市にある東北唯一の単館常設映画館の「御成座」さんにて鑑賞いたしました。本作については全く事前知識がない状態での鑑賞です。
結論ですが、面白かった!!!
主人公のローレンスが本当に憎らしい少年でしたね。物凄い生意気であらゆる言動が鼻につき、能力は低いのにプライドだけは異常に高い。劇中何度も「なんだこいつは」とムカムカするのですが、正直思春期の自分にも思い当たる節があるので、振り上げた拳をそっと降ろす。多くの人が思春期に抱いていた、肥大した万能感と社会に対する無根拠な反抗心をじっくり煮詰めて出来上がったもの。ローレンスはそんな少年です。
愛する家族との衝突、仲の良かった友人との疎遠、バイト先の美人店長に抱く淡い恋心と決裂。様々な人生の障害にぶつかったローレンスが、それらをどのように受け止め、どのように乗り越えていく(もしくは乗り越えない)か。見る人に自己嫌悪や同族嫌悪を抱かせるようなリアルで痛い人間ドラマが、本当に素晴らしい作品でした。
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レンタルDVD全盛期の2003年カナダ。映画好き高校生であるローレンス(アイザイア・レティネン)はニューヨーク大学に進学して有名映画監督から映画について学ぶことを夢見ていた。ニューヨーク大学への進学には多額の学費が掛かることが分かり、行きつけのレンタルビデオショップでアルバイトを始める。はじめはアルバイトも楽しんでいた彼だったが、卒業や受験が間近になってくると、友人との疎遠、家族間の衝突、バイト先でのトラブルなどによって精神的に追い詰められていくことになる。
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この映画の魅力は、何といっても主人公のローレンスですね。
私も色んな映画見てますが、ここまで見ていて嫌悪感を抱く性格の主人公ってなかなかいません。生意気でプライドが高くて他人を見下して、いつも最後の一言が余計。でも、自分の思春期の頃を思い出すと自分にもちょっぴり似たところがあって、あまりローレンス悪く言うことができない。そんな感じの主人公。
映画好きの人って、多かれ少なかれローレンスのような言動しちゃうことあると思うんですよ。いわゆる「シネフィル」と呼ばれる映画オタクの人たちって、結構上から目線で映画の批評をしたり、映画に詳しくない人に対して偉そうに講釈垂れてたりするじゃないですか。まぁ、俺の事なんですけど。ローレンスを見ていると、そういう今までしてきた自分の言動を反省して、考えを改めようと思いますね。
監督脚本のチャンドラー・レヴァックさんは本作が長編映画デビューとのこと。デビュー作でここまでクオリティの高い作品ができるとは、今後が気になる監督です。というか監督はトロント大学出身だったんですね。劇中でローレンスが監督の母校であるトロント大学を小馬鹿にした発言がありましたが、大丈夫なんでしょうか。
ローレンス本人は自らのことを不幸な身の上だと思っているっぽいですが、子供のためにプライベートを犠牲にして送り迎えをしてくれる母や、ローレンスの言動に思うところもありながらずっと仲良くしてくれた友人、ローレンスの発言や素行によって傷つけられながらも最後には彼を応援して金言を授けてくれたバイト先の店長など、正直周囲の人たちに恵まれすぎているくらいな気がします。彼の言動にイラつくこともありながら、しかしどこか惹かれてしまうローレンスという少年の不思議な魅力が、周りの人々にそうさせるのだと思います。ローレンス本人も終盤には自分がいかに周りの人たちに助けられたかを自覚し、辛い経験を乗り越えて人間として一皮むけて大学デビューを果たしました。
観客もまたローレンスの周りの人々と同じく、劇中の彼の発言にイラつきながらも最後には彼のことを好きになってしまいます。カナダの片田舎に住む少年の物語であるにも関わらず、自分のこれまでの人生や思春期の黒歴史を思い出し、自分の半生を振り返ることができました。半生を反省する、なんつって。
本当にいい映画でした。映画の舞台は2003年ということで、劇中では描かれていない現在の彼について思いを馳せてしまいますね。
良い映画でした。本当に。
オススメです。
思い当たるふしがあれば刺さりまくる
「根拠のない自信」を持ち、「ここではないどこか」を日々夢見て、地元で最大限の流行に触れられる場所であるレンタルビデオ店に足げく通う田舎の高校生ローレンス君。思い当たるふしがありまくり、痛甘酸っぱい気持ちで鑑賞した(自分はレンタルビデオ店ではなく書店に通う高校生でした)。
ローレンスの未熟さが全部の地雷を踏みぬいていく人間関係は、なかなか見ていて気が気でない場面もあるが、失敗してぶつかり合い、最終的に前に進んでいく流れで、見たくないものにフタをして忘れるみたいなもやもやな感じにならなかったのは良かった。マットが離れて行った理由をちゃんと聞けた勇気は褒めたい(まあ…相手が興味なさそうに聞く話なんか、話さなくなるよね)。
ぎこちないながらも、人に興味を持つことから始めるローレンスの将来に幸あれ。
あと、アラナがキレるところ、ハリウッドの悪習を痛烈に皮肉っててよかった。
才能があったらクズでも許される、などと言うことはないのだ。
ネタバレは避ける(避けない
素直に絶賛はできないが、嫌いじゃない。
本作のカメラは常に主人公を追っているので、彼を好きになれるかどうかが大事なのだが…
正直、嫌いになれないとやっぱり嫌いだを行き来した。
周りを下に見て、擁護してくれたローレンすら否定し孤高を気取る。
自信家かと思えば、ひと皮むいたら劣等感の塊。
人の話を聞かないので会話が常に噛み合ってない。
ハマればいいけど確実に爆弾でもある彼を、よくアラナは即日採用したな。
序盤から思うところのある表情はしていたが、マットとの関係も次第に拗れていく。
誰も知らないところで冷たい風に吹かれたいとかなら分かるが、「仮」とか言われたらそりゃ傷つく。
約束をすっぽかしたりもするけど、それでも完全には見捨てないマットがいい奴です。
聖人にまでは到らず、人間臭い範囲での善人というのが、アラナ共々大好きでした。
(母も、レジでのシーンさえなければなぁ)
駐車場でアラナが主人公を抱きしめるシーンには涙。
…が、予告で見た「私を見て優越感に浸ってる」がこの後で来るんだよな、と思い出して少し冷める。笑
しかしそれ以前に母親に最低なコト言うし、アラナのあの話も嘘だしで、感情がゴチャゴチャ。
やらかしの後も、先輩がクビになるというのに自分の話しかしないし。
しかし度重なる“失敗体験”によりサスガに学んだようで、ローレンにも歩み寄り、マットにも気持ちを伝える。
アラナに教わった“人に好かれる方法”を素直に実践する姿は、ぎこちなくはあるが確実な変化だ。
滑り止めも素直に受けたし、本当に慕ってたのだろう。
彼の大学生活に幸あれ。
自己愛
オタクでもあり思春期ならではの破壊力。
一緒に居る時は楽しいが、それだけではない。
自分が正しいと思っている正義が半端ないし
大好きで前しか見えない。
あの激しい性格を見守る母親が凄い。
そこに尽きる。
決して見捨てず対峙して思いやる。
その勇気を伴う愛情が素敵。
しかしあの俳優を主人公に選んだのも
最高のチョイスをした監督。
過去の自分を照らし合わせながら観ていた
鑑賞者もいたのでは。若い思春期の自分に。
不器用だし、自己中で自分しか考えない
少年が新天地で頑張ってたよ。
人の話しを聞いたり、質問したりと。
周りの人々への感謝もあり大人になった。
最後は胸熱。
成長して良い映画を撮って欲しい。
むしろ過去の自分を監督が投影してたのかも
しれない。
予想してたのと違ったけど、
なんとなくルックバック的なものを想像してた(主人公が映画を撮ることが映画のメインだと思ってた)けど違った。こじらせ社不主人公が人付き合いだとかそういう社会、現実に向き合うまでの話だった。劇的な変化は無くて、主人公はNYCに受からないし、友達のことは傷つけて(あの子とは多分あのまま疎遠になりそうだな)一応謝ったけどなぁなぁになって終わる。人生のシーンをそのまま切り取った感じだった。主人公は精神的に不安定で、お父さんが亡くなったからだろうけどかなり子供っぽい。カナダの治安とか遠さはいまいちわからないけど母親に毎回送り迎えしてもらうのは甘えって感じだな。あと周りの人が全員大人っぽいから余計それが強調される。特にあの親友の子すごい。私だったら仮の友達とか言われたらもう友達辞める。ゆっくり、確実に時が進んで、こういう風に人生の段階が上がっていくんだろうなと思った。自分はマーベルの主人公みたいに突然能力に目覚めるわけでもなく、才能が特段あるわけでは無く、ほどほどの身の程を知る。主人公はあのあとどんどん人付き合いが上手くなっていくんだろうな。取り返しのつかない失敗を重ねて人間関係は上手くなると再認識した。もっと大人になったらどんどん丸くなっていって、映画もだんだんみなくなりそうだなって思った。(まぁ映画専攻で大学に行ってるのでこれはおかしいかもしれない)子供とかができて、自分がこき下ろしてたシュレックみたいな映画を一緒に見に行ったりするんだろうなー、あと主人公の映画って現実逃避的な部分もあるんだろうな。大学に行ったら人生は一変するっていうのもある意味現実逃避だし。自意識が強くて子供っぽい、肥大した自尊心がそのうち周りの人にばれるところは自分と重なりました‥大学映画専攻だろうからおかしいのは重々なんだけど主人公が社会生活をうまくこなしていけるようになったら現実逃避に使ってた映画が必要なるから映画見なくなりそうだなって思った(2回目)自分で通勤して、自分で食事を作って、仕事に行ってっいう大人になってからお母さんの苦労がわかって優しくなるんだろうな。仕事して、子育てして、引っ越して、みたいな毎日の間に、いつかスタンドバイミーをみたら、この人は最後のセリフをみて泣くんだろうなって思った。考えすぎかもしれないけど作中でやってた思い出映画っていうのもなんかメッセージにみえる。この映画自体が主人公の思い出映画なのかな。そのうちI liked moviesになるっていう儚さを感じた(映画監督とかになってずっと映画好きかもしれんけど)
I like this movie!
私はこの映画が好きです。
「人生に必要なことは映画が教えてくれる」っていうのを体現してる映画だと思いました。
例えば、友だちとの関係。
主人公ローレンスが自己中すぎてマットという親友が離れていってしまい、おそらく高校卒業したら会わないんじゃないかと思います。ただ、その後、元バイト先の先輩に聞くんです。「どうしたら周りに好かれるのか」と。そのアンサーが「その人の好きなことを興味を持って聞く」なんですが、凄く納得というか、共感しました。
あとは、母親の無償の愛です。
確かに、ローレンスの母は息子を甘やかしすぎだという意見もありそうですが、ローレンスがNYUに落ちた時とか、問題を起こした時とか、どんな時でも味方になってくれる、「しょうがない子ね」っと言って手を差し伸べてくれる存在って私も母親しか居ないなと再認識させられました。
この映画はローレンスっていう自己中で、たぶん男尊女卑で、自分は映画を作る才能があると信じて疑わない周りから見たら痛い奴の成長ストーリーです。私もローレンスとは友だちになりたくないです。でも、ローレンスを通して、私も周りの人からの愛でここまで来れたのかと、今考えるとあれもこれも愛だったんだなぁと思い返すことができました。
主人公を介して自分の人生を振り返るのも映画の醍醐味かなと思います。
追伸
ローレンスとマットの私服が可愛い。好き。
ローレンスがスナック菓子が入った袋を枕代わりにしてるのに衝撃を受けた。
レンタルビデオ屋さんの制服が可愛い。
前半は共感し、後半は彼の様な熱意とは比べないと気づいた
父の自殺による子供の時から、うつ病を持つ少年は人生の一番重要な段階で自分の夢の方へ進んで行く話である。
人間関係、エキセントリック、家庭矛盾のような様々な葛藤から物語を伝える。前半でかなり昔の自分と似ているなと思って、目標のために進んでも、病気のせいで全部喪失人間になってしまった。その残った一つものがすごく重要だと思う。だから、その主人公にとって映画という重要な物をすごく感じた。
後は主人公自身のわがままな問題も少しでもあると思う。僕自身映画大を通っているから、そういう自分の脚本は最高、その偉さがわからないのは読み側のせいだと考えるやつはいっぱいいる笑
そのわがままな所も偏執の熱情かな...私はそう考えている、他人の迷惑かもしれないけど。でも、同じ沢山映画を見て、映画を勉強している自分は彼の様な映画に対する熱情に比べてみると、恥ずかしくなる笑
好きな映画のタイトルは?
ローレンスの青春を通して、アラナも再生していくお話なんだけど。
これが、よくできてます!
ローレンスが抱えるトラウマや、特性や葛藤が、そこかしこのセリフに散りばめられてる。
彼の純粋すぎるもの言いが、よくも悪くも周囲の人を傷つける。
それでも諦めずに、本音で彼にぶつかっていく人たちが、ホントに優しい。
「マグノリアの花たち」をベストワンに選んだアラナのセンスの良さね!
いや、脚本家か?
いずれにしても、ホントにここで、ハート撃ち抜かれた感じ(笑)
マジで、マグノリア最高!!
デジタルマスター待ってます!
不器用な青年の物語
『I Like Movies アイ・ライク・ムービーズ』青年期特有の自らの万能感を持った、ちょっと変わった高校生。社会は、そんな甘くないよと、したり顔で言いたくはない。だって、自分だって似たような所通ったよな、そんな懐かしさを抱かせてくれる。
神経質で、自己中心的で、少し気難しい主人公
こう書くと、扱いづらい高校生と思われるでしょうね。
確かに、主人公は、人間付き合いも下手だし。
まあ、青年期にはこんな人もいるなという感じ。
ただ、彼と友達になれるかは、微妙。
自分も主人公と同じ映画好きだけど。
ちょっと波長が違う。
高校生活を振り返ると、友達づくりってそんな感じでしょ。
ある程度、波長が合わないと。
大人になると、互いに合わない人とは、距離を取ったり。
しかし、この年代だと、人との距離のとり方なんてわからないから。
平気で、人を傷つけたり。
主人公の抱えるトラウマ
これはもう、五年前に父親が、自殺したこと。
自分の中で、上手く処理できない。
当たり前だけど。
それだけ、ショックはでかいですよね。
母親に対する反発、自らの夢を追いかけたい気持ち。
それが、十分叶わない苛立ち。
かと言って、母親から離れられない、マザコン少年。
そんな彼が、引き起こすドタバタやトラブル。
一つ一つが、この年頃では、さもありなんです。
こうやって、社会に出てゆくんだろうな。
そんな彼は、ラストで希望とは違うけど、大学寮の新しい仲間との出会いで終わる。
まっとうな、青春映画です。
ここで、夢叶わぬと引きこもると後々大変なんですが。
こうやって、自らの進む道を模索してゆくんだろうな。
幸せな、主人公ですよね。
自我の確立なんて大げさではないですが。
いろんなストレスを体験して。
そう、その年代に経験すべきものを。
これを、引きこもりで避けてしまうと、後々問題が。
主人公のようであれば、少なくとも夏休みも冬休みもあり。
その問題から一時的に、距離を置くこともできるわけで。
そうやって、時間をかけて社会に出ればいいわけで。
引きこもりで、この問題を後回しにしてしまうと。
ある時、いっぺんに問題と向き合わなければならない。
そして、そのころには、夏休みも冬休みもない。
どこか、不器用ではあるけど、彼ならやってゆくだろうなと。
そんな、ラストがよかった。
大学デビューに夢を見た若者は、黒歴史の中で成長を遂げていく
2023.12.30 字幕 アップリンク京都
2022年のカナダ映画(99分、G)
映画マニアの17歳が巻き起こす騒動を描いた青春映画
監督&脚本はチャンドラー・レヴァック
原題は『I Like Movies』 で、劇中で主人公が発するセリフ
物語の舞台は、カナダのトロント郊外にあるバーリントン
そこにあるアンダーショット校に通う17歳のローレンス(アイザイア・レティネン)は、映画好きが講じて、親友のマット(パーシー・ハインズ・ホワイト)と共に「はみ出し者の夜」を開催していた
その会は「サタデー・ナイト・フィーバー」を鑑賞したり、お気に入りの映画を見たりするもので、二人はクラスの「思い出ビデオ」の制作も任されていた
担任のオレニック先生(アナンド・ラジャラム)は遅れている進行状況に苛立ちを見せ、テーマ外の課題を提出されて憤慨していた
ある日のこと、行きつけのビデオ店「シークエルズ」に母テリ(クリスタ・ブリッジス)と訪れたローレンスは、延滞料金の発生によって新作を借りられなかった
そのビデオはマットが自分名義のカードを使って借りたものらしく、彼はマットからビデオを取り返さなければならなくなった
店長のアラナ(ロミーナ・ドゥーゴ)は猶予を与え、ローレンスはついでに持ってきた履歴書を手渡した
ローレンスはNYC(ニューヨーク大学)の映画学科に進学することを夢見ていて、そのための学費を稼ごうと考えていた
母は父も通った地元のカールトン大学への進学を希望していたが、ローレンスはどうしてもニューヨークの大学に行きたかった
それから数日後、急遽欠員が出たとのことで、ローレンスに電話は入る
面接の末に採用された、ローレンスはシークエルズの一員となることになったのである
映画は、このアルバイトを機に「はみ出し者の夜」ができなくなり、さらにマットに対して決定的な一言を言ってしまったがために疎遠になる様子が描かれていく
マットはクラスメイトのローレン・P(エデン・キューピッド)に好意を寄せていて、マットと一緒に作っていた「思い出ビデオ」に彼女を参加させようと考えた
だが、ローレンスは頑なに彼女を拒み、それによってマットはローレン・Pと一緒に「思い出ビデオ」を作ることになった
また、ローレンスは「高校時代の友人は「仮」だ」と考えていて、大学になれば新しい生活が始まると思っていた
過剰な夢を見て、カナダから脱出することを考えていたのだが、とうとう大事件を起こしてしまう
それは、規定違反の店舗での泊まり込みに加えて、正面玄関ののであるロックを掛けなかったことによって、大規模な盗難に遭って大損害を出してしまった
泊まることを許可したブレンダン(アンディ・マックイーン)は解雇され、ローレンスも従業員特典が使えない見習いへと降格される
だがアラナは一連の身勝手なローレンスの行動に憤り、即時解雇をして欲しいと本部のオーウェン(Dan Beirne)に申し立てるのである
映画は、拗らせ系高校生に巻き込まれる大人を描いていて、人に好かれたいと思うローレンスが自分の行動の結果を予測できないがゆえに思わぬ事態になる様子が描かれていた
ビデオ店を辞めてからアラナと再会したローレンスは、そこで「どうやったら人に好かれるのか?」と聞く
彼女は「人の話を聞くこと」と言い、その実践の難しさというものを体感するようになる
夢は破れ、父と同じ大学に通うことになったローレンスは、ひょんなことから同級生のタビサ(ヴェロニカ・スロウィコウスカ)から声を掛けられることになるのだが、この結末はちょっと出来過ぎな感じもしないでもない
映画好きじゃないとわからない引用が多いのだが、ぶっちゃけると知らなくても「物語の進行にはほとんど影響しない」ので、「ローレンスはオタクなんだなあ」ぐらいに思っておいてもOKだと思う
細かな引用と比喩表現を知るためには知っておいた方が良いとは思うものの、全部網羅しようとすると15本ぐらい観ないとダメなのと、配信で観られるかわからない作品も多い
なので、無理して予習する必要はないのだが、『マグノリアの花たち』だけは「本作内でネタバレされる」ので、気になる人は先に観ておいた方が良いのかもしれません
いずれにせよ、古傷を抉るような映画でもあるし、対岸の火事のようでもあるし、両極端な印象を持たれる作品のように思う
ローレンス自身は共感を得るタイプではなく、子ども相手にムキになるアラナも大人気ないと思う
社会勉強をするには未熟な精神性なのだが、大体の人がこんな感じに黒歴史を作っていくと思うので、それはそれで微笑ましく思えるだろうか
人の話を聴くというのは一種の才能だと思うけど、尋問になってしまうタイプの人はコミュ障っぽさがあると思うので、自分が相対した場合も微笑ましく待ってあげたら良いのかな、と思った
Steel Magnolias
年末に映画好きの少年を描いた作品が上映されるのか〜どんな感じの映画愛なんだろう、楽しみだな〜と思っていましたが、中身は超絶ナルシスト人間性クソ野郎の映画大好きな自分大好き映画で最高にイライラしましたが、結構笑いました。
自閉症を持っているのかな?と思いつつもそんな描写は微塵もないので本編中ずっとワガママクソ野郎の印象があり、冒頭でのナチュラル差別だったり、送り迎えしてくれる母に強く当たったり(ここだけはガチのマジで嫌い)するので不快感は既に限界値に届いていましたが、大学進学の費用を貯めるためにビデオ店で働く事にしたとこからクズっぷりは加速していきます。
気になったのがディスクの扱いが結構雑で投げるようにしたり、お菓子コーナーに置きっぱなしにしたりと、そんな行動やっちゃダメだろ…みたいな事を慣れた手つきでやっているのでその手をもぎ取ってやろうかとも思いました。
面接をしてくれる店長のアラナに対して僕は凄いんです、大変なんですと採用される側の人間の態度ではないですし、アラナが寛容だったからその態度に対して苦言を呈さず採用もしてくれたのでまず感謝すべきなんですがこいつは本当に感謝を知りません。
ビデオ店でシュレックのDVDを売っていこうと言われるとシュレックなんてブプッみたいな態度で作品や他のスタッフをバカにしたような態度を取りますし、お爺さんに「この作品は知らんか?」→「これですよ」→「これじゃない!」→「これですよ!」(これに関しては自分もこういう人の接客をした事があるので分からんでもない)の押し問答の後どこかへ逃亡するという接客業を放置するパワープレイに出たりと根本的にこの人仕事が向いてないんじゃ?と思わせる場面が多かったです。
そもそも遅刻が多かったり、真面目に仕事をしていなかったり、癇癪を起こして休憩室に引きこもったりするなど給料をもらってる人間のやる最低限すらこなせていないので、それでも周りは攻めないんですから優しすぎます。
こんなやつギッタギタにしてやりましょう。
卒業制作でこだわりすぎるが故に作業が遅くなっているのも事実なのに、それを心配してきてくれた親友たちも傷つけてしまっている外道な上に差し入れは平気な顔して飲もうとする底なしのチャランポランっぷりにようやく親友たちがキレ出してくれるのでその調子だぞ!と元気が出てきました。
ニューヨークの大学に行って映画を撮りたいと豪語している割には映画作りに対して全く熱が入っていないようでしたし、映画を観て評論する、ここがダメだここは最高だと評論家気取りで何もアクションを起こしていないのでそりゃお母さんも予算面もあって反対するのは当然だろと思いましたし、それに対してブチギレまくるローレンスはなんなんだ?と常に怪訝な目で観てしまいました。
親友と一緒にSNLを観ようと約束してそのままビデオ店に泊まり込むのも相当非常識ですが、バイトリーダーにしつこいくらい言われていた扉のロックを忘れて帰って泥棒に入られるという訴えられてもおかしくない事をしでかしてるのに何故か飄々としていてぶちのめしたくなりましたが、アラナが「このカス野郎!」などなど気持ちいいくらい罵詈雑言を浴びせていてなんだかスカッとしました。
やっとこさクビになった後でもまだまだ図太い性格なのか、店員割使える?とのうのうと言ってみたり、その後アラナと会っても一言も謝らなかったりと、もう誰かコイツを撃ってくれってくらい反省の態度が見られなかったのはある種一貫していたのかなとも思いました。
ここまでイラつかせられたのはアイザイア・レティネンさんの演技のうまさがあったなと思いました。
一挙手一投足が細かに苛立たせてくれますし、体型のだらしなさも相まって憑依力が高すぎるわ〜と感心しっぱなしでした。
大学生活をスタートさせる一見爽やかなラストですが、根幹は何も変わっていないような気がするので、あの暴走が引き起こされないまま現在まで生活していただけていたら幸いです。
レンタルビデオ店も少なくなってきた中で、あの空間でしか得られないワクワク感には大いに同意しますし、言葉だけな部分も自分に当てはまったりはしましたが、こんなオタクにはなりたくないの集合体なのは変わらずです。
映画を見てる本数をどこか誇りに思っている自分の中にもリトルローレンスが潜んでいるんだろうなーと思った年の瀬でした。
鑑賞日 12/28
鑑賞時間 15:50〜17:35
座席 C-12
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