「Massive Core」ヴァージン・パンク Clockwork Girl ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
Massive Core
梅津監督×高橋さん脚本×シャフト制作というとんでもなくジャンキーな味がするであろうアニメ映画、もっと大きい規模でやっても良いのになとは思いつつも、この希少性に感謝して初日に鑑賞。
特典はクリアファイルでした。
凄まじい35分でした。
あれやこれやを全部詰め込んだかのようなカオスっぷりはもう恐ろしいくらいの濃厚さを秘めており、最初から最後まであっという間に駆け抜けて行きました。
初っ端から主人公・羽舞いる施設に乗り込んでくるヤベー奴らがガンガン銃をぶっ放していき、かと思いきや施設の園長も腕が銃にバチバチ変化しての撃ち合いになっていくので超楽しかったです。
ドバドバ血も流れていきますし、グッチャグチャになったりとで変態の領域に突っ込んでいました。
そこから成長した羽舞がバウンティハンターになって懸賞首を狩りまくっている未来が描かれ、キャリングケースを盾に使ったり、移動手段にしたり武器庫にしてみたりと、めちゃくちゃ好きな使い方をしてくれていましたし、トゲトゲの輪っかを用いての首を掻っ切るところとかスタイリッシュでカッコよかったです。
しかも主要キャラなんでは?と思っていたマギーちゃんが一瞬の隙を突かれて脳ごとぶち抜かれて退場というのは予想外ですが、この辺の容赦の無さがケレン味たっぷりに描かれていて良かったです。
そこからロリコン疑惑のあるMr.エレガンスが乗り込んできてからの展開は更にグッと面白くなり、ここからがヴァージン・パンクですと言わんばかりの引き締まった感じが最高でした。
過去→成長→現代だけど過去という羽舞の体が入り乱れる展開は梅津監督らしいやり方だなとワクワクが止まりませんでしたし、小西さんが魂吹き込みまくったMr.エレガンスがイキイキとした変態イケオジになっていて面白かったです。
今作のラスボスは若本さんがこれまた魂を吹き込んで、子供と老人を集中砲火するヤベー指名手配犯がそこには存在していてギラッギラしていました。
ここからの戦闘は屋外から列車の上、教会に突撃とバリエーション豊かで更にワクワクノンストップでした。
ゴリ押ししながらもしっかりと練った作戦、体は子供でも頭は大人、全てをフル活用しての戦闘シーンにワクワクしない人はいないはずです。
オチの付け方もめちゃカッコいいですし、これが観たかったんだぜ!という心の中の少年が叫び散らかしていました。
アニメーションはさすがシャフトと言わんばかりのハイクオリティでヌルヌルぐわんぐわん動き回っていました。
怒涛の勢いでの銃撃戦や近接格闘、暴れ回るカメラワーク、派手な爆発ととんでもなく濃厚なところに、繊細な表情の変化だったりが挟まってくるので見応えありまくりでした。
キャラデザのクセは好きなクセですし、この作品の変態性には間違いなくベストマッチしていたと思います。
思わずパンフレットとTシャツを買いに走ったくらいには好きなキャラデザです。
尺的な短さの問題は仕方ないんですがあって、今作のみだと序章で終わってしまっているので惜しいなーとは思いました。
ただ確実に続きの気になる展開でしたし、間違いなく続編は観に行くと思います。
ここからTVシリーズに発展していっても良いだろうなーと思いました。
首を長ーくして待ちます。
鑑賞日 6/27
鑑賞時間 14:05〜14:50