ネムルバカのレビュー・感想・評価
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ベイビーわるきゅーれとは異なる魅力
アクションではない阪元裕吾監督作品なので、
どんな仕上がりなのだろうと楽しみにして鑑賞した。
原作コミックは未読。
柚実(久保史緒里)とルカ(平祐奈)のビジュアルは、
ベイビーわるきゅーれを彷彿とさせるものがあるものの、
実際のキャラクターとしては全く異なる。
阪元監督ならではの、独特の空気感・ゆるさはあれど、
ベイビーわるきゅーれのような殺し屋&アクションといったギャップはなく
実に等身大であり、どこにでもいそうな柚実とバンドガールのルカも
リアルな世界と地続きのキャラだと感じた。
しかしながら、
若者・オタク文化へのアンチテーゼを皮肉たっぷりに男子キャラをつかって描き、
男女ともども実に残念な生き方と捉えかねないところに、
ルカが成功の道を歩もうとする。
とはいえ、自分が行きたい道ではないことに気づき失踪するというオチ。
そして、柚実は後輩とルームシェアをはじめ、まるでルカのような存在になるというオチ。
主役2人にどうしようもないダメさは感じられない。
やるせなさを感じながらも、“自分”を見つけていくルカに感化され、
きっと柚実も自分を見つけていくのだろう。
そういう前向きになれる鑑賞後感だった。
久保史緒里は期待通りだが、平祐奈は期待を超えていた。
歌唱は上手いとは言いづらいが、独特な味があり、ギター🎸演奏も様になっていて
金髪も似合う。新たな魅力を引き出したと言える作品になったと思うし、
平祐奈の演技の広がり&今後、いろんなキャラクターにチャレンジできる土壌になる気がする。
阪元作品の独特の雰囲気(ベイビーわるきゅーれ1、2のような)は健在。
主役2名を張った久保史緒里と平祐奈の今後の活躍に期待したい。
面白かった
根底にずっとギャグの香りが漂ってたから楽しく観れた。
声を出して笑ったシーンもいくつもあった。
原作はかなり昔に読んだので、その時の記憶はおぼろげだけども
今を生きる若者の話やし、現時点での社会の有り様(SNS文化だったり推し活みたいな事)に更新している脚本に好感を持った。
色んな対比的な画で訴えてくる演出も良かった。
爪とマニキュア、カレーとステーキ、CMとくだらない動画、バンドとライブ、過去と現在……
バンド仲間のマイムと「ネムルバカ」の音が重なる瞬間にはグッときた。
スカウトとの会食から返ってきて、入巣が先輩に抱きつかれた時に「痛いですよ」って言うのは相当に百合百合してるなぁと思う
平さんはちょっと甘めな滑舌だが魅力的な声だったので、歌唱先行のキャスティングなのかと思ったけども、終演後に調べたら普通に女優さんだった。
ミュージカルにも出演された事がある様なので、その辺りの実績が買われたんだろうか。
A。または人間、はアイドル的な売り方なのか? これまでどんなライブパフォーマンスしてたんだろうか?
ギターを弾き出した時に、客がザワついていなかったからギターは弾ける or ギターの曲はある。という認識なのか?
それだと、曲中に観客が乗らずに腕組みしてたり呆然としてる感じな事に違和感があったんだよなぁ
客はザワつくがバンド仲間と入巣はハッキリと気付く。もしくは、アイドルファン的に全肯定してる客と、その真意に気付いて震えるバンド仲間と入巣。みたいな構図でも良かったんじゃないかとは思う。
お芝居と言うよりは、顔面で勝負してる画が多い印象ではあった。
CHAKAPOCO
阪元監督最新作、石黒先生の作品ということで期待しまくりで観に行きましたが、抜群の手応えでぶっちぎってくれた面白さでした。
特典はポストカードでした。
青春が爆発していました。
原作の雰囲気そのままに阪本監督のチューニングで作られた会話劇がずっと面白く、物語が進むにつれてグッとくる展開があったりと感情が大変でした。
アパートで先輩のルカと後輩の入巣がワタワタしているのがキュートでしたし、女子2人の会話劇というところで阪元監督に全幅の信頼を寄せていましたが、テンポも良く、それでいてまったりした感じもあってずっと笑いっぱなしでした。
XやYouTubeを観ながらダラダラしている感じがとってもリアルでしたし、ご飯を2人で自炊したり、一緒に居酒屋に行ってベロベロになったりするのも身近な幸せが詰まっていて良いなぁとなりました。
入巣のバイト先の絶妙なウザさを漂わせる兎さんが地味〜に嫌で好きでしたし、面白いくらいカッコつけているのも良かったです。
どんなお店やねんというアーティスト志向なあれやこれやも面白かったですし、懐かしのファスト映画での決着も味がありました。
メンズたちが合流してからのファミレスでのやんややんやがま〜楽しくて楽しくて。
田口が入巣経由でルカと連絡を取っていたクソ野郎というのが明かされたり、伊藤がむっちゃマイペースだったり、奢りと分かったならば高い注文しまくるルカと入巣だったりとワチャワチャ感最高です。
そこからのシンプル暴力をかます入巣にやられた田口に怪我したのかと思ったらニキビだったことに気づいた伊藤だったりとまた面白くさせてくれました。
メンズ2人の会話劇もユルっとしていて好きだったのでもっと観たかったです。
砂浜まで来ての4人の会話は沁みるものがあり、何者にもなれないのを悟る伊藤のセリフも突き刺さりましたし、伊東に向かってドロップキックをお見舞いするルカもスカッとしていて良かったです。
自分も行動としてはルカ的に生きているのですが、頭の中に伊藤のような感じの悟ったセリフも浮かんだりするので歯痒いなぁ、ほんのり辛いなぁと思わされました。
ドンモモタロウにライダーベルトを装着させるなんて…なんてファンサービス!ありがとうございます!
ルカがバンドから引き抜かれて、ソロデビュー、しかもピートモスをやっていた時とは全然違うキラキラした感じ、入巣もピートモスのメンバーも観客も皆んな、絶対この路線じゃないのにな…となっていたところでギターを持ってネムルバカを掻き鳴らしていく展開は本当に胸熱で、体も動きましたし、拳もかかげたくなりました。
入巣が目一杯叫び、ルカはそのまま会場を後にする、最高にロックで中指立てまくってて痺れました。
切ないけど前を向くラストシーンもこれまたグッときて、ザ・青春映画だ…!と震えながら終わっていくのも良きでした。
エンドロールで入巣が部屋で口ずさんでいるのも本当に良くて、この日の帰り道以降ネムルバカをリピートしまくりでした。
阪本監督の新境地を開拓したような作品になり、原作の導線にもなりそうですし、個人的には実写化大成功だなと思いました。
何回も観返して思い出にふけりたいです。
鑑賞日 3/22
鑑賞時間 18:45〜20:31
座席 J-1
ライブシーンが良かった
・原作漫画がコミックリュウで連載時から好きで新装版を読了してから観た。思い入れがあったせいか、映画のテンポが漫画よりも緩くて遅く感じられて違和感がすごかった。原作ファンが映画に対して色々と思ったりするってこういう事か、と実感した。そのため、映画としての評価がとても難しい。原作にあったエピソードと構成が好きなだけに、あぁそこはそうするかぁーって感じだった。とはいえ映画に収めるってこういうことだよなとも思った。
・寿司が嫌いになった理由が原作どおり血しぶきが観たかった。まぁ色々あったのかなと思いつつ、車が原作に出てくるような旧車だったらなぁと思った。それでガードレールにぶつかってぼっこぼこになるのも観たかった。
・個人的な思いとしては、舞台を当時の2005年頃にしてほしかった。まぁ最近知った人からしたら非常に迷惑な時代設定だろうけど。あと場所が関西なのか関東なのか、原作なら架空の日本だったらもっと地名の看板とかが観たかった。入巣が冒頭でswitchをしてたのが金がない割に余裕あるなぁって思ってしまった。意味のあるのかないのかっていう会話が今の流行りなんだなぁってシーンをサクサク進めてほしいなぁって思った。
・ストーリーは知っているので映画ならではのオチとかを期待しながら観ていた。その中でライブシーンが良かった。特にラストのピートモスのメンバーが観客で来ていて、観客席がバラバラなのが良かった。人気で取れなかったのか、各々勝手に来たらお前も来たのかってなったのか、今、皆は離れている状態ですっていうのが伝わってきた。そこで、ネムルバカを歌いだしたときにメンバーが席でエア演奏をしたのが最高だった。あぁこういう歌を歌ってたんだと。自分の耳の問題なんだけど歌詞が全然わからなかったことが残念だった。
「ベイビーわるきゅーれ」にはまった人は楽しめると思う。僕は若い女子2人の緩い日常は「ベイビーわるきゅーれ」だけで充分かな。ラストからのその後を描くPART2希望。平祐奈さん目当てで観賞。ナビコが笑える
「ベイビーわるきゅーれ」では、俊敏で緊張感に充ちた殺し屋だから、対極の伸びきった弛いゴムヒモみたいな日常が面白いと思った。
ルカ(平祐奈さん)にはユルイ日常からはじけるロックがあって、静と騒のバランスが良くて見てて心地よい。
だけど、入巣(久保史緒里さん)はずっとユルイままでメリハリがなくグダグダしてるだけなので面白くも何ともない。店長や同級生が絡まなければ映画の物語にはならない生活だ。
だいたい久保史緒里は最近テレビ,ラジオ,アイドルと大活躍なので、グダグダする姿には違和感があって、はまらなかった。
久保史緒里さん目当ての人は満足できたと思う。
僕は、平祐奈さん目当てで観賞したので、これまた大満足だ。
歌が上手くて、ピートモスのボーカルも癒し系の歌姫もヨイ♪ヽ(´▽`)/
物語は、ルカが大手レコード会社に誘われる所から面白くなる。
特に、ステージでルカが、「作詞·鯨井ルカ、作曲·ピートモス,入巣柚実」と言うところなんかすごく感動的だ。
だけど僕は、大手の誘いを蹴飛ばして、「ピートモスで ”ネムルバカ” をヒットさせんかい」と思ってしまうのだヨ。 ルカが大手レコードの誘いを断るよりも、映画どおりの展開のほうが面白いとは思うんだけどね。
物語はラストのルカの逃亡からのほうが興味深いので、そこからを描いた,それからの物語·PART2が見たい。
あと、カーナビがルカを灯台がある岬まで案内して最後に「ナビ、マチガイちゃいました~」と緩く言ったのが1番笑えた。マジかナビコ。こんなポンコツナビだから配信終了しちゃうんだよ。
自分の学生時代そのままの世界がそこにあり懐かしくもありめちゃめちゃ面白かった。
私の世代にはちょうどどんぴしゃな学生生活の感じが懐かしかったし、出演者4人の掛け合いがめちゃめちゃ面白かったです。
バンドブームの時代に誰もが夢見ていた音楽でメシを食っていくみたいな感じが懐かしく、そして、自分がやりたい音楽を売れなくてもやり通すのか、売れることを優先した音楽をやるのかみたいなところも懐かしかったです。
普段はキラキラの久保史緒里さんが夢がないダラダラした大学生を演じていたのに、それがちゃんとネムルバカの世界の入巣になっていて、ダメダメな久保さんもめっちゃかわいかったです。
平さんの先輩ぶりもすごく良くて、入巣とルカの先輩後輩の感じがなんか心地よく、見ていてしっくりきて、2人のやり取りもおもしろかったです。
泣く要素なんて全くなかったし、そんなつもりもなかったのですが、最後のルカのライブシーン、久保さんに感情移入して、感情が高まり思わず涙が流れました。
久保さんの演技、素晴らしかったです。
最後のシーンでダメダメ後輩だった久保さんが4年生になっているのですが、見て一瞬でわかりますが、ほんとに4年生の先輩になっていてすごいって思いました。
衣装も変わってない、メイクも変わってない、髪型も何も変わっていないのに明らかに大学4年間の時を経て4年生になった久保史緒里さん演じる入巣柚実がいて、大学生の時に感じた1年生と4年生のまったく違う感じが明らかに見てわかって、ほんとに久保史緒里さんの演技はすごいと思いました。
この最後のシーンのこの感じが出せなかったらおそらくこの映画が表現しようといていたことは表現しきれなかっただろうということを考えると、この役にそれをちゃんと表現できる久保史緒里さんを配役した監督は役者を見る目がある人だと思いました。
ダメダメ後輩だった入巣が4年間の時を経てしっかり先輩になっているっていう場面は、誰もが大学時代に目にした大学時代ならではの感じで、最後の場面として結構重要だったと思います。
誰だったか忘れましたけど、他の映画監督が久保さんは神経細胞の一本一本で演技しているというような表現をしていたけど、まさにそれでした。
すっかり昔の大学時代に戻ってネムルバカの世界に入り込むことができて、なんとも言えないなつかしさと楽しかった時代を感じられ、とてもいい映画だったと思います。
久保史緒里さんと平祐奈さんの演技があって初めて完成したネムルバカの世界だったのではと思います。
2025年ベストムービー!⭐️⭐️⭐️⭐️✨✨
1人で立ちづづけてるよ…
良いラスト場面でした笑
いい映画に出会えました!
*原作漫画は未読。映画鑑賞後、読んでみるか…なんて気分になった。乃木坂って言われても、オレには困る…もうジイさんだから。音楽…意外にポップ…もっとハードコアなもんが出て来るのかと思った。
色々ブチブチ言ってるやつはこの作品を楽しめなかったんだろうな…。
…これからもいいもん見せてほしいです。
ハードなアクションがなくても楽しめる
「ベイビーわるきゅーれ」を彷彿とさせるような、緩くてグタグタなガールズトークを存分に楽しめる。
大学生たちの話なのに、キャンパスライフがまったく描かれないところや、主役の2人だけでなく、登場人物たちが、揃いも揃ってクセの強いキャラクターばかりというところも面白い。
基本的に、延々と会話劇が続くだけなのだが、それでも、先輩の「自称アーティストたちのダサイクル」の話は身につまされるし、男友達の1人がつぶやく「大半の人は、何かをしたいのに、したいことが分からない」という言葉にも大いに納得することができた。
何よりも、明確な目標があり、自らの夢の実現に向けて努力している人間だけでなく、そうした人間を羨ましく思う側の人間にもしっかりとスポットライトを当てていて、彼らに寄り添おうとする姿勢には、共感せざるを得なかった。
やがて、ミュージシャンとして成功する先輩と、取り残される後輩の姿には、誰もが味わう「去りゆく青春」のホロ苦さや切なさが感じられて、しみじみとさせられる。
クライマックスとなるコンサートでは、それまでの脱力系の雰囲気を吹き飛ばすかのようなエモーショナルな盛り上がりが用意されていて、自分のやりたかったことを爆発させる先輩の姿や、先輩が自分たちのことを忘れていなかったことに気付く後輩やバンド仲間の姿には、思わず胸が熱くなってしまった。ここで初めて「ネムルバカ」のタイトルが大写しになるという、心憎い仕掛けも効果を上げていると思う。
「先輩の失踪」という事件と、女子寮で同居する先輩と後輩の日常の描写によって、オープニングと繋がっていくエンディングには、新たな物語への予感があって、何だか明るい気持ちで劇場を後にすることができた。
青春・百合・ライブものと1作で三様の楽しみができる良作。
登場する若者たちがどいつもこいつも癖強ボンクラ揃いで愛おしい。(いい意味で)クソ女の先輩と(いい意味で)バカ女の後輩がお似合いすぎて、原作読んでるのに普通に離別エンドだったのにビックリしてしまったくらい。ずっと堕サイクルでダラダラ同居してほしかった…という悪しき願望があったらしい。空前のバンドアニメブームな昨今だが、本作中盤のライブシーンは、狭いライブハウスの演者も客も一体になったカオスな祝祭感溢れていて、ここだけはアニメでは未だ表現しきれない熱気で、素晴らしかった。最後のステージの孤独感へ繋がる伏線でもあり。ほとんど台詞ないけど、先輩のバンド仲間たちも気のいい奴らなのが観て取れてイイ。原作者の使い所もズルくて笑ってしまった。
「夢追い」という荒野における生き残った生存者です。
長い別れの後に再会した時、もし相手が「立派になった」姿で深夜語り合った夢をすでに忘れていたら、幻滅するだろうか?もし惨めな姿でも、瞳に手の届かないあの夢を宿していたら、子供っぽいと笑うだろうか?
全編を通した平坦さ、ナンセンスさ、ささやかな日常が、ラストの柚実の涙と大声での合唱に結晶し、爽快に迸り出した。柚実はルカの才能とバンドの夢を心から信じ、その純粋さゆえにルカが夢を裏切って軽やかなアイドル歌手になることを許せない。幸いこれは映画で、ルカは最後にギターを手に取って初心を貫くあの歌を歌い上げた。
夢を追うことは本当に贅沢な行為だ。映画を見ながら、自惚れほど自分の記憶がフラッシュバックする。大学の寮で五十音を覚え、周囲に日本に行くと大言を吐き、深夜の賃貸部屋で赴日就職説明会の主催者から諦めるように説得される電話——もう四回目だね、毎回君がいる。私は諦めなかった。10年前の大風呂敷を奇跡的に実現した。だが私はただ「夢追い」という荒野における、たまたま生き残った生存者なのかもしれない。
先輩と後輩。
大学女子寮の同じ部屋に住む、…夢、目標がなく古本DVD買取店でバイトする後輩・入巣柚実と、「ピートモス」というインディーズバンドでギター&ボーカルをし活動してる先輩・鯨井ルカの話。
基本ゆるく自宅で過ごし、いつもの居酒屋で飲み駄弁りライブ活動と、そんなある日、大手レコード会社から声が掛かり2人の生活が変わり始める。
“先輩失踪”と始まる冒頭から?で始まり寮での生活、「ベビわる」の監督が本作の監督ってのもあり、ベビわるのチサトとマヒロのやり取りを見てる様で面白い!
2人一緒にいれば基本ゆるくダラダラな感じでボソボソ駄弁り見せるけど、ライブで見せるルカの切り替えのカッコよさ!「ネムルバカ」ってタイトルには?だったけど…。
レコード会社から声が掛かりラッキーとは思う心情、いざやれば自分のやりたい音楽は出来ず、でもこうじゃないと見せた曲変更の3曲目の「ネムルバカ」には涙。
入巣とルカの2人のダラダラなやり取りと、この世界観もっと見たい!続編希望!
ルカ先輩、好きだー!
「ベイビーわるきゅーれ」シリーズの阪元裕吾監督作品。
「誰よりもつよく抱きしめて」のヒロインつきちゃんの久保史緒里主演。
期待せずにいられない。
今週末公開作品数多ある中で今作をまず一番に選んでよかった。(河合優実が出てる映画もあったのに)
思っていたよりもゆるくて、これはこのままゆるゆるで終わってしまうやつかな、いやいや阪元監督だから最後にぐっと持っていってくれるかな、と期待していたら、予想以上にもっていかれましたよ。
最後の ネムルバカ 。
ルカ先輩カッケー。
もう入巣やピートモスのメンバーたちと一緒に泣いていた。
早乙女カナコのようなお洒落な部屋に住んでるハイスペックな女子大生よりも、汚い女子寮でグダグダ暮らしてるこっちの子たちの方が共感できる、というか応援したくなる。
ビジュ爆発してるのにアホで底が見えて酔っ払ってもかわいい入巣。一生懸命生きているのにテンション低めのルカ先輩。ゆるゆるの前半から感動のラストに向けて、二人のキャラクターを演じる久保史緒里と平祐奈が絶妙。
エンディングに流れるネムルバカ、口づさんでいる久保史緒里を見るだけでも、もう一回観に行ってもいいな。
映画はやっぱり面白くなくちゃね。
ダサイクルで映画作ってる奴らへの挑戦状だ。
いきなりのセルフ?ネタバレ
阪元裕吾監督作品
個人的に「サカモトユウ◯」と言えばこちらなので🙇♂️
「ベビわる2」劇中での「はな恋」ネタは笑えた😀
作品冒頭いきなり「先輩失踪」というナレーションによるネタバレ?にびっくり
原作は知らないけど映画では観客はいきなりラストを知ることに?
ラストのライブは印象深くてよかったのですが考えてみたら先輩はどうなったのか気にはなります
主演の2人のやさぐれ方?がよかったです
2人の役が逆でも面白かったかもです
先輩の見どころはライブシーン
後輩の見どころはエンドロールに流れる1人芝居?
雰囲気は「ベビわる4」
(採点においてネタバレを含むためネタバレ考慮)アクションシーンのない「初代ベビわる」に近いか
今年85本目(合計1,627本目/今月(2025年3月度)19本目)。
この週は木曜日スタートで公開されている映画が多いですね。どれもなかなかの作品といったところです。
こちら、展開が何というか本当に「アクションシーンのないベイビーわるきゅーれ」(初代。無印でもよいが)といった感じが結構します。好き嫌いは分かれるでしょうか(なお、どちらの出演者さんも無関係)。今どき大量のVHSを古本屋の買い取りに持ってくる(そして「巻き戻す時間が楽しい」とか言っていたり)、あるいはコンビ女子2人が微妙にやる気がなかったり、あるいはネタな発言をしたり、そうかと思えば著作権法違反(いわゆるファスト映画)の話と結構ネタは多いです。そのネタの多さはおそらく原作準拠なのでしょうが、監督さんのテイストも加わって、まさに「初代ベイビーわるきゅーれに近いか」(アクションはない)といったところです。
音楽を目指す彼女(主人公は「2人」いると考えられるところの、1人)には共感できるところも多いし、結構よかったなというところです。
採点はちょっと辛いのですが、以下まで考慮しています。
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(減点0.3/寝言に著作権法は働くのか)
この映画で「著作権法」というのは、実際に、いわゆるファスト映画をアップしている人が大手から(民事訴訟で)訴えられた、というところで登場します。かつては著作権法上、ややアウトよりのグレーかといったところですが、判例などを経て現在はアウトというところです。
そして、ある歌の「歌詞」にも著作権法は働くものの、この映画のタイトル通り、この映画のタイトルは「ある人の寝言」からきています。
日本の「著作権法」を見ると
> 第二条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
> (用語) 一 著作物
> 思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう。
> ( ニ 以下省略。なお、法律には著作権法は働きません。)
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第十三条
次の各号のいずれかに該当する著作物は、この章の規定による権利の目的となることができない。
一 憲法その他の法令
( ニ 以下省略)
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ここで、著作物の定義を見ると、「思想又は感情を創作的に表現したもの」とあり、寝言に「創作性があるか」というと微妙な気がします。一方、寝言のメカニズムも完全に解明されてはいませんが、「自分の知らないことは言えない」とされます。また、発言にハンディのある方(聴覚にハンディのある方)も「手話の寝言」をするといわれます。もっとも、よほど「うるさい」場合を除いて治療等の対象外で、その「寝言」も仕事か何かの夢を見て「やってらんない」とか、そんな「何をいってるの?」みたいな発言が大半です。
ただ、「創作的に表現したもの」に絶対にあたらないか?というと微妙なところこもあるような気もしますし(このあたり、著作物の取り扱いは、弁理士と行政書士の共管業務の部分があるので、その観点では見ました)、ここは何とでも取れるような気がします。
※ かつ、この映画作品全般をみても「ファスト映画で訴えられる話」や「ファスト映画をいわゆるYoutubeなどにアップする話」も出てはきても展開に一切関係しないからこそ、この「レビューする歌の歌詞は実は寝言から着想を経た」という部分はその問題提起なのかなぁ、といったところです。
※ なお、当然、このようなことを論じているサイトはほとんどなく(日本は具体的な事件に対して裁判所が関与するのであり、抽象的・架空の事件に対して裁判所が判決を出せるのではありません)、そのような運用です。
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