劇場公開日 2025年1月17日

「モノクロ長塚京三祭りを堪能」敵 ONIさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0モノクロ長塚京三祭りを堪能

2025年2月11日
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鑑賞方法:映画館

テアトル新宿では直前にも瀧内公美祭りみたいな(奥山和由監督作品!)予告編があり、本作も出た瞬間にモノクロの画面にエロスが漂う素晴らしさ。

の前に、長塚京三祭り。
長塚京三が料理する。長塚京三が食べる。長塚京三がデンタルフロスやる。長塚京三が風呂に入る。長塚京三が妄想する。。ほぼそのような映画なので長塚京三を選んだことで正解というか、乾杯!って感じ。体臭も気にする終活する元仏文教授の妄想がエレガントに描かれる。モノクロ画面にフードスタイリスト飯島奈美のフードもモノクロ。丹精に丹精に生きているのでその綻びというか、亀裂からのノイズ、カオス、が楽しい。そう長くない、長くないこの先の、最後の敵の襲来の銃の火花が花火に見えて夢の渦のようでよかった。愛すべき家にはこちら側とあちら側があって、人生の終盤に祭りのようにあちら側に滑り込んでいくのも悪くないな、と思った。

ONI