「映像が神秘的で美しい」鹿の国 コビトカバさんの映画レビュー(感想・評価)
映像が神秘的で美しい
チラシのビジュアルと、少年を生き神とする神事というのに興味を持ち、前から行ってみたかった劇場でも上映されると知り田端へ。
20席と小さいながらもこういう劇場好き。
生き神の少年というのは長年行われているものではなく、再現してみたという事で出鼻くじかれるも、諏訪大社の神事や法要を軸に、鹿にまつわる地域の人々の営みと、大きな神社ならではの数々の祭りを観れる興味深いドキュメンタリーだった。
タイトル通り、いろいろな場面で鹿が登場するが、ある所では神の使いとして、ある所では神への贄として、またある所では害獣として扱われる、実に不思議な存在。
森に佇む鹿はなんだか神秘的。
桜の御神木を守る一族から、田植え稲刈り、冬を経て春になり、また桜の一族に戻る、季節ごとの風景を丁寧に撮影していて映像が美しい。
少しウッとなる所もあるけど、ヒステリックなプロパガンダもなく、淡々としていて観てよかったと思える映画だった。
コメントする