劇場公開日 2025年1月24日

「目の付け所は悪くない…が」TOUCH タッチ すーちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5目の付け所は悪くない…が

2025年1月28日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

映画が始まってすぐ、「○○についての描写が出てきますのでご注意下さい」との注意書きが画面に。
予告編では全く触れられていなかったので、そんな重い映画なの?と軽く驚きながら鑑賞。

現在パートはコロナ禍で、過去パートは1960年代後半のロンドン。
過去パートにまず突っ込みどころ満載。
日本料理屋の店主、高橋を演じる本木雅弘の生活感がなさすぎて、苦労人(のはず)の雰囲気がゼロ。ところどころ「モッくんが板前を演じる日本酒か何かのCM」を見ているかのよう。
高橋の娘、ミコを演じたkokiさん、初心な雰囲気は悪くないものの、演技が思わせぶりに台詞をふたことみこと言ってボディタッチをしたり、ねっとりした視線を向けたりの繰り返しで飽きる。
(これは脚本にも問題があるような)
2人が惹かれあう過程の会話が薄っぺらく、特に親日というわけでもない学生運動かぶれのアイスランド人の青年が、なぜミコを好きになるのか?
ミコは「ガイジンさん」と呼んでいたクリストファーをなぜ好きになるのか?説得力がない。
ベッドシーンは綺麗に撮れていましたが、あんなに何回も必要かな?
2人の会話がつまらないので、余計に身体だけの関係に見えてしまう。
後半で高橋の謎の行動すべてが○○○への偏見から来ていたというのがわかるのだけど、当時の偏見がどれだけ酷かったのかの描写もなく(当然知識として知ってはいますが)。
差別や偏見は思わぬところに潜んでいてそれは時に愛をも引き裂く、というのは普遍的なテーマですが、エピソードの積み重ねが効いていなかったのと、全体的にリアリティがなく感動できずで残念。
現代パートにもかなり気になる部分はありましたが、ネタバレになりそうなのでこのへんで…

あ、これだけは言いたいのですが、現代パートでクリストファーに唐突に絡んでくる中村雅俊、違和感しかなかったです。カラオケのシーン、要らないよね…

すーちゃん