「読んでから見るか、見てから読むか。ぜひ両方!」この夏の星を見る 島田庵さんの映画レビュー(感想・評価)
読んでから見るか、見てから読むか。ぜひ両方!
コロナは、
あくまで状況。
主体は、別にある。
そして主体は状況を支配する。
* * *
中高生のとき天文にハマってたワタクシは、
辻村深月さんの原作を読んで大興奮。
映画はどうかな〜と思ったら、
天体望遠鏡を振り回してキャッチするシーンで、
原作読んだ時より興奮。
そう、狙った天体を望遠鏡の狭い視野に入れるのって難しい。
でも捕まえると快感。
てなことを眼前に見てまざまざと思い出して。
しかも、使ってるのが経緯台。
赤道儀だったら、いったん捕まえればあとは1軸だけ回転させれば追いかけていけるけど、
経緯台では2軸を合わせ続けないといけない。
だから動きの速い人工衛星を視野に入れ続けるなんて至難の業。
なのでそれに成功するって、ほんと偉業で、映画のクライマックスにふさわしいんだけど、
その辺、うまく伝わるか、微妙。
* * *
ストーリーは、文庫で上下ある原作を
うまいこと圧縮してたとは思う。
ただ、小春がコンテストに参加するという展開には、ちょっと説得力がなく、不自然さを否めない。
そして、制服のまま海に、というのは、
視聴者受けを狙ったよくある安易な演出で、ちょいと減点。
(原作では、島外からの「留学生」最後の夏の思い出にってんで、円華が海水浴に誘うんである)
* * *
でも、演技は皆それぞれによかったし、
なにより天体相手だけに、
原作の世界がビジュアル化されたのは、
とってもよかった。
先に読んだ人も、ぜひ映画でビジュアル化してほしいし、
先に見た人も、ぜひ原作で深めてほしいと、
切に願う。
* * *
なお、エンドロール後に、
エピローグあります。
コメントする
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。