親鸞 人生の目的のレビュー・感想・評価
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今で言うところの『ご都合主義』ですが、信じる者は救われます。
鎌倉時代の浄土宗祖の法然の弟子にして、浄土真宗の祖となる親鸞は、日本史の教科書には必ず出てくる重要人物です。自分の家は『曹洞宗』で日本でのソレは「道元」禅師で、コチラは過去に実写映画になりました。
当時興った鎌倉仏教6宗派には上記3宗も含まれます。この時代は源平の争乱に加え、自然災害なども重なり世の中が混乱の極みにありました。そんな状況下で救いを求める民衆の間に、それまでは公家や武家など高位の人々が中心だった仏教が広まった、という背景が描かれています。
当時の仏僧は、人間として当然の『本能』を『煩悩』さらには『罪悪』とまで捉える厳格な思想であったことは言うまでもありません。一方でコソコソ『本能』に忠実なヤカラも居た訳で‥‥
そんな状況下で初めて「煩悩にまみれて何が悪い!?」という、現代では当たり前の考え方が示されると、これまで生真面目に取り組んできた僧達から愚弄とばかりに反発を受けました。そればかりか僧侶が暗殺依頼とかナカナカの『人間らしい煩悩』を展開します。
この辺は、キリスト教の『カトリック』と『プロテスタント』と類似してますかね?
その教えとは、「開き直ってしまえばソコに『救い』がある」と解釈できるものでした。自身の在るがままと向き合い、それを素直に認め受け入れる、その先に悟りが開ける的な。
ただその肝心な部分、救済されるとする根拠が不明瞭で、仏様が『なぜ』万人を救うのか、という理由が語られません。なので観る側はソレを前提として解釈し理解する他なく「仏教(浄土真宗?)とはそういうものデス」的な表現で纏まってしまうのはマイナスです。
後半に弟子の間で「南無阿弥陀仏を唱えていれば極楽浄土の道開く〜」的な解釈(修行の『手段』が『目的』になっている)を戒めるシーンがあり、これは『信じる者は救われる』に紐づくシーンです。ここが少々中途半端で訴求力が弱いのも残念なところ。折角悪行から足を洗って仏門に入った弟子もいたのに、彼は勘違いを指摘され複雑な気分だったことでしょう。
中の人では、主役の杉良太郎氏は良好でした。またお嫁さんがザーサンの他、比較的豪華なキャスト陣だったかなと。結構地味な作品ですが、気分転換に鑑賞するには丁度ヨサゲな作品でした。
ここからは余談ですが、現代はその『煩悩』において一部のニッチなソレに限って弾圧しようとする思想があり、当時さながらの厳格な『思い浮かべる事すら許さない』という、極端な思想を押し付けようとする一派に危惧しています。
センチメンタルだよね…
歴史アニメ映画としては⋯
普通に面白かったです。
声優さんも豪華ですしエンディングソングもとても綺麗な曲でした。
でも何かひっかかることがあるので調べたら
原作本を書かれた方がある宗教団体の設立者でした。通りで宗教系YouTuberの方がこの映画を薦めるわけですね。その団体の方のようです。
ちなみに98年に公開されたアニメ映画「蓮如物語」の製作が御本山、配給が東映なのに対して、今作の製作は御本山とは全く無関係であることがそこで明白になりました。
私の中でモヤモヤがすっきりしました。
あくまでも個人的感想です。
既に公開済の第1部2部作も機会があれば観てみたいです。
すみません。思ったこと書きます。
杉良太郎が声出してたから観ました。
「親鸞の目指したものは素晴らしい・・・」ということは置いといて
映画について思ったことを素直に書かせていただきます。
(というのも、リアルでは「置いとけない」方が結構いて「ではそれを肯定するのか」てな方向で叱られたりするので。)
修行僧の身でありながら「煩悩」に苦しむ親鸞
「煩悩アリ、罪アリ。それでも救われる」という教えに出会い布教に努めて自身は結婚したりします。
まあ、虫がいいといえば虫がいい教え(考え方によっては「怪しい」)なわけで熱烈な支持と受けて
旧仏教の方々は驚異を感じ、妨害に走るのは逆から考えれば当然かつ必然です。
で、大金払ってヒットマンを雇うのですが
見事に寝返られます。
説明がないのですが金返したのか不安でたまりません。
最後、追い詰められて死罪になるかというところまで追い詰められるのですが
「越後に所払い」ですみます。
「よーし。越後で布教してやるぞ」と昔の東宝映画の植木等のようなポジティブシンキングで張り切る親鸞を観て
「反対派。下手うたれちゃったね」と考えてはいけないことを想った僕がいました。
これは法然の話では・・・?
2025年劇場鑑賞86本目。
エンドロール後映像無し。
パンフレット無しにつきマイナス0.5。
高僧を不倫騒動で世間を賑わせた櫻井孝宏が演じるの大丈夫?と思いましたが、煩悩を持った悪人でも救われるという話なのでまさにベストキャスティングなのかもしれませんね。法然は古谷徹がやれば良かったですね。
うちは浄土真宗で、住職さんももちろん結婚されて子供さんがいらっしゃり、今ではその子供さんがお盆に御経を唱えてくださいます。母が存命の時は月命日に毎月呼んでいたのですが、それもなくなりました。
多分こういう事が重なってどんどん収入が減っていって大変だろうなぁと思っています。
話はそれましたが、この悪人こそ救われる、人はみな罪を犯す悪人である、という考え方は小学館のまんが日本の歴史で小学生の頃読んでいたので、改めてその教えを観たという感じでした。ただ、他の方のレビューにもありましたが、法然の浄土宗からわざわざ親鸞が浄土真宗を派生させた理由や内容は全く描かれておらず、また、映画として一番盛り上がりそうな浄土宗への迫害があっさり描かれていてもったいないなと思いました。
感動100パーセント。「まず、自分が幸せになることが、最大の課題だよ」の教えを広める人生の目的。お経あげても、お墓たてても、救いにはなりませんよ。という、「信不退」の精神に感動しました。
観客の平均年齢が今までで一番高かったです(驚)。
平日の昼間に観に行き、シアター内8割くらいの入りで、中央付近に座った私の周りはぎゅうぎゅうでした。
意外。
そしてもっと意外なのは、観客の年齢層。
メイン客層が70代以上で、杖を突いてゆっくりと来場される方もお見掛けしました。
この会の平均年齢は、少なく見積もっても70代前半です。
親鸞パワースゴイと改めて感じました。
お話は、聡明で高潔な親鸞の成長物語で、特に山もなく、そりゅあ素晴らしい高僧だったよねと納得。
アニメは昭和の作りで、音楽も古風で、観客の皆さんには観やすかったことでしょう。
私は、淡々としたストーリーに、途中少々眠気を覚えてしまいました。
我が家の実家は浄土真宗です。
住職の方とは、祖父母の代からのお付き合いで、なかなかえらい方なのですが、人間的にはジャイアンのような感じで、私は好きではありません。
数年前に両親を見送り、弟たちと相談して、今年墓じまいをすることにしました。
寺離れは、日本の中では今後進んでいくでしょう。
こんな時こそ、親鸞のような方の出現が待たれるのかもしれませんね。
そんなことを感じる機会になりました。
杉良太郎さんと櫻井孝宏さんの演技に注目
映画『親鸞 人生の目的』を観ました。この作品は、親鸞の半生を老年期の本人が振り返る形で描かれたアニメーション映画です。特に興味深かったのは、幼年期から青年期までの苦悩や葛藤です。その中で、なぜ生きるのかという根源的な問題を問いかけてくれています。
杉良太郎さんが声優として親鸞聖人の老年期を演じているのですが、本当に感動的でした。彼の声には経験に基づく重みがあり、親鸞の人生の険しさや内面的な苦悩がよく伝わってきます。また、青年期の声を担当した櫻井孝宏さんとのコントラストも非常に良いものでした。
全体として、アニメーションの美しさと心に響くストーリーが融合した素晴らしい作品でした。杉良太郎さんの演技も特筆すべきもので、彼の人生観が作品に反映されているように感じました。ぜひ、多くの人に観てもらいたい作品です。
声は良かった
これが親鸞の話???
8歳で両親を失った親鸞は「やがて死ぬのになぜ生きるのか」という疑問の答えを仏教に求め、9歳で比叡山に入った。10年の修行を経て19歳になった彼は、聖徳太子廟からの帰り道に、関白・九条兼実の娘・玉日に出会った。比叡山では女性を思ってはならないという教えがあるにも関わらず玉日のことを忘れられなくなった親鸞は、絶望し29歳の時比叡山を下りた。京都で法然上人に出会った親鸞は、「煩悩あっても念仏を唱えれば救われる」という彼の教えによって苦悩の解決出来た。やがて親鸞と玉日は再会を果たし、坊主なのに結婚し・・・そんな話。
劇場が満席だったのはびっくりした。どこが良いのか興味津々で席に着いたが、結論から言えば肩透かしで終わった。
法然の浄土宗と親鸞の浄土真宗の違いを知りたかったのだが、その紹介は無く、京都を追われ越後に追放された所で終わった。
それじゃあ、親鸞の話じゃなくて、法然の話になるんじゃない?って思ったが。
数珠の掛け方が浄土宗と浄土真宗では違うのだけど、その由来も紹介はなく、本作で親鸞のどこが見所なのかさっぱりわからなかった。
面白くなかった。
花澤香菜さん…??!
歴史は詳しくないので…全て新鮮な情報として、また難しくなくストーリーとして楽しめました。
8歳で親をなくして頭良いだけに心の中でいっぱい悩んで大変だったろうね、とか。大人になってからも仏教的というより、人の本質を得ているようで感動しちゃった。
元々は修行なんだろうけど、いろいろあった時に走ってしまう人の感じがしてなんかツボでした。
結婚のくだりも、当時の僧侶なんで駆け落ちみたいなイメージ勝手に持ってましたが、ちゃんとしたお家のお嬢様と、祝福されての生活だったんですねー。意外。
青年期以降は映画のなかでは詳しく描かれておらず、その後どうなったんだろ〜と気になってしまう。
シークレットキャストというやつですか?前情報なにもなくて、ヒロイン(奥様)が花澤香菜さんなのとても驚いた。やっぱいい声でスっと入ってきた。
オーディションだったそうですが、青年期役のの櫻井孝宏さん…お声がたくさん聴けて耳が幸せでした。杉さまの壮年期も迫力あって凄かったです。
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