劇場公開日 2025年1月24日

「謎しか残らない」アンダーニンジャ R41さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0謎しか残らない

2025年7月5日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

原作 アニメ その面白さを知っての実写版の視聴
比較は必ずある。
それを理解しての実写でもあるはずだ。
意外にむずかしい内容のこの作品
特にアニメ
まさかまさかの主人公の死という意外性 物語としての破綻を感じ得ない設定
鼻がもがれた「山田さん」に仰け反るエイタ
そして見てしまった切り取られた九朗の頭部
そして忍者20万人分のデータが盗まれ、破壊された講談高校
実写版で描かれなかったのが「そこ」
コメディとシリアスが同居する作品
そのコントラストが堪らなく面白い。
そしてこの本質は至ってシリアスだ。
最も気になったのがこのタイトル
その真逆に位置する主人公らの組織
アンダーニンジャとは、山田ミツキのこと
アニメでは彼女のことが少し語られている。
さて、
この作品 その雰囲気はアニメを知っていてこそ理解できるものだと感じた。
それぞれのパートに登場する特徴的な人物
そこに有能な俳優をあしらったのは素晴らしいと思うが、やはりどうしても「後付け」感が否めない。
そして、
そもそもこの物語は非常に奥深く難解で、かつ世界観の枠がまだわからないという問題を残している。
対戦軸 アンダーニンジャそのものの全容がまったくわからないということ。
表面に出た「山田さん」と抜け忍からスカウトされた「猿田」
中途半端な立ち位置の「主事」
アンダーニンジャ タイトルであり通称UNの目的
視点が「NIN」という組織 そしてこちらから見た物語
基本的な設定をぶち壊すかのような視点
何もかもわからないままで終わってしまうこと。
UNの目的だった人工衛星「瓲」(トン)から情報を盗み出すことと講談高校の破壊の意味。
それを達成して、主人公雲隠九朗を倒したこと。
何もかもがわからずじまいで終えたこの「シーズン1」
何より、これを実写化した意図
面白さと謎がこれほど交錯する作品も珍しいと思うが、何故実写版では山田が死んだのだろう?
それもまた謎で、そもそも物語の枠が見えないことこそ面白さなのかもしれない。

R41
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