Broken Rageのレビュー・感想・評価
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北野武の暴力✕ビートたけしの笑い
混ぜもの=暴力と笑いという2本軸を殺し屋の理想(フィクション)と現実のギャップを明確なコントラストで描くチャレンジングな中長編映画で、日本の配信映画への取り組み方とはかくあるべきと思わされる。
タイトルの「Rage」激怒とは、『アウトレイジ』よろしく暴力を指していて、それが壊れている。つまり、いつまでも『その男、凶暴につき』『ソナチネ』『HANA-BI』などを期待する観客を一種煙に巻くような、やもすれば失笑モノでサブいバカバカしいコントの延長線上。死と隣り合わせのユーモア、他人への暴力を自分は痛くない安全地帯から見ることなど、すべては捉え方と見え方次第か。
正直、北野武作品でないと観ていない、あるいは最後まで観きれていないであろう下らなさだけど、錦鯉や空気階段など今頃の芸人も出演していて、映画にアマプラ配信オリジナルのバラエティ番組を足したようなヘンテコシュールな空気・雰囲気も特段嫌いではなかったし楽しめ笑える瞬間もあった。
北野武 as 殺し屋"ねずみ"✕大森南朋✕(体を張る?)浅野忠信=前作『首』コント・トリオ見ただけで笑いそうになっちゃった。しぶといなぁ〜こっち見ろってのコノヤロー!逆じゃねえか!チュー!!
死と隣り合わせにあるベタな笑い
コラージュ的映画
❇️『こっち見ろよ!コマネチ!』
だめだこりゃ
点数はかなり甘め…
北野映画は大好きな作品も多いのだけれど、これはどんなに甘くみてもイマイチな部類やろうなあ。海外受けはしたみたいやけど、どこら辺の場面がうけたんやろうか?
北野監督は撮り直しを一切しないので、セリフを間違えないようにみんなピリピリしている現場であるとある俳優さんが言っていた。この映画に関してはみんな楽しそうやったなあ。(浅野さんとか素で笑ってるんちゃうん?という感じ)
前半、後半で同じ内容なのだけれどシリアスパート、コメディパートという括りになっている。1時間という短さやのに長く感じるのは苦痛だったからかな😅
コメディパートが…笑えるところもあるんやけどね。明らかにやりすぎで笑えないシーンも多々あり。
その男、凶暴につきのような尖った映画を観たかったため残念ではあったけど、このコンパクトな長さ&アマプラ配信、役者さんたちが楽しそうというところで星は3つかな…映画館では観ないな。
良い金曜の夜過ごせました
楽しみにしていたのに
前作「首」が最期なのかと思っていたので、ファンとしては待望の作品だった。
主人公は殺し屋で、前半はサスペンスを普通にやって、後半はそのセルフパロディをやるという実験的な作品。映像の質感が、セットを多用したからなのか、いつもの北野映画と違って妙に軽々しく、バイオレンス描写にスリルが感じられない。
どうしていつものようにやらないんだろう?と思っていると、後半のパロディパートで、いつもの緊張と笑いのリズムが出てきた。北野映画に笑いを封印してしまうと、北野映画っぽくなくなってしまうことがよく分かった。笑いの部分を削ると、対極の暴力描写も弱まってしまうらしい。
しかし、北野映画は笑いを全面に出すと笑えなくなってしまう、というのがある。今作の十手を持ってる警察や、ヤクザの椅子取りゲームなどを見ると、笑わせようと思ってないのでは?とも思ってしまう。タケシーズや監督バンザイなどでは、この感覚を面白いと思っているのかと、ゾッと寒気がする瞬間もあった。
やはりたけし自身の笑いのツボを押さえ気味にするのが、ボクの好きな北野映画なのだと思う。
正直前作(=首)よりは好み。
次作への期待を込めて!
まぁまぁ面白かった
監督や出演者曰く「これは実験的な映画」だと言っていたが、本作は、監督の過去作『TAKESHIS'』に比類するほどの類いまれな作品だった。
前半は"シリアスなクライムアクション"で、後半は"北野節炸裂なコメディアクション"で締めくくられているが、本作の一番の見どころは、やっぱり《後半》…つまり、"前半ストーリー" は、あくまでメインストーリー(後半)に入る前の「お手本」であることから、どちらかと言うと《後半がメイン》のように感じた。
私は、長い間、ずっと北野作品を観続けてきたが、今回の『Broken Rage』は、まぁまぁ面白かったが、やはり "実験的" であることから、これは、賛否分かれるより、"否"が多くなってしまう作品だと思う。
ただ一つ言いたいのが・・・
この作品が《北野武監督の"最後の作品"》にならないことを願いたい。。。
この作品で終わってしまっては「映画監督:北野武」の有終の美を飾れなくなってしまうからだ。
良かった
令和版「たけしの挑戦状」を叩きつけられた感覚
好きな作品が、いっぱいある北野映画。
新作が出るたびに期待値が上がり、ワクワクする。
30年前辺りの、学生の頃に観た作品群が、
やっぱり一番好きな時期であり、
次はまた、そうした作品に再び出会えるんじゃないかと思い、
最低でも一度は観ておこうか、という気になる映画監督。
初のアマゾンプライム配信作。
おおっ、今回「も」やっぱり、つまらんかった!
でも、もうそれでいいとすら思う。
たけしの映画は、観る前が一番、胸が高鳴る。
遠足の前日が、一番楽しいように。
むしろ、あれだけ素晴らしい作品の数々を、生み出してきた天才が、
自覚的に、視聴者を満足させる気が毛頭無い、
あえて、しょうもない映画を作ってきた、
という部分に、
北野武からの、何らかのメッセージが、
込められているような気がしてならない。
映画を映画館ではなく、配信なんぞで観るような、
畜生どものお前らには
「この程度で十分だ」
とでも、言われてるかのように。
ガツンとゲンコツを、食らわされたような感覚になる。
つまりこれは、たけしから我々に叩きつけられた、
令和版「たけしの挑戦状」
なのではないか。
映画の宣伝に登場する、北野武の口からは、
アマゾンプライムビデオに、ネガティヴなワードは一切、出てこなかったが、
作品を観た限りでは、ネガティヴなものしか、感じなかった。
ただ、正確には、配信媒体に対してではなく、
配信視聴者に対して、ネガティヴな塊をぶつけてきたように感じた。
その一方で、新たな媒体からの出品という事で、
監督の創作意欲は以前よりも、増したように感じる。
だったら良いことじゃないか。
期待するポジティブ要素は、そこになる。次の作品も、やはりワクワクしながら待ちたい。
コマネチ
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