「天災、病災等々何が起きようともサンセット・サンライズ」サンセット・サンライズ H.ROUZEさんの映画レビュー(感想・評価)
天災、病災等々何が起きようともサンセット・サンライズ
悲惨な出来事があったとしても、時間を経て、人々は乗り越えて行く、人間ってしぶとい!人間って図太い!という有様が明るく描かれた映画と思いました。
何故なら、誰が死のうと、誰が生まれようと、そんな事とは関係なしに、日は登り、日は沈む、殆ど毎日は大きな変化なく過ぎて行くものだから…
菅田将暉演じる主人公は、被災地とは関係のない人の代表者として登場する。被災者との対比、どこが違うか?どこも違わない!と観客は思うが、被災者は彼を見て、彼との差を感じるのだ。彼は明日に向かって進んでいるが、自分達は止まっている、停止していると感じている。あの時に留まっている。
誰か動いてほしい、そうしたら、自分も動けるだろう、誰かが動く事で、自分も動いていると思える。その誰かを象徴しているのが、『百香』だ。百香の変化自体がみんなの未来になっている。百香に変わっていってほしいような、変わらないでいてほしいような。
晋作の登場で、百香が動き、変わり、そして、みんなも動き出す。
物語自体は、殆どアップダウンが無く、凡庸で単調なテンポで進行していくが、百香が変わり出したところから、テンポが弾んでいくさまが心地良い映画でした!
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