「笑って泣いて、笑って泣く」サンセット・サンライズ だいずさんの映画レビュー(感想・評価)
笑って泣いて、笑って泣く
宮藤官九郎脚本というところに惹かれて観ている。
岸善幸は「正欲」の監督だったんだね。
役者の情報も、菅田将暉さん、井上真央さんくらいしか認識せずに見たら、
三宅健さんがアイドルオーラ完全に消してて、しゃべるまで全然わからんかった。
しゃべったら「学校へ行こう」で聞きなれた声だった。
居酒屋の四人衆面白かった。なんやねん守る会ってww
東日本大震災から9年経って、新型コロナで地方が首都圏を恐れすぎる2020年3月から物語が始まる。
ミミズのアニエスベーから、クドカンらしい笑いがそこここにあって爆笑しつつ、
田舎もんの閉鎖性、自虐、筒抜けな噂とか、懐かしくてその感じ知りすぎてて嫌だなーとか、思った。
でも隣のしげこさん?と西尾さんの交流とか、ちょっといいなって思う。
パチンコ屋への出退勤を、車で送るとか、悪くないじゃんって思う。
ももかとあきおが実の親子ではなく、長男の妻で、夫の父であるっていうのは、思い至らなかったなー。ずっとフツーに実の娘だと思ってたもん。
ラブストーリーになる予想をしていなくて、西尾がももかのマスク外した顔に見とれたところから、あれあれ恋の予感なの?と思って俄然楽しくなったけど、夫と子と夫の母を一気になくした傷って、想像を超えるなあと、西尾の恋路が険しくって切なくなった。
河原の芋煮会(よかった)、東京への異動辞令をいったん断る(ここで2021年だったよね)などして、そのまま一緒になれるかと思ったけど、さらに2年間を置いた描写が、地に足ついた人の決断だなーと思って、観てた。
最終的に、西尾はあきおの養子になって、ももかも関野のまま、3人で暮らしてるのかももかの夫が立てた家に、彼氏である元西尾と住んでるのかわからんかったけど、多分小日向さんの会社辞めて海の男になったってことよね。
法律婚ではない決着も、なかなかいいなと思った。
タコの干物(だよね?)をずっとしがんでる(関西弁でかみしめる的な意味)おじいとか、
とちゅうまで誰かわからんかった池脇千鶴さんとか、熊としめじとか、社長から逃げるオンライン飲み会とか、タコと西尾の戦いとか、面白かった。
そして、結構泣いた。どこから泣いてたかは全然覚えてないけど。