「実質的には去年のリマスター版。評価は分かれようがおすすめ枠。」鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎 真生版 yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)
実質的には去年のリマスター版。評価は分かれようがおすすめ枠。
今年360本目(合計1,452本目/今月(2024年10月度)11本目)。
※ (前期)今年237本目(合計1,329本目/今月(2024年6月度)37本目)。
こちらの作品です。
実質的に去年(2023年)のリテイク版、あるいはリマスター版で、いくつかシーンが追加・削除はされているようですが実質内容は同じなので、評価内容も重複する点はありますね。個々追加削除されているとはいっても映画のストーリーも同じだし、評価する点も大きく変わることはないので…。
ただ国民的アニメという事情もあるのでR15といっても内容表現(残酷な表現ほか)が厳しくなったかなでありアダルトなシーンは一切ないし、昭和のアニメでこのようなものがあったのだというなつかしさ、あるいは、昭和のアニメを知らない今の10~20代の方が見るのもいいのでは…と思ったところです。
評価に関しては先のものと重複するところもありますが、個々触れておきます。
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(減点0.2/遺言状の開封について(説明不足))
遺言状はその開封について家裁の関与を要求し、罰則規定もあります(1004条、1005条)。民法の親族相続の中にある数少ない強行規定(当事者の取り決めより法の規定が優先されるものをいう)の一つで、遺言状の改ざん防止を目的としたものです。
この点についてはエンディングロールでも注意書きがあってよかったかなと思います。
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(減点なし/参考/「血液銀行」から今日の「輸血」への道のり)
・ 映画内で出てくる「輸血銀行」は架空の存在ではなく、日本にこれらは実際に存在したものです。
戦前戦中は個人が勝手に血液のやり取りをするのが当たり前で、戦後にGHQの支配下に置かれたとき「血液銀行」という名前に改められ会社等法人が組織し個人間どうしでやり取りすることはできなくなりました。本来「銀行」ではないものが「銀行」を名乗れたのもGHQの指導・関与があったからです。ただしこのときの「血液銀行」も、個人間での金銭のやり取りを防いだだけで、個人/「銀行」間でのでのやり取りはありました。
やがてGHQが去っても、戦後の貧しいころには個人が何度も「血液銀行」に行きお金を稼ぐことが普通になりました。このことは国会でも問題になり、今の日赤などによる「献血」のはしりが始まりましたが、当時の日赤とお金のやり取りがあった「血液銀行」で前者が勝てるはずもなく、結局、国の関与もあって「血液銀行」は姿を消すことになります。
しかしそれでも、当時では「助けたら、助けられるもの」という考え方(相互扶助を想定していた)が日赤にもあり、日赤の発行していた献血手帳にも「この手帳を持っていれば、あなたやその家族の力になれます」という趣旨のことが書かれ、本質論は変わることはなかったものの、これらも問題視され血液手帳からこれが削除されるのは昭和57年(1982年)と、「ごく最近」の話になります。
ところがそれでも、法規制により金銭や換金性の極めて強いもの(当時はテレフォンカードが多く想定されていた)ものとの交換は禁止され、少なくなっていきましたが、当時の図書券などとの交換は広く行われており(ポイントをためて交換できる制度だった)、これらも排除されて真の意味での「献血」となるのは平成10~20年度ごろになります(現在でも、献血時のジュースサービス等ごく最低限必要であろう点は残っています)。