「いい映画だけど、kino cinema でかけるのがそもそもの間違い。」最後の乗客 病人28号さんの映画レビュー(感想・評価)
いい映画だけど、kino cinema でかけるのがそもそもの間違い。
kino cinema は横浜みなとみらいと、天神にしか行った事はないけど、横浜みなとみらいに限って言うと、横浜駅から、みなとみらい線に乗り換えるんだけど、深い地下にあるからホームに行くまでが長いし、
快速では通り過ぎてしまうから、普通に乗らないといけないし、みなとみらい駅から映画館までは地味に遠い。
ここまでして、映画を見に来るのは映画マニアしかいない。天神では、あの大傑作デッドストリームもかかっていたけど、話題にならなかったもんなぁ。
一階には早く開店する本屋とスタバはあるけど、ここのスタバにはスタバwifiが無い。wifiが無い喫茶店って、クリープを入れないコーヒーと同じじゃない?( 森永乳業さん、そろそろクリープちょうだい)
ヒット作、侍タイムスリッパーを上映した、池袋シネマ・ロサではかかっているけど、横浜はkino cinemaだけど、ここは一発勝負をかけて川崎チネチッタでかけてみては如何でしょうか?
自分が殺した人達を冷蔵庫に保管して、コンプリートしたら、その死体を一軒家に組み立てるという、イカれた映画、ハウス・ジャック・ビルドをかけた映画館ですぞ?
こんなチャレンジャーが運営している映画館なら、かなり集客できる筈。この船に乗らない選択は無いぞ?
え?失敗したら?そのときゃ、俺は知らんぷり!( by.江口寿)
さて、長い前置きはさておき映画の内容だが、
映画冒頭、
あれから10年
と、テロップが表示される。
え、どれから?
俺、何か見逃した?
と、思うが、察しがいい人ならすぐに察しはつきます。
とある港町、駅付けしているタクシー運転手が客待ちで停車している。最近は地方でも、ジャパンタクシーか、プリウスのタクシーが走っているのに、主人公が乗っているのは今では見かけないフェンダーミラーのセダンタクシー。これは後の伏線となる。
主人公のタクシーの後部座席から、コーヒーが差し出される。渡したのは同僚のタクシー運転手。
同僚は、幽霊を乗せたタクシーがあるから気をつけろと進言する。んなわけねーよ?と答えた主人公がタクシーで走っていると、夜中なのにサングラスかけて、マスクをしてパーカーを被った女を発見。
この女が幽霊か?と思いながら、走るタクシー運転手。暗い道を走っていると、突然正面に女の子を連れた母親が飛び出してくる。
すんでの所で、止まったが転んで怪我をしてしまったようで、幽霊かもしれない乗客と行き先が同じだという事が分かり車を走らせようとするが、車が故障して動かなくなる。
今回は、途中で話しは飛ぶけど、タクシー運転手あるあるで客から聞かれるのは、
「 運転手さん、タクシー運転手って稼げるの?」
って、よく聞かれます。今はなくなってしまったけど、東京と横浜でタクシー運転手になるには、二種免許と地理試験が必須でした。
この地理試験が曲者で、東京中の美術館、TV局、役所、警察署、美術館、学校などの主要施設の場所と、幹線道路の名称、高速道路の名称、交差点、挙げ句の果てに交差点の並び順などを覚えなければ合格できないのです。
この地理試験に受からなくて、タクシー運転手を諦める人もいるくらいでした。
今はタクシーセンターで2日講習を受けて二種免許を取ればなれます。都内の地理に詳しくなくても、GOアプリが自動的に行き先をナビしてくれるから、問題無し!トーシロの俺でも月100万は売り上げがあったんだよ?
あと、タクシー紹介会社だけど、ジョブイントルダクション、youtubeでタクシー屋さんと検索して、野口さんに相談しましょう。とことん、つきあってくれます。
もう一つ、タクシー紹介会社があるけど、これから貶すので名称は自粛しますが、ここはタクシーで稼げるテクニックを教えてくれるという事で、行ってみたら、そのテクニックというのが、
曲がり角にある一本道の手前で停車して客が来るまで動かない!
って、ドヤ顔で発言して悦に得ているのを見て心のシャッターががらがら音を立てて降りました。
あとねー、
「 運転手さん、幽霊とか怖い経験ありますか?」
ってのも、よく聞かれます。
そのお客様は団体で、早朝に渋谷から移転する前の築地に行くお客様で寿司食いに行くって言っていたので、
空気読んで、お風呂場に沈んだまま一週間が経っていたご遺体を引き上げた時に腕を掴んだら、皮がずるっと剥けた話しをしました。さぞかし、食欲がなくなったに違いない。けけけけけけけけ。
話しは戻るが、停車中に幽霊だと、思っていた女は実は自分の娘だった事が分かるのだが、こんな偶然あり得ないよ?って、思うでしょ?
あるんだよ?それが。俺がタクシー運転手をやっていた時に遠くへお客様を送った帰り、弟が住んでいる区を通りかかった時に、
ふと道路を見るとチャリで自宅に帰る弟を発見して、携帯に電話して呼び止めて、弟の携帯でジャパンタクシーをバックに記念写真を撮りました。これって天文学的な確率だよね?
で、ころころ話しは戻るが、タクシー運転手のお父さんは何とか、冒頭でコーヒーをくれた同僚のタクシー運転手に来てもらう。車を見てもらうが、どこも故障しているところは無いと言われる。
運転手は、飛び出してきた母親に聞かれる。
「 運転手さん、貴方が最後に乗せたお客さんは誰ですか?」
運転手は営業記録を見る。最後に乗せた客?最後に乗せた客は...。
と、ここからは演劇集団キャラメルボックスの芝居でやりそうな感動する展開が待っています。シネフィルだったら、察しがいいから途中で気づきますけどね。いい話しですよ?
惜しい点は、父親特製の卵焼きが入っているおにぎりを食べる描写が無い所。ここは、山口馬木也に、おにぎりを食べて欲しかった( 違う映画だし)
あと、卵焼き入りのおにぎりって字面を聞いてもあまり美味しそうに思えない。卵焼きおにぎりのアドバイザーは2人もいたんだから、ちゃんと考えよーぜ?
卵焼きはおにぎりに添えるもの、左手は添えるだけ。
50分の上映時間だし、上映している劇場も多いから、お時間がある方は是非鑑賞することをお勧めします。うん、この映画はいい映画だ!