劇場公開日 2025年9月5日

遠い山なみの光のレビュー・感想・評価

全400件中、121~140件目を表示

3.5原作読まずに

2025年9月15日
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鑑賞方法:映画館

難解だったわ
原作読まずに想像だけで予想すると
吉田羊の若い頃の自分を閉鎖的な広瀬すずと
自由な二階堂ふみにわけていたのかなと
現実と夢?
現実が外国人の夫となれば
(アメリカとイギリスの違いもなぜ?)
二階堂の方が現実なんかな?
なら、夫は誰の夫?
その夫の片手の不自由さ、義理父の存在がリアルで、こっちが現実なの?
なんて迷路に迷い込んでしまった

途中でよくわからんなぁと思い
3名の俳優の美しさをみるだけでいいか、と切り替え

映画の雰囲気はすごく好きでしたが難しすぎて
ある意味ずっと考えてて睡魔に襲われることもなく
楽しめたのかなぁ、消化不良だけど

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yumi cats

4.0余韻に包まれる芸術的な映像美

2025年9月15日
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難しい

芸術的で美しい映像に引き込まれました。
女性たちは魅力的で、景色はまるで絵画のように印象的。どこかジブリ映画を思わせる雰囲気も感じました。
物語はパラレルワールドなのか、妄想なのか、願望なのか…観終わっても答えは出ず、不思議な余韻が残ります。
特に、佐知子が悦子に放った「まるで他人事のようね…」というセリフが深い意味を含んでいるように思え、強く心に残りました。
全体を通して、長編小説の目次を読んでいるような感覚があり、ぜひドラマ化してじっくり観てみたいと感じる作品です。
…そして、ニキと佐知子のお顔立ちがどことなく似ていると感じたのは、私だけでしょうか。

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HRM

5.0◇合わせ鏡の中の私はあなた

2025年9月15日
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鑑賞方法:映画館

知的

 ノーベル文学賞作家カズオイシグロの優しい語り口が好きです。特に、映像化された『#日の名残り #TheRemainsoftheDay 』、『#わたしを離さないで #NeverLetMeGo 』は、小説も映画も私にとって思い入れ深い作品です。

 カズオ・イシグロの小説は、曖昧な記憶や思い込みを通して人間の弱さやすれ違いを静かに描くのが特徴です。登場人物の心理を投影するような風景の描写が映像向きなのかもしれません。

 彼の最初の長編小説である『遠い山なみの光』も、母から娘へと語られる回想劇を装いながら、記憶の構築過程そのものを提示しています。映画でも、記憶がいかに不安定で、現実と虚構の境界がいかに曖昧であるか、静謐な映像と余白の多い構成で巧みに表現しています。

 母親が娘に語る物語には、自分ともう一人の女とその娘が登場します。1980年代のイギリスと1950年代の長崎という時空を越えた合わせ鏡のような物語構造。鏡の中にいるのは、過去の自分という他者なのです。

 記憶によって成り立っている自分という意識の連続体。その自我の根幹を成す記憶の中身が、無意識に潜む罪責やズレを含んでいることを知らず知らず隠蔽しようとするものです。

 そんな人間心理の有り様を考えながら、物語を“追う”のではなく、語り手の心の深層をさまよう体験へと誘われているように感じました。気がつけば、語り手の意識の合わせ鏡の中に、私自身の自我も写り込んでいるような、自分自身の意識と記憶を解体再構成しているような奇妙な感覚に覆われます。この映画は意識の深淵を覗かせてくれるようです。

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私の右手は左利き

4.0気合の入った力作、完成度の高い作品

2025年9月15日
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鑑賞方法:映画館

ひじょうに見応えがありました。
まずタイトルが美しく、広瀬すずも映像もとにかく美しかった。
けれど、物語はいささか複雑で難解である。

どこか「死の影」がつきまとうような映画、油断ならん物語だな、と僕はそのような印象を抱きました。
「ひょっとして」と途中で、はっとしたけれど、やっぱりそうだった。

簡単に評することのできない作品だと思うので、なかなか感想を書くのは難しいのですが、とにかく、ちょっとゾクッとするようなお話でした。

もう一度じっくりと鑑賞したい。

追記
俳優陣の芝居はどれも素晴らしいものでしたが、万里子役の女の子の演技だけがイマイチ馴染んでいないように感じました。

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peke

4.0広瀬すずの美麗さと存在感に終始見惚れる!

2025年9月14日
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鑑賞方法:映画館

原爆を投下された長崎で戦後を生き抜き、その後、渡英したひとりの女性・悦子の半生を、彼女の口述から悦子の娘・ニキが綴っていく。

長崎時代に知り合った謎の女性・佐知子、その娘・万里子、そして悦子の夫・二郎などが登場して、長崎での生活が語られていくが、全体的にその生活を支える人間模様が謎めいており、ひた隠しされた「何か」が見え隠れして不穏当な雰囲気が漂う。そして終盤、その「何か」の正体が明かされて──。

うーん、お恥ずかしながら今ひとつ理解できないまま上映終了。「何か」はわかったものの、そこから生じた真実が何を指し示すのかが、よくわかっていない模様。

多分に戦後長崎の歴史的背景とその文脈を、私が知識として持っていないからだろう。ひとまず解説レビュー等を見て知識を補完したうえで、サブスク化したら改めて鑑賞したいと思った次第。

追記)
ふと思い至ったことがあったので追記。
吉田羊(悦子)の回想は、二つの時代を混ぜ合わせての嘘を構築していたのか。

子を産む前の広瀬すず(悦子)と、万里子(景子)と二階堂ふみ(佐知子/悦子)母娘。被爆した者としての差別に遭いながら果敢に生き抜き、渡英に漕ぎ着いてようやく幸せを掴みかけたが、景子の自死が大きな影を落としている。

回想での、広瀬すず(悦子)が万里子に優しく接している様は、後悔の念だからだろうか物悲しく切ない。

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ヘマ

3.5時代の変化がもたらすもの

2025年9月14日
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鑑賞方法:映画館

美しい映像は薄く弱い灯りの下描かれていて、くっきりとしない輪郭の描き方が後に見せるストーリーの行方を暗示するように、強い感情を描いているのに敢えておぼろげに映しているかのようだった。
二人の女優の作り込んだ演技が素晴らしい。長崎で窮屈な思いを抱きながら生きている戦後の女性をしっかり演じている。
クライマックス近く、あっけに取られる事になるのだが、原作未読のため、映像ではなく原作ではどのように描かれているのか興味が湧いた。戦後日本は常識も正義も変わり、被爆地域はさらに被爆者を見る目もあり閉塞感から逃げ出したいと思う人もいたのだろうと想像。忘れることが出来ない過去を生き、それでも将来を生きるために皆必死だったに違いない…思いを馳せる最後だった。

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まっちゃまる

4.03人の女優がいい演技

2025年9月14日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

難しい

幸せ

原作者のカズオ・イシグロがノーベル文学賞を取ったことは知っていましたが読んでおらず解釈が間違っているかもしれませんが心に残るいい映画でした。
原爆のように衝撃的な出来事による喪失体験、罪意識、恐怖で人間を一生苦しめる。その苦痛に耐えられず空虚感を抱えてしまう。それとは真逆に人生を前を向いて生きようともする。絶望と希望の葛藤を広瀬すずと二階堂ふみ2人の女優が見事に見せてくれていて、さらに葛藤の先の未来を吉田羊が英語で演じていてこれがまた素晴らしい。それぞれがその内面にあるものをしっかりと表現できていたように思いました。良いキャスティングでした。ニキが姉や母に対して不信感、疑問を持っていたが最後に希望を持って生きていけそうでほっとしました。
今世界では各地で悲惨な戦争、紛争が起きています、命をぶつけ合って戦い死んでしまう人がいて、生き残った人々の心の中に悲しみ、苦しみ、憎悪など様々な形でずっと残ります。戦後80年の今、忘れてはいけないことをあらためて思いました。

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むっ、むいちろう

3.5心の傷を抱えながらも生きる女性

2025年9月14日
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悲しい

知的

斬新

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ぽよん

3.5広瀬すずさん

2025年9月14日
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は皆さん言う通り何皮も剥けたですね。凄みがあります。ただ予算的なものもあるとは思いますが、画面をAI的な修正で見易くし過ぎで、後味が軽いです。

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michi

4.5うっすらと見えてくる、希望のようなもの。

2025年9月14日
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知的

難しい

斬新

映画「遠い山なみの光」を観てきました。原作未読だったのでかなり戸惑った。ストーリーの重心が意図的にずらされ、感情移入しにくい作り方。むしろ、観客に安直な共感を許さない、そんな意志を感じたよ。たぶんそれでミステリー扱いされたんだろうけどさ。

いつも思うけど、過去と繋がっていない未来なんてない。でもどこまで囚われるべきなんだろう。答えのない世界。さておき。

広瀬すず、二階堂ふみという当代きっての演技派のやりとりは、ひりひりして目が離せない。加えて吉田羊だ。リアリティがすごかった。蜘蛛や猫のエピソードが、物語に強い陰影を与える。とにかく、息を飲むようなシーンの連続です。これから観る人が羨ましい。だけど★★★★☆です。彼女をどうか許してあげて。

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umineko

4.0ストーリーは二の次、それよりも・・・

2025年9月14日
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怖い

知的

難しい

約25分の短編映画『点』をU-NEXTで観て衝撃的な感動を受けた、石川慶監督作品だけに、あの抒情的な静止画カット、光と影のコントラストの効いた画像、意味ありげな間、サスペンス的な不安さ、が長編でしかもロンドンと日本の交錯で観ることができると思い、観ました。
案の定、ストーリーは二の次、まさに映像と静止画の美、抒情さを感じられた映画でした。最後の辺りで、ストーリー的にはあれ??どういうこと??となって、エンドロールの間に考えをめぐらしても、わからないのまま、ジエンド(特に二階堂ふみ演じた女性は実物だっのか、主人公がみごもっていた子どもはニキだったのかどうか、怪しい年配女性は幻影だったのか・・・わからない・・・考えれば考えるほど矛盾するので、考えるのをやめました)。
石川慶監督作品に、ストーリーテリングは期待していなかったので、こうした映画になる可能性ありと思っていたので、まぁ、わからないままでもいいやってなってます。そうえば、私にとっての衝撃作品『点』は、ストーリー的なもの”何も起きない”(少なくとも表層的には)。
ストーリが知りたければ、原作読めばいい思う次第。それよりも、石川慶監督の静止画カット、映像美、カットつなぎの間、これは確かにこの作品にも息づいていて、単なるサスペンスストーリをつくる気はない、徹底的な感性へのこだわりを感じます。

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菜野 灯

2.5吉田羊の英語は良かった

2025年9月14日
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難しい

カンヌ映画祭や最近ではトロント映画祭と海外の映画祭で称賛される映画ってなかなか大衆ウケするものじゃないっていうのは私の個人的な意見だけど、この作品も大衆ウケはしないんだろうな…
テーマが重いというのは覚悟して観たけど、鑑賞後の後味もいいものではない。

ただ、吉田羊の英語の演技は素晴らしかった。
もともと英語が得意でもすごく話せるわけではないってなにかのインタビューで話してたけど、短期間で、30年イギリスに暮らしてる人なりの英語を身につけるためにホームステイなどをして特訓したと言っていたけど、それであそこまでイギリス訛りの英語で演技できるほどになるのはホントすごい!

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ホアリー

4.5時代とそれぞれその時々の人生観

2025年9月14日
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なんか良かったですね。楽しめました

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Toshi4400

2.5よくわからなかった

2025年9月14日
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全体的に暗い印象の作品でした。
いつ面白くなってくるのかと待っているうちに終わってしまいました。
「え、どういうこと?」なことがいくつもあるままで。
好きな俳優さんが結構出ていたし、石川監督作品ということで、私の中でハードルが上がりすぎてたかな?
私には合わなかったみたいで残念でした。

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みん

2.5エンタメとしてでなく芸術としてなら

2025年9月14日
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カツラギ

5.0人の苦しみがここまでくるとは

2025年9月14日
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遠くにいきたい

3.5難しい作品

2025年9月14日
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難しい

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koji

4.0被爆とジェンダー

2025年9月14日
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なかなかの問題作でした。
まあ骨としては女性の自立なんでしょうけれどもいろいろな問題が絡んでいます。
女優さんが綺麗に撮れていました。

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立丸

4.0団地とオムレツとそしてバイオリンと憧れと

2025年9月14日
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よたろう

4.5致命傷から身を守る術としての「嘘」には、「捏造」ではなく「脚色」ということばを充てたい

2025年9月14日
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悲しい

知的

日本人の母とイギリス人の父を持ち、大学を中退して作家を目指すニキ。彼女は、戦後長崎から渡英してきた母悦子の半生を作品にしたいと考える。娘に乞われ、口を閉ざしてきた過去の記憶を語り始める悦子。それは、戦後復興期の活気溢れる長崎で出会った、佐知子という女性とその幼い娘と過ごしたひと夏の思い出だった。初めて聞く母の話に心揺さぶられるニキ。だが、何かがおかしい。彼女は悦子の語る物語に秘められた<嘘>に気付き始め、やがて思いがけない真実にたどり着く──(公式サイトより)。

痛みを伴った記憶が自分だけの中にある時、それはとらえどころのないぼんやりとした断片的ななにかだが、だれかにそれを伝えるためにことばを与えた瞬間、「断片的ななにか」は形象化され、輪郭を伴った塊になる。

前者によってもたらされる痛みが黴や腐食のようにじわじわと長きにわたって蝕んでくるのに対して、後者のそれは刃物や鈍器のように瞬発的な攻撃性で向かってくる。致命傷から身を守る術としての「嘘」には、「捏造」ではなく「脚色」ということばを充てたいが、本作は戦後の被爆地・長崎で男尊女卑の社会の中で懸命に生きるひとりの女性の「脚色」の物語といえる。

直接的な映像表現や説明的な科白を排し、余白とメタファーに満ちた映画らしい映画で、生活力のある母性にあふれつつもうっすらと影を纏う吉田羊と、九州男児に連れ添い、自責と悲観を抱えながらもまっすぐな眼で母であり女性であることに光を見出そうとする広瀬すずがシームレスに連なっていた見事だった。「わたしとあなたは似ている」と呟く得体のしれない垢抜けた女性を演じた二階堂ふみも良かった。

本原作は、長崎で生まれ、5歳で両親とともにイギリスに移り住んだ原作者のカズオ・イシグロの長編デビュー作で、本作と『忘れられた巨人』というふたつの作品以外の長編小説はすべて著名な文学賞の最終候補になっているという逸話までついている。しかし、デビュー作からかれの特徴である「信頼できない語り手」の原型がすでにここにあることに驚く。

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えすけん
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