遠い山なみの光のレビュー・感想・評価
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小説らしい謎解きミステリー
長崎を舞台にした長編小説を映画化したヒューマンミステリー。50年代と80年代が交錯しながら進んでいく展開で如何にも小説らしい謎解きミステリーです。主演の広瀬すずを中心に日本を代表する豪華キャストによる演技合戦も見どころです。
2025-133
稲佐山展望台からの展望は懐かしい
遠い山なみの光
この映画を観て、70数年前に長崎市稲佐山近くで生まれた者として、自分も被爆者なのだと意識してしまった。
1年しか住んででいないので、50年間長崎に行ったことはなかった。
原作は読んでいないし読みたくもない。
でも、深い洞察をしてしまったのは、
本籍地が長崎市生まれだからろう。
そんな僕の感想は、
悦子は夢として佐和子を作り出し、悦子が何時迄も被爆したことを隠し通そうともがいてる。
それは二郎との関係も妊娠しているにも関わらず城山で働いていて被曝したことの真偽が心の不和となり離婚したのだろうと思えるからだ。
そんな被爆者としての不安定な精神状態が万里子であり自殺した景子なんだろう。
それは脚にまといつく紐が象徴的だ。
そして戦後日本の大変革があっても、何十年経ても、異国の地に逃れても、怖い夢を引き起こす惨劇が、原爆なんだと思った。
トラウマでは済まない深いドラマスティックな傷なのだ。
ちなみに、
ロープウェイで稲佐山に上がると、世界三大夜景、モナコ、上海、長崎で、
夕陽に霞む山並みが消える頃、長崎市街の灯りがドンドンと輝き出し、夜が暗くなるほど綺麗に輝く。
それは原爆の光ではなく、足下に光る平和の光
ところで、悦子は家を売って日本に行くのだろうか?
新たな世界を何処で歩もうとしているのか?
分からないが、望みという光はあるのだろう…
長崎に行ったら、
四海樓本店で、ここからの夜景とチャンポンは絶品です。
ランチは、丸山の花月で卓袱料理とお庭を楽しめます。
レビュー93
(^ν^)
遠い山なみの光
ノーベル文学賞受賞作家カズオ・イシグロが自身の出生地・長崎を舞台に執筆した長編小説デビュー作を映画化したヒューマンミステリー。
日本・イギリス・ポーランドの3カ国合作による国際共同製作で、「ある男」の石川慶監督がメガホンをとり、広瀬すずが主演を務めた。
1980年代、イギリス。日本人の母とイギリス人の父の間に生まれロンドンで暮らすニキは、大学を中退し作家を目指している。ある日、彼女は執筆のため、異父姉が亡くなって以来疎遠になっていた実家を訪れる。
そこでは夫と長女を亡くした母・悦子が、思い出の詰まった家にひとり暮らしていた。かつて長崎で原爆を経験した悦子は戦後イギリスに渡ったが、ニキは母の過去について聞いたことがない。悦子はニキと数日間を一緒に過ごすなかで、近頃よく見るという夢の内容を語りはじめる。
それは悦子が1950年代の長崎で知り合った佐知子という女性と、その幼い娘の夢だった。
1950年代の長崎に暮らす主人公・悦子を広瀬すず、
悦子が出会った謎多き女性・佐知子を二階堂ふみ、
1980年代のイギリスで暮らす悦子を吉田羊、
悦子の夫で傷痍軍人の二郎を松下洸平、
二郎の父でかつて悦子が働いていた学校の校長である緒方を三浦友和が演じた。
2025年・第78回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門出品。
遠い山なみの光
2025/日本・イギリス・ポーランド合作
説明不足の絶妙を買う。
( ゚д゚)ポカーン
解釈は難しいが、最後まで観れた
公開2日目に観させていただきました。
カズオ・イシグロ氏がノーベル賞を受賞された年に遠い山並みの光の本を購入して読んでましたが、どういった内容だったかは断片的にしか思い出せないままに映画館に足を運びました。
映像でストーリーが進むと、いくつかのシーンで原作で記憶に残るところとつながったので少しずつセリフやストーリーが見えてきた気がしました。
舞台挨拶で石川監督が話されてたように、カズオ・イシグロ氏から、「これは歴史の語り直しの話なんだ、あなたの言葉、解釈で語り直してください」。と伝えられ、いろいろな解釈があると思うが、皆さんがどう捉えたがが正解と話された通り、解釈するのにいろんな思いが交錯する映画であった。
原爆、差別、戦前戦後のイデオロギーの変化、女性達のこころの思い、長崎の復興、当時のサラリーマンの姿などなど。
原作を映像化するのは大変な作業だっただろうと感じる作品でした。
当時の街の様子、店の看板などリアルに再現されていたので、当時はこういう雰囲気だったのかとタイムスリップしたような気がしました。
戦争を知る世代が少なくなっているので、当時を再現した映像や社会の雰囲気をリアルに表現した作品をこれからもたくさん作って後世に伝えていただけるとありがたいです。
難解‼️
「ある男」も大した事なかったんですけど、石川慶監督の作品は自分には合わないのかもしれない⁉️描こうとしてる事は解る‼️あの悲惨な戦争と戦後の時代の中でたくましく一生懸命生きる複数の女性像を描きたいんだと思うんですが、演出に難ありというか、見せ方が下手ですよね‼️結局悦子は佐知子であり、万里子が恵子なわけで、長崎時代の夫は⁉️お腹にいた子は⁉️悦子と佐知子は違う時間軸なのか⁉️夫とは死別したのか⁉️そういうことを探るのは狙いじゃないと思いますが、ちょっと混乱を招く作風で、広瀬すずと二階堂ふみが同一人物とわかった時もそこまでカタルシスを感じなかったし、伏線回収とまでもいかないし、エモーショナルに盛り上がるわけでもない、何かモヤモヤが残る作品ですね‼️
広瀬すずに★★★★★😍😍😍😍😍ただそれだけ
文学に縁がなく頭も悪い自分には正直言ってよく分からなかった。
それでも広瀬すずの美しい姿をスクリーンで堪能できたので
観て良かった。
撮影班は広瀬すずの出演場面だけは絶対に綺麗に撮る!と気合が
入っていたに違いない。どのカットも完璧な絵柄だった。
「ゆきてかへらぬ」では大正時代の、そして今作では1950年代の
ヒロインを好演。その時代の衣装を着こなしメイクも完璧。
スクリーンに映える彼女を見ているだけで眼福。
共演の二階堂ふみもそうだけど、姿だけではなく話し方も現代劇とは
変えてあって、まるで当時こんな女優さんがいてこんな演技をしていた
のではないかと錯覚するような雰囲気を醸していた。
一方、80年代のイギリスでの話は意図的なのかどうかはわからないが
映像が平凡(個人の感想)。撮影班の気合が全然違っていたりして。
また登場人物の会話は原作の会話を朗読しているように聞こえるだけで、
心に響いてこなかった(個人の感想)。
戦争・原爆・被曝・偏見・孤独・女性の自立・戦前と戦後の教育の違い
その他様々な要素があって物語はミステリー仕立てになっている。
分かる人には刺さる映画なのかもしれないが、冒頭に書いたように
自分はよく分からず置いてきぼりにされた気分。
理解を深めるためというよりも広瀬すずをスクリーンで愛でるために
もう一度観たい。
わたしはあなた、あなたはわたし
イギリスの片田舎に住む『悦子(吉田羊)』の元を
ロンドンに住む次女の『ニキ(カミラ・アイコ)』が訪れる。
目的は、嘗て母親が住んでいた長崎での暮らしと、
渡英することになった経緯を聴き、
それを記事に仕立てること。
母娘の対話を通して、
戦後直ぐの長崎の世相が甦る。
共感と対立、女と男の、
二つの軸で物語りは展開する。
長崎に居た頃の『悦子(広瀬すず)』は
帰還兵の夫と結婚、
新築のアパートに住み、
妊娠数ヶ月の体を抱え日々の家事に勤しんでいる。
そんな彼女が川岸のバラックに住む
幼い娘『万里子(鈴木碧桜)』を連れた
『佐知子(二階堂ふみ)』と知り合う。
『佐知子』は『フランク』と言う名のアメリカ兵と
アメリカに行くことを目論んでいる。
渡米が二人の幸福に直結するか懐疑的な『悦子』だが、
陰に日向に母娘を援助する。
しかしここで観ている側にはむくむくと疑念が湧き起こる。
住んでいた場所、被爆の実態、子供の存在と、
二人の履歴はあまりにも似ている。
『佐知子』は実際には『悦子』であり、
友人に仮託した話としているのではないか。
提示される年代から逆算しても、
子供の年齢には乖離がある。
実の娘にも真実を話していないのでは、と。
家族には長女の『景子』が居たものの、
彼女は自死をしており、ただ
その経緯は詳らかにはされない。
『悦子』はいまだに悪夢にうなされる。
長女を連れてイギリスに来なければ、
彼女は死なずにすんだのではないかとの後悔の念に苛まれ。
本年1月公開の〔TOUCH/タッチ〕でも
被爆者の地元での生き辛さと、
逃れた先の海外でも異邦人としての差別に苦しむ姿は描かれた。
表立ってはいないものも、
同様の事態に直面し味わった苦難は、
本作の裏側でも起きていたのは容易に想像できる。
ここまでは、女たちの共感の物語り。
そこに、長崎に住んでいた当時、
義父の『誠二(三浦友和)』が訪ねて来たエピソードが挟まれる。
実の息子も彼の軍国主義には辟易しており、
父子の関係はぎくしゃく。
加えて嘗ての教え子が、
その軍国教育を糾弾する論文を学会誌に寄稿したことで、
『誠二』は激憤する。
二つの世代の溝は埋まることがない。
もう片方の、男たちの対立が露わになる。
『広瀬すず』を観に行ったわけだが、
彼女の演技にも、本編にも十分に満足し劇場を出る。
エグゼクティブプロデューサーとして参加した
原作者の『カズオ・イシグロ』も同じ思いではないか。
美しい台詞回しと美しい俳優陣を堪能
これは◦◦◦
原作未読。最初は地味に淡々と進む。昭和の一般的なサラリーマンと献身的な妻。ただ、途中から、あれ、と思うようになって、最後ぞわっときた。あれからずっと考えているので、凄い作品だと思う。結局あの時何が起こったのだろうか・・・原作もいつか読んでみたい。
年々邦画では薄れている洋画風説明過小輪郭系映画
2025年劇場鑑賞65本目 良作 60点
公開2日目の109二子玉川にて舞台挨拶
疲れ切っていたのと睡眠不足故ほぼ寝てしまった
当方記録用として、十分に見入れなかった場合☆3.0 60点としている為、平均評価点を下げてしまうのは悪しからず
その日は六本木と二子玉川をはしごし昼から4本続けて登壇されていた広瀬すずさん、二階堂ふみさん、吉田羊さん、監督のお疲れな様子と、mc含め少々流れ作業感が否めなかったが、公開近辺は番宣等あちこち出演して、特にメディアでは疲れを見せれない中、現場には足を運んだ方への安心感からなのか、リラックスしてる用に見えてそれはそれで貴重だ
ストーリーの大枠と何が反響を生んでいるのかは知ることができたので、それを踏まえて万全な日にもう一度映画料金を払って足を運ぶか大変悩ましい限りである
業深き漆黒の闇の中で一筋の光を追い求める
なんてかっこいい女優
美しい
Ceremony
記憶が書き変えられること
長崎の亡霊
外国映画に描かれた戦後日本のような感じを楽しむ
なかなか渋そうな企画だと思いつつ、俳優陣に興味があって見に行った。
しかしやはり渋い。イギリスに住む長崎出身の日本人女性が家の処分と共に娘からの問いに対して日本に置いてきたものを振り返るのだが、、という感じの回想劇。
劇中の現代の舞台が80年代で振り返るのが戦後。頭の中で何かを変換しつつ観る。当然ながら再現するのにとてもお金が掛かってるだろうことはわかる装置の中で、とてもつつましい秘密が暴かれていくので、そのギャップが、、贅沢なのか地味なのかわからない映画。
そして確か『国宝』も外国人カメラマンであったがこちらも合作で監督が石川慶なので外国人カメラマンであり、ルックもわざとそうしてるのだろうけど、この密やかなエピソードにこのルックが最適解だったかはわからない。逆にこのルックと冒頭とエンディングに流れる音楽くらいが現代映画(つまり過去にはないアプローチ)を示してはいるのだけど、あのカチッとしたクリーンな感じが箱庭過ぎて日本人の戦後の密やかなヒダを描くものにあっているのかどうかはわからない。もっと吐き気がするような裏側があってはじめてイギリスでの回想が生きるような気がするが、とにかくあの女の子も男の子も美術も食べ物もいろんなものが箱庭的でクリーン過ぎで、いわゆる外国映画の中の日本のような感じでう〜ん。。。という感じ。ではあるが、確かに過去の日本映画のルックにないものではある。
しかし毎回個人的に石川慶監督の映画はそんなに乗り切れないので今回も、、、なのだけど。
お芝居の点では二階堂ふみが堂々と昭和の女優っぽいセリフ回しを披露。ただそういう役とは知らず、なるほどね。これ以上は言えない。
変わらなきゃ‼️❓三人の一人‼️❓
老年の吉田羊と、若い広瀬すずと二階堂ふみの場面が交錯するが、全て一人の女性、広瀬すずは戦前の姿、二階堂ふみは戦後の姿、なぜか戦後と戦前が同時進行、本当の姿は広瀬すずだけでしたが、二人が交流するかのように描く、多分、三浦友和や日本人の旦那は戦争で死んでいるのだろう、回想と生き方を変える姿を二階堂ふみと広瀬すずで交錯させている。
原作者は、多分、自分の生き様を重ねている長崎原爆、イギリス、ルーツ。情緒的な映画だが、意志は感じる、戦争責任、差別、女性人権、さすがノーベル賞。原作の深さは追究出来ていないだろうが、演技は凄まじい、特に、広瀬すず、二階堂ふみ、三浦友和、これまで観たことの無い演技、引き込まれた。凄い映画、是非。
なぜ今映画化?
1982年刊行の小説の映画化で、当時はちょうど良かったのかもしれないけど、
そのテーマ(女性開放、戦後教育)が今の空気感と全く合っていない気がしたので、
なぜ今映画化されたのかナゾでした。
お母さんの語る嘘がだんだんわかってくる辺りで、ゾワ〜と怖くなりましたが一過性。
ただ「ハイ、真相はこれ!!」という明示はなく、解釈は観客に委ねられているので、
もう一度見直して考察したくなる作品ではあります。
二階堂ふみは「SHOGUN」の時とだいたい同じ演技で、古い役やるときは全部これ??
朝8時の回だけ、一番でかいスクリーン3での上映なので、早起きして。
割と同じ考えの人が多かったようで、まあまあ人は入ってましたよ。
全422件中、321~340件目を表示
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詳細は遷移先をご確認ください。












