劇場公開日 2025年2月7日

「アナログでアナクロ」大きな玉ねぎの下で 邦画好きさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0アナログでアナクロ

2025年2月12日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

萌える

 この作品のモチーフとなった「大きな玉ねぎの下で」を作った爆風スランプのサンプラザ中野くん。は私と同い年。
私自身は文通の経験はありませんが、当時ペンフレンドやペンパルなどの言葉は思春期の胸を熱くする言葉でした。
「大きな玉ねぎの下で」自体は1989年の作品なので私はもう結婚し、子どももいましたが、この曲の歌詞にはグッと来るものがありました。この映画の出演者の親世代は、「大きな玉ねぎの下で」が発売された頃の高校生という設定なので、現在50代前半ということになりますが、ちょうど私の一回り下の「第二次ベビーブーム」の人たちということになります。
 メールやLINEなどの通信手段がある現代で、「連絡帳」というアナログでアナクロなメディアで愛を育んできた出演者の子ども世代にとっては、こういう手法もなかなか胸ときめくものだったのでしょう。相手の顔がわからない恋愛っていうのもなかなかいいものかもしれません。
 お話の展開は予想通り進みますが、だからこそこういうベタなお話が現代の若者にとっては新しく感じるんだと思います。
 いつの時代でも「恋愛」のきっかけはアナログでアナクロなものほど尊いものだと信じたいですね。

邦画好き