ドキュメンタリー オブ ベイビーわるきゅーれのレビュー・感想・評価
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息が詰まるようなアクションとスタントの現場に肉薄
仕事の絡みがあっていち早く鑑賞する機会を得たのですが、王道のメイキングドキュメンタリーでありつつ、ちょっとそこらのメイキングものでは味わえない類の感動が去来する、一本の映画になっていた。
『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』の撮影は過酷だったこと、肉体的精神的にも追い詰められていたことはまひろ役の伊澤彩織がいろんなインタビューで語っていることだが、映画を見てもアクションシーンの凄さに「大変だったんだろうな、すごいな」という「よくやったね」的な感想に落ち着いてしまう。しかし、映画はOKテイクを繋いだもので、撮影現場がどれくらい過酷だったのかは最後までわからないし、観客として映画を楽しむために裏事情まで知る必要はない。
とはいえこのメイキングは、アクションの撮影がどれだけ身を削るものなのかを、克明に記録し続ける。あの凄まじかったラストバトルが、もはや一流アスリートにしか見えない、身を削るような努力と熱量によって生み出されていたかを目の当たりにする。もはや畏敬の念をもって見守るのみ。アクションやスタントというものが、実に生々しく迫ってきて、こちらもぜいぜいと息が上がる錯覚に陥る。
ほかにも次々と撮影現場を襲うトラブルの数々など、「映画制作の映画」でおなじみのピンチがわんさか襲ってきていて、非常にエキサイティング。よくもまあここまで赤裸々に見せてくれたものだと、感心と驚きと戸惑いと感動が一度に襲いかかってきて、なんだかおかしなテンションになりました。
まさに満身創痍!
「ベイビーわるきゅーれ3」のアクション見たらドキュメンタリーも見たくなるよね。
「ドキュメンタリー オブ ベイビーわるきゅーれ」と言うより「アクションメイキング オブ ベイビーわるきゅーれ」。
まさに満身創痍!みんなギリギリで作ってたんですね。
女優ではなく、『俳優』
冒頭、髙石•伊澤ふたりが名乗った職業だ。
言葉の綾でしかないが、伊澤さんはまた「スタントウーマン」ではなく「スタントパフォーマー」と口にする。
性別なんて一部分ではなく、自分という全てで勝負しているのが、言葉と目から伝わってきた。
ドキュメンタリーをわざわざ劇場で観る、というのは初めてです。
そもそも、裏側を観てしまうとリアリティが減じてしまうので、作品によってはマイナスになりかねない。
本作も、1の後だったら観なかった。
3の後だからこそ観る気になったし、製作者側も見せる気になったのかもしれない。
序盤は和気藹々とした雰囲気で、主役ふたりはカメラが回っていないシーンでもほぼあのままだ。
これだけで嬉しくなってしまう自分は、多分チョロい。
しかし、アクション撮影に入ると雰囲気は一変する。
立場関係なく、意見し、提案し、探求し、追求する全員の姿がそこにあった。
組み立てる人も、体現する人も、撮る人も、支える人も、皆が最大限の仕事をしている。
段取りがあるとはいえ、練習してるとはいえ、相手への信頼がなければあの速さで振り抜けないよ。
「カット」が掛かった瞬間に、“敵”から“戦友”に戻る姿からもそれを感じた。
細かいことを書き出すとキリがないので避けるが、全体としてその“姿勢”に感動する。
特にアスリートと芸術家の両輪を高次元で廻すアクション担当者たちへの尊敬は強まるばかりだ。
単純に、あの場に居たいと思ってしまう。
生で見たいワケじゃない。
ただ、あのチームの何か少しでも支えになりたいと、そう願わずにはいられない。
「寝っ転がる位」
今年250本目。
池松壮亮足を痛めながらあの動き。
伊澤彩織に引っ張ってもらった。
訓練したよりYou Tubeで見て取り入れた。
彼が出た事でこんな凄いアクションになった。
休憩に寝っ転がる位疲れる。
それ位自分も動きたい。
あの2人があれだけ頑張ってる自分も頑張る。
伊澤彩織がお弁当を食べるシーンあれが全てを表している格好いい。
大出世
主演の2人も 監督も ホント名刺代わりになったよなぁ
アクションシーンのメイキングって 面白いよね
ジャッキーのエンディングのNG集も好きだった
インタビューでの2人の関係性を語るところもよかった
かけがえのないと お互いに言えるのって 良いなぁ
コレを見ると またナイスデイズを観たくなり きっとまたこのドキュメンタリーも見たくなるだろうな
惜しむらくは ダブルのスタントパフォーマーの方々のシーンもあればよかったのにと思います
伊澤さんは ともかく 高石さん池松さん前田さん みんな凄くアクションシーンをしてたけど
それでも やっぱりダブルの方々が やらなきゃいけない部分もあると思うんです
そんな方々の仕事ぶりにもファーカスを当てて欲しかったなぁ
ナイスデイズは平日昼間で横浜市内で貸切みたいに一人だったけど
休日夕方都内で見たドキュメンタリーは 満員だった
魅力 届いてるね
本編に勝るとも劣らぬ感動を味わえる
本当は「ナイスデイズ」本編を先に観たかったのですが、上映時間の都合でしかたなく本作を先に鑑賞しました。ネタバレになってしまうのではと心配していましたが、ストーリーに深く関与する部分はなく安心しました。むしろ十分すぎるほどのウォーミングアップとなり、本編への期待値がさらに上がりました。
内容は、「ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ」の宮崎県ロケでのクランクイン前日からクランクアップまでの撮影現場に密着し、主演の二人や関係者らのインタビューを交えて、撮影当時を振り返りながら、作品にかける製作陣の思いや出演者の素顔を紹介していくというもの。
全編通して、どんな短いシーンも些細なカットも決しておろそかにしない、作り手の矜持のようなものをひしひしと感じます。特に、アクションシーン中心に編集されたドキュメンタリーであるため、現場のピリピリした緊張感、ワンカットからにじみ出る凄みは、スクリーン越しでも十二分に伝わってきて、こちらも呼吸を忘れて見入ってしまうほどです。
中には何テイクも撮り直すカットがあり、映像をチェックしながら手足の位置や動きやタイミング等のわずかなズレを修正しているようでしたが、正直言って素人目には違いが全くわかりません。ただ、そんな細かなこだわりをもって作品を届けてくれているのかと思うと、その熱意にうれしくなります。「OK!」の声を聞くと、こちらまで安堵と高揚から拍手したくなります。
もちろん全てが順調にいくはずもなく、天候、けが、体調不良など、さまざまなトラブルに見舞われます。その結果、撮影の遅延が発生し、日程変更や追撮といった決断を迫られます。役者やスタッフのスケジュールのみならず、資器材の調整や資金繰り等、細部にわたって多大な影響が出ることも伝わってきます。本作に限らず全ての作品において同様の苦労があり、作り手はそれを乗り越え、少しでもよい作品を作って世に送り出そうと奮闘しているのでしょう。こうしている今も、きっとどこかで撮影や編集が行われ、公開の日に備えているかと思うと、本当にわくわくします。
主演の髙石あかりさんと伊澤彩織さんはもちろん、阪元裕吾監督や園村健介アクション監督らのインタビューも盛り込み、宮崎ロケの密着映像とともに、「ベイビーわるきゅーれ」シリーズの作品世界にどっぷり浸れる本作。シリーズファンなら、ぜひ本作もご鑑賞ください。これまで以上に、ちさまひ愛が高まること請け合いです。
これを観たら直ぐにまた本編が観たくなる
過去三部作中の最高傑作と確信する『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』の撮影過程を追ったドキュメンタリーです。
こんなの本編の映画を観た人しか観ないでしょうが、本編を観た人ならば必ず観たくなる筈です。よくぞこの記録を残して下さいました。
出演者やスタッフのインタビュー映像もあるのですが、何と言っても引き込まれるのはアクション・シーンの撮影現場です。何度も何度もリハーサルして打ち合わせて修正して本番。うまくいかなければもう一度。こんな激しい事を一日中遣っていてよく体が持つなと唖然とします。
特に、本編終盤の対決シーン。激しいアクションがスムーズに流れて行く一連のシーンも、当たり前ですがカット割り毎に打ち合わせてリハーサルしてを繰り返しながら進めて行きます。そこが殆ど説明もないまま記録されているのですが、それを観ているだけで本編以上に胸が熱くなって来ました。
「う~、あの映画をもう一遍観たくなって来たぁ」
こうして、再び本編を観る人が増えればこのドキュメンタリーは観客動員の隠れたテコになっているのかも知れません。いやぁ、凄かった。
フィクションとノンフィクションの狭間
ドキュメンタリーってのに、本編と同等の興奮と感動。こんなに感情が溢れ出るとは、思ってもみなかった。自分がどれだけこの作品が好きなのか改めて実感したし、キャスト・スタッフがベイビーわるきゅーれに掛ける思い、そして捧げる愛がどれほど強いかも知ることができた。もう一度、まひろとちさとに会いたい。そう思わせてもくれる、本当によくできた素晴らしいドキュメンタリー。ベビわるとしてだけでなく、1本の映画として、すっごく大好きな作品だった。
ゆるーいドラマは、ハードなアクションは、どのようして生まれたのか。「ドキュメンタリー オブ ベイビーわるきゅーれ」とうっているだけあり、これまでのベビわるのドキュメンタリーでもある本作。知られざる背景、壮絶な現場、俳優たちの真意...。奇跡に奇跡が重なったこのシリーズのリアルが、余すことなくカメラに写っていた。
ベイビーわるきゅーれ4を見ているかのような面白さ。現場もゆるーい笑いが沢山あって、2人を始めとしたキャスト・スタッフの会話にすごく癒される。ドラマパートを作っている阪本監督の人柄にもまた惹かれる。アクションパートになると一転。あんなに笑っていた現場とは思えない、緊張感で張り詰める空気。すごい眼差し。熱気がとてつもない。そのバランスが本編そのもの。こうやって傑作は生まれてるのか...。
とにかく構成が秀逸。
「ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ」の流れ通りに撮影風景、合間にインタビューが挟まれているためすごく見やすいし、おかげでナイスデイズをよりいい作品に仕上げてくれるものになっていた。ナイスデイズは必見。円盤の特別映像と思ってくれたらいい。だけど、ボリュームはその何倍も。
併せてみたい。そう思わせてくれるのは、ナイスデイズに込められたメッセージと、まひろ役・伊澤沙織とちさと役・髙石あかりの思いが、ピッタリ重なっているからだと思う。演じてくれて、作ってくれて、本当にありがとう。胸が熱く、いっぱいになって、涙が込み上げるほど刺さってしまった。
池松壮亮の役者としてのストイックさにも驚かされた。貰った台本の通り、監督の指導通りに芝居をするが、いつだって想像以上のものを見せてくれる。常に高みを目指す、しかもそれを見せつけない、自然な姿勢に惚れてしまう。アクション俳優ではないのに、アクションにもストイック。普段は会話劇、人間ドラマに出演しがちなのに、狂気的な殺し屋が求められたら、求められたもの以上の完壁な演技をしてみせる。また好きになってしまった。カッコよすぎる。仕事人として、本当に尊敬するばかり。「本心」も楽しみすぎる。
映画製作ってすごい。これだけの人、これだけの時間、これだけの労力をかけてようやく1本の映画が出来上がる。ベイビーわるきゅーれという作品だけでなく、この世の全ての映画に感謝と敬意を示したくなる、映画製作のドキュメンタリーとしてとても意義のある、最高の映画だった。
まひろとちさと。フィクションだけの世界と思っていたけど、彼らの関係性はノンフィクション。伊澤沙織と髙石あかりは、現実でもまひろとちさとだった。
ナイスデイズ、また観たくなる
単体のドキュメンタリー映画というよりはファンサとしての機能重視の映像集という趣きで、だからこそ撮影開始から終了まで満遍なくたっぷり見せてくれて満足。ヒリヒリするアクションシーンの裏側は見ていてホントに痛々しくて、この熱量の撮影から緩いシーンの撮影へよく移行出来るなと思ってしまった。その意味ではアクションシーン以外の撮影シーンももっと見せてほしかったかも。あと阪元監督とアクションの園村監督との分業、あまり口出さない信頼関係がシリーズ成功のポイントの一つというのもよく分かった。『シン仮面ライダー』とそのドキュメンタリーを観ると、その違いのデカさがよく分かるよ…。
髙石あかりの高い仕上がり
まったく予定外なことに開始2分で落涙。本編のパンフやYouTubeなどの情報で大体想像していた通りの事が語られるのだが、絵で見せられ本人が語る映像の強さに。そして繰り返されるアクションシーン撮影風景の痛さに。
髙石あかりのインタビューではその姿勢の良さに感動した。本編で感じたアクションのキレも再確認。また伊澤彩織が語る「彼女にとっての髙石あかりの存在」と言う筋が、「かえではちさとがいなかったまひろ」と言うことと重なり、思いのほか重い。
伊澤彩織はすでにスーパースタントマンと言うバイアスがかかっているのだが、やはりOKが出るまでには相当な練習と本番の回数をこなし、時に「壊れる」ことも今更ながら知る。
そしてやはり池松壮亮の動きと振る舞いは素晴らしく、映画への姿勢も素晴らしい。次々と様々なタイプの仕事が入るのも納得だ。
苦手な前田敦子が出過ぎなかったので良かったが大谷主水のシーンの割合が多いのは宮崎のスターだから?ここら辺は製作上のストーリーがありそうな感じがしたことは邪推です。
カチンコが鳴る時。
本編観てから、めっちゃ気になってこっちも行って来ました。アクションシーンがメインのドキュメンタリーで1シーン毎にどれほどの時間が割かれているのかが改めて分かって、いや、ほんと映画って最高です!
演技部門とアクション部門が完全分業制になってるのは日本では珍しいらしいけど、絶対この方が理にかなってる。これによってあの圧巻のアクションシーンが誕生したのはきっと間違いない。満身創痍で撮影に挑む出演者と、度重なるトラブルに直面するスタッフ達の激動の日々。1つの作品を完成させることの難しさ。時には妥協しなくてはならないこともある。
俳優陣の素の部分が垣間見えるのも面白かった。ほんとに皆さんお疲れ様でした。これ見たらまた本編が恋しくなってきた。もう1回行こうかな。
BDの特典映像となるのか⁉️それとも・・・⁉️
メイキング・ドキュメンタリーが劇場公開されること自体、「ベイビーわるきゅーれ」の人気、勢いを象徴してますよね‼️3作目の「ナイス・デイズ」がまた観たくなること間違いなしの楽しく、映画製作の情熱に溢れたドキュメンタリー‼️特にアクションシーンの撮影に真剣に挑む池松壮亮と伊澤彩織が印象的‼️さて、このドキュメンタリー、「ナイス・デイズ」BDの特典映像となるのでしょうか⁉️それともこのドキュメンタリー単体でBDが発売されるのでしょうか⁉️
ドキュメンタリー、ではない気もするけど
ベビわるシリーズの核を為す壮絶なアクションシーンの裏側を、これでもかと見せてくれる一本。
あの怒涛のアクションの裏には当然、緻密な計算や長い長い練習、高い技術と豊富な経験が必要、それは頭では分かっていましたが、実際に見たらもう脱帽の一言。
本当に神経擦り減らして、魂削って演じてらっしゃる。
無言でアイシングを続ける池松さんや、お弁当の箸がなかなか進まない伊澤さんの姿はもはや痛々しい…
こうした映像に、無闇にナレーションを入れず淡々と流すのみという構成も気に入りました。
アクション撮影終了!と出た時にはなんかこっちまでホッとしてしまいました…
髙石さんと伊澤さんの絆も垣間見えて、大変尊かったです。
今のハリウッドの撮影スタイルを否定する気はないが、
肯定する気もない。
ブルースクリーンに、ワイヤーアクションで作られたシーンでは、どんなに高尚なストーリーでも説得がない。
何度も何度もリハーサルを繰り返し、そこから生まれる信頼関係や、リスペクトが詰まって出来たシーンだからこそ、観る者の心に突き刺さるのだ。
このドキュメント観たら,本編シリーズまた観たくなるやろー!
撮影は思っていたよりハードで過酷だった.ふたりとも撮影中に体調崩したようだし,池松壮亮さんも左足大腿つけねのあたりをいつも揉んで,coolingしていたし…
宮崎県庁のシーンを撮り終えた後で池松さんが監督に「昨日,身体 痛すぎて一睡もできなかったんですよ〜」て話したエピソードも,「そうか…,そうだよな〜」と.それでもポーカーフェイスの池松さんはカッコよかった.
確認モニターを見る2人の瞬きしない真剣な眼差し,背筋をピンと伸ばしてインタビューに答える姿.
このドキュメント観たら,本編シリーズまた観たくなるやないかーい.
何故か自分も,もっと頑張らないと と思った.
まず、映画版ベイビーわるきゅーれを3本とも観てから。 伊澤彩織を褒...
まず、映画版ベイビーわるきゅーれを3本とも観てから。
伊澤彩織を褒め称えるための作品。
予算超過の話とか、何気に生臭い部分も、少し見せてくれるのは、太っ腹だと思う。
特段、ナレーションなど入れずに、淡々と撮影風景を見せてくれるのも珍しい。
本編がやはり傑作だったと確信させるメイキングドキュメンタリー
(完全ネタバレなので必ず鑑賞後にお読み下さい!)
面白かったです!
個人的な本編の方の採点(4.5点)に比較すると点数が低いのではないかと思われるかもですが、私的には3.5点は十分な良い点数です。
ただ、ドキュメンタリー作品単体としては、(古いですが)映画『ボウリング・フォー・コロンバイン』や映画『ゆきゆきて、神軍』などと比較すれば、今作の映画『ドキュメンタリー オブ ベイビーわるきゅーれ』は、主に1つのテーマを掘り下げて行くドキュメンタリーというよりも、本編のメイキング映像(映画)に近かったと思われます。
しかし、その中では相当、興味深く面白い作品に仕上がっていると思われました。
個人的には特に2点、興味深く面白い場面がありました。
1点目は、七瀬りく役の大谷主水さんが駐車場のアクションシーンで肉離れを起こす場面で、大谷主水さんは無念だからこそ、その気持ちを隠すために饒舌になっていて、一方、阪元裕吾 監督は大谷主水さんの話もそこそこに、大谷主水さん不在のままでこの後どのシーンの撮影が可能か頭をフル回転させているだろう表情をしていた、場面です。
まるでサッカーの重要な試合で中盤の重要なベテラン選手が負傷し、その落胆する負傷選手を心配するよりも、誰と交代させ当初考えていたプランを維持するためにどのような策が必要かを考え続けているクラブチームの監督という、それぞれが正しい選手と監督の交差する場面かのようにも感じました。
2点目は、杉本ちさと役の髙石あかりさんだけじゃなく、本来はアクションが専門の深川まひろ役の伊澤彩織さんまで、過酷なアクションシーンの連続でダウンし、スケジュールを管理している(チーフ?)助監督が、スケジュールの変更をスタッフ会議で提案する場面です。
(緊急を示す明らかに選んで欲しくないメッセージが込められた)赤で枠が色付けされたタイトなスケジュールと、安全を示すしかし撮影延期期間も含む青で枠が色付けられたスケジュールを示し、スケジュール担当の助監督は青のスケジュールの方の選択を促します。
しかし、美術監督・装飾の岩崎未来さんは、(美術は建て込みからバラシまで他の部署に比べてもう一手間掛かるため)無理を承知で撮影延期の無い赤のスケジュールの選択を提案します。
ただ、(話し合いのやり取りの場面のカットもあったでしょうが)あっさりと美術監督・装飾の岩崎未来さんの提案は却下され、撮影延期期間も含めた青のスケジュールの方が選択されます。
その時の美術監督・装飾の岩崎未来さんの表情に、全ての段取りをやり直さなければならないとの受け止めの裏側が現れていて、私的にはその大変さを想像ししかしあっさりと却下された赤スケジュールの選択に、失礼ながら逆に噴出してしまいました。
映画作るって大変だよな、と、改めて1観客としても思わされた2つの場面でした。
(欲を言えば、その撮影延期の方が実際どう解決したのかも観たかった感想も持ちましたが‥)
今作は他にも、特にアクションシーンの積み重ねの撮影の大変さが伝えられ、冬村かえでを演じた池松壮亮さんと伊澤彩織さんとのアクションは特に過酷だったことが分かります。
と同時に、冬村かえでを通して、杉本ちさと深川まひろとの2人の関係性の深さが本編で表現されていたことが、今作でより深まって理解され、本編の映画『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』はやはり傑作で間違いないと確信させる、ドキュメンタリー映画になっていると、僭越ながら思わされました。
本編が面白かった人は必ず観た方が良い、素晴らしさあるドキュメンタリーでした。
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