「「たられば」で生きる私たちに」ファーストキス 1ST KISS あおねるさんの映画レビュー(感想・評価)
「たられば」で生きる私たちに
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あの時こうしていたら、とか。もっとこうしていれば。そういう後悔って大多数の人が経験していると思うんです。
でも実際に後悔とは文字通り、その物事が起きてから、または起こしてしまってからするものです。
カンナは駈が死ぬ未来を防ぐために奔走する中で、私と出会わなければ彼は幸せだったかもしれないと思います。
だから出会いそのものを無かったことにしようとしますが、幾度となく繰り返すタイムトラベルのある日、駈が自分が死ぬ未来を知ってしまったことで、カンナは全てを話し、私と出会わないでと言い聞かせます。
しかしカンナの気持ちとは裏腹に、駈はカンナと出会うことを選びます。
夫婦仲が冷えきっていたことや離婚した(届け出を書いた)ことを聞いても尚、それは自分がカンナを大事にしなかった自分の責任だと、まだ起きてもいない未来の自分の行動を最低だと反省します。
駈が死ぬ未来はかわりませんでした。
しかし二人の15年間は大きく変わりました。
相手の欠点を探す日々ではなく、それさえも愛する人の個性だと認めながら幸せな日々を送りました。
未来が変わったことで駈のために奔走したカンナは存在しない。だから変わった未来のカンナは何も知らない。あの冷えきった夫婦生活も、ひとつ屋根の下別々に過ごした日々も、欠点ばかりが目につく喧嘩ばかりの日々も。
だからカンナは笑って駈と向き合えたのだと思います。
餃子の味も幸せな味に変わったことでしょう。
恋愛だけでなく、家族や友人にもっと素直になって、もっと前向きな気持ちで誰かのことを大切にしたいと思いました。
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