海の沈黙のレビュー・感想・評価
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倉本聰が脚本を書いていたので鑑賞したが、
モッくんが、著名な画家の絵の海の部分が気に入らないという事で、あろう事か、その画家の油絵を手に入れて、画家が魂を込めて制作した油絵に勝手に絵の具で修正してしまうのだ。
俺みたいに、絵画鑑賞が大好きな人間からすると、助走つけて金属バットでタコ殴りにしたいくらいに許せない非道行為で、こんな登場人物に感情移入する事は出来なかった。
何か、女の人に刺青を入れるシーンがあるけど、背中だけのヌードで女優の覚悟が感じられない。仏作って魂いれず、おっぱい出して乳首を隠す、映画の「 箱男」 の女優の根性を見直して欲しい。
今際の際に、油絵を描いているモッくんが油絵に向かって吐血して、それが油絵の赤になるが、血液って赤黒いぜ?吐血シーンもコントみたいだし...。
協賛は、お茶の伊右衛門。劇中でモッくんがいつ伊右衛門を飲むのかと、ずっとハラハラしていたぜ。
モッくんは銀髪髭で年配の役を演じていたようだが、隠しきれない童顔なので貫禄はない。
ここは、やっぱり市村泰観か、役所広司に演じてもらうべきだった。芸術家に対してのリスペクトが感じられないので、何の感想も無いっス。モッくんファン以外にはお勧めできません。
良い作品だと思う。でも観ていて、何かが足りないと感じた。
結局、主人公は母性或いは父親・母親を求めていたんだと感じた。漁村で生まれ育った主人公は、海を身近に感じ愛していた。その一方で両親を奪った海に執着している。迎え火は遭難した両親への助け火で、彼はその絵を描き上げることがら唯一の目標だった。入れ墨にしても、母の肌に描くことが、目的だったような気がする。
刺青には官能性・エロスが必要だ。だがこの作品にはそれがない。なぜ、主人公を体で温める際、全裸で陰毛を見せたって、何らおかしくない。監督の力量不足と考えた。でも、良い作品だ。私はてっきり、今東京都美術館で回顧展が開かれている田中一村がモデルと思っていたら、間違っていた。応仁の壺事件から倉本聰はヒントを得て、書いた作品だそうだ。加藤唐九郎がモデルか。
美とは?芸術とはなんなのか?
「美とは何か」「芸術とは何か」
この作品なりにQ&Aを出している。
映像美やその場の魅せ方、BGMにはかなりのこだわりを感じた。
少し盛りすぎた設定や、本筋に持っていくための流れの強引さは多少見受けられたものの、サスペンスや推理物が本題ではないのでひとまず目を瞑る。
一人の男の美への探究心が周囲を巻き込み、ときに死へも至らしめる様は毒花のようである。
終盤の本木氏の鬼気迫る演技は、これこれ!これが見たかった!内面と葛藤の表現が素晴らしい。
また3人の女性が出てくるが、描き尽くしたキャンパス、描き損ねたキャンパス、真新しいキャンパス、を表現しているのかなと感じた。
興奮冷めぬまま、普段レビューを書かない人間が書いたので色々とご容赦ください。
私にはめちゃくちゃこの作品は刺さった!
昭和的抑圧感が持ち味
夫と別れたくても別れてもらえない杏奈、札束を積まれ主人公との長年の関係を解消され自殺する牡丹、タトゥーを掘ってもらえなかったアザミ。
自分勝手な男に女が都合よく振り回されるところに昭和へのタイムスリップをリアルに感じ、重い気持ちで鑑賞した。
上映後の余韻に浸った後、令和の現実への開放感が心地良かった。
本木雅弘の狂気に満ちた演技が胸を打った。
「貧乏」という設定なのに大量の画材を買えた、筆遣い荒すぎて画材のロスが多すぎ(しまいには絵の具の入ったバケツぶちまける)る等という矛盾が所々あるが、そこは物語として受け止めた。
BGMは終始寄り添う感じで心地良い。
中盤のバラライカの音に心洗われた。今の時代にバラライカいいんだろうかという疑問は残るが、美しいものはただ美しかった。
俳優陣の迫真の演技と映像の素晴らしさで、昭和的な抑圧感を覚えながらのあっという間の2時間だった。
奥を想像で膨らませて観る
1枚の絵をめぐりもちあがる謎をもとに、芸術美への考え方を説くストーリー。
描写が控えめなため、津山の幼少期の記憶、スイケンの忠誠心の理由、牡丹との関係、安奈との過去についてもっと具体的に映像で知りたくなってしまったが、あえてなのだろう。
露出しない分、それぞれのおもいが垣間見れるシーンはとてもいい。
美は、芸術は…背景への想像力で味わい尽くすもの、人生の醍醐味も然りということだろうか??
本木さんの狂気的な目つきと穏やかな表情の使い分け、中井さんの語りの渋さは印象的で、清水さんの艶やかさ、哀しさ滲む立ち居振る舞いの魅力は釘付け級だった。
世に出ることのなかったすべての芸術家への鎮魂歌
倉本聰作。
モッくん、きょんきょん、中井貴一、仲村トオル、そして石坂浩二。みんな十代の頃からアイドル、スターだった人たちがメイン・キャスト。
おじさん世代にはよくても、いまや集客力のない、ある意味で攻めている大人の映画。
初日にもかかわらず貸し切り。
今作も予告の印象とは違って、始まりはミステリー。
贋作の謎。謎の作者。謎の男。謎の過去。
あ、みんな説明しちゃうんだ。
役所さんや菅田将暉みたいに出ずっぱりじゃない俳優さんがこういう役で出てくると重みがありますね。
モッくんもっと映画に出ればいいのに。
(剛くんは二十数年ぶりだったけどまるまるしてたな)
いくら若つくりをして若く見えても、石坂浩二がモッくん、仲村トオルと大学時代の友人というのは無理がある。
(でも若く見えましたね)
バーで途中に入ってくる女の子たちと最後に駆けつける漁師さんたちは、なんか出してあげなければいけない人たちだったんだろうか。
最後の絵が素晴らしかったです。世に出てほしい。
モッくんとキョンキョンの円熟の演技は感慨深いのだが・・・
贋作事件と美術館長の入水自殺、そして唐突に描かれる全身入墨の女の、これまた入水自殺。そして、ようやくと画面に現れる本木雅弘と、序盤のミステリアスな展開には、それなりに引き込まれる。
ただ、2つの事件を結ぶミステリーなのかと思っていると、贋作画家と入墨の彫師が同一人物だったというだけで、「謎解き」としては肩透かしを食う。
石坂浩二演じる大物画家は、自分の出世のために、本木雅弘演じる天才画家を陥れたらしいのだが、師匠の絵に上塗りする形で自分の絵を書いたり、師匠の娘に入墨を彫ろうとしたりと、本木雅弘の素行の悪さばかりが明らかになって、石坂浩二が「悪い奴」に思えないところも気になってしまう。
仮に、日本の画壇から追放されたのだとしても、ヨーロッパで修行(模写)を続けていたのだから、そこで自分の才能を発揮させることは可能だっただろうし、どうして彼が贋作画家に転落して行ったのかもよく分からない。
そもそも、油絵の画家と入墨の彫師が同一人物という設定にも違和感があり、全身入墨の女や入墨を入れたがっている若い女など、「入墨」に関するエピソードは、そっくりそのまま無くても良かったのではないかと思えてならない。
ラブストーリーとしても、小泉今日子演じる大物画家の妻は、失踪した本木雅弘を心の奥底で思い続けていたらしいのだが、その割には、あっさりと再会を果たしてしまうし、しかも、それで恋愛が再燃する訳でもなく、淡々と言葉を交わすだけなのは、物足りないとしか言いようがない。
結局、言いたいことは、ラストの、本木雅弘の「遺言」と思われるモノローグで全部説明されるのだが、「権威に左右されない本物の美の追求」というテーマが胸に響かないのは、やはり、登場人物たちの人生の歩みや重みが、今一つ実感できないからだろう。
芸術と情念のはざまの愛
本木雅弘は孤高の天才贋作家と言う難役を、
嘘臭くなく、ひたむきに演じていて、改めて
素晴らしいと思いました。
中井貴一さんの高山竜次(本木)を生涯支える
フィクサーのスイケン。
板前だったり、BARのマスターだったり、執事だったり、
2人は本当に格好良くて、渋くて品があり、
オマケにちょっとだけ胡散臭い。
2人を見るだけでも料金分の価値はありました。
竜次が潜伏する小樽の飲み屋の女・牡丹(清水美沙)の
全身タトゥーが強烈でした。
竜次が彫ったと言うタトゥー。
竜次の初恋の女性を小泉今日子が演じています。
年輪を美しく重ねて、しっとりした大人の雰囲気と佇まい。
キョンキョンも素敵に年を重ねましたね。
(声は変わらずにあどけない)
【否定的な設定】
天才画家で彫り師?
そんなことってあり得ますかね?
確かに映像的にはアザミ(菅野惠)のヌードーンは、
高齢者の多い俳優陣の中ではフレッシュで良かったのですが、
ややお色気要員的でしたね。
【何故、津村竜次は、贋作に手を染めたか?】
インターポールから国際手配されるような、海外を股にかけた犯罪に、
手を染めた理由?
それも《ゴッホやゴーギャンの贋作⁉️》
相当な贋作シンジケートとの関わりとか描かないと、
荒唐無稽で、リアリティが全くありません。
【恋愛映画の側面】
洋画家の重鎮・田村画伯(石坂浩二)の妻の杏奈(小泉今日子)との
過去の恋愛沙汰・・・
これも描かなさ過ぎで、何のこっちゃ‼️です。
田村が杏奈を描いた肖像画を塗りつぶして、
自分の絵(海の沈黙)を書いてしまう。
津村は人間的に常識がなさ過ぎる。
社会性ゼロ。
これでは幾ら天才でも誰も味方にならないです
【倉本聰さんが、結局この映画で伝えたかったこととは?
何だったのでしょう!】
構想60年。
今までに書かれた素晴らしい名作の数々
それでも辿り着けなかった頂き、
もっともっと突き詰めたかった創作意欲・・・でしょうか?
津村竜次と言う破天荒な男の
生き様は、くっきりと見えました。
色々と不満はありますが、
実際に津村の絵を全作品書かれた高田啓介さんの
荒削りな海の絵画。
これは胸を打つものがありました。
(有名でなくても、心を打つ絵画)
【本物とは何か?】
津村の生き様と重ねて、
しっかりと繋がりました。
倉本聰の色
ラスト「シコふんじゃった…」って逝って欲しかった…(嘘)
誰が見ても倉本聰だよねー。そこにモッくんをはじめ石坂浩二 仲間トオル 小泉今日子 中井貴一等が監督の下その色に合わせて演技していると。
もっとモッくんの狂気が前面に出てきた方が作品として特色があって見所が出来たんじゃ?って。
山場の盛り上がりに欠ける?
良くも悪くも予想を裏切らない作品。
倉本聰が好きなら高評価かも。
出せた紅色。
ある事を機に人前から姿を消した画家・津山竜次の話。
世界的画家・田村修三の絵が飾られる東京美術館でのオープンセレモニー、文部科学大臣も顔を出すなか、過去に描いた自分の1枚の絵に違和感を感じ「これは贋作」だと事件は起こる。
贋作作品の出所は?から始まり辿れば某美術館、美術館館長の自殺、BARで飲む全身刺青女・牡丹の死に謎めいては作品に引き込まれてくけれど。
その死の事件解決の雰囲気よりも、贋作は描いたのは誰と見せストーリーは進むけど、津山竜次を忘れられない女、田村修三の妻でもあり元カノ安奈と、津山の虜になってる牡丹と、BARで働くアザミの裸体キャンパスの基準は?何て思いながらも。
美、芸術という体での少しエロさも絡めながらも、過去の事故で見た炎の色に取り憑かれてる様にも見える津田竜次の描く姿はアートで。冒頭入りの世界観、雰囲気に少し苦手作品?何て思ったものの観始めれば世界観、雰囲気引き込まれ面白かった。
本木雅弘さん久しぶりに見たけどシブいね。
もうちょっと過去の話が見たかった
なんだか私には全然しっくり来なかったな。
モッくんと小泉今日子の恋愛物語にしては、過去の恋愛がまったく描かれていないし…
モッくんが才能がありすぎて絵画界から追放された物語だとしても、その過去の事件はまったく映像として出て来ない。
「ただ感動するものが良い作品なんだ」という事は解ったけど。
入れ墨のくだりをバッサリカットして、その分過去の事件をちゃんと映像化して欲しかったよ。
倉本聰が問う「美とは何か」
キョンキョンとモッくんの熟年の愛が一つのテーマなのかと思っていたら、それはエピソードで、映画の主題は「美とはなにか」でした。
本物と贋作の違いは何なのか、魅力があるなら無名でも作品は評価されるべきなのでは?
現代において、高値の付く名作は本当にその値段の価値があるのか?
テーマは昔から問われていたことで、それはたぶん永遠に問われ続けるのだと思う。
本木君の瘦身の気迫を感じる演技に引き込まれました。
日本海の荒波が、映像でも絵画でも心に打ちよせるようでした。
セリフの少ない中、人物の関係性が伝わってきて、最後はウルウルしました。
キョンキョンの最後のセリフが「なんでその言葉なのだろう?」と一瞬戸惑いましたが、一寸深読みして、納得してみたり。
倉本聰氏が意味のない言葉を書くとは思えないから。
ちょっと時代がかった感もあるけど、重厚感のある映画でした。
ドラマや前作映画とは一味違う倉本脚本だったかな~
「美は美であって、それ以上でも、それ以下でもない」
大人のための静かな情熱の深く重厚な映画。
という印象。
鑑賞後の余韻で傑作と気づきました。(←翌日追記)
以下、個人的な推し活ぶりや脱線も含む思うままの乱文ですゆえ、あらかじめご了承ください。
(ちゃんとしたレビューをご覧になりたい方は、他の正統派レビュアー様をご参考くださいませ)
まず内容はともかく、なにはともあれ、わたくしめ、モッくんこと本木雅弘さんの長年(小学生の頃から)不動のファン♡ 令和的に言えば “推し”。the昭和アラフィフの私にとって、選択肢は「観るでしょ!!」の一択でした。
暖かく快晴の本日、幸い滞りなく晴れて初日鑑賞が叶いました。
金曜の昼下がり、観客席を見渡すと・・
私のような同世代モッくんファンであろう女性が多いと思いきや、ご高齢のお兄様お姉様率高めで驚き。そうか、原作者の倉本聰さん推しでいらっしゃるのね!と自分を納得させました。
メインキャストは個人的にストライク!
モッくんはもちろん、キョンキョンに萌え、ビーバップ仲間徹=仲村トオルさん、湘爆のヒロインよし子=清水美砂さん・・昭和ツッパリさりげなく奇跡のコラボ状態に内心興奮!(私だけ?笑)、そして不揃いの林檎たちな中井貴一さん・・世代的にツボすぎる絶妙な人選に萌えました感謝。
脇を固める役者さん達も名演、素敵でした。
モッくん推しの方へ(モヤモヤしないために)心の準備情報と致しまして先にネタバレ申しますと・・
モッくん、なっかなか登場しませーん!!!
昨年、2023年9月公開「BAD LANDS」W主役なはずの山田涼介くん登場の遅さっぷりを思い出し「でたよこのパターン」と内心失笑。
粛々とした重厚感のある展開に引き込まれつつ、モッくん(竜次w)の存在を匂わせつつ、そろそろ出る?もう出る?を内心繰り返し、徐々に集中半減、たまらず時計をチラチラ見てしまいました。
14:20開始(予告15分弱あり)からほぼ丸1時間後の15:20頃、謎の天才画家津山竜次こと、本木雅弘様、ようやくご登場!! (降臨)
キターーーーーー♡♡♡(> ਊ <)♡(♡∀♡)
かなりのお預けプレイ、成功?笑
(若松節朗監督っ!もったいぶり過ぎですってば!!)
上映時間は112分。主役登場は後半からという・・まさかのサプラーイズ?な事実を受け入れ、気長に待つスタイルの作品です。
モッくん=津山竜次・・○山 竜次?・・聞いたことある名・・
あぁっ!ロバートの秋山竜次さんが浮かんでしまい、じゃない方芸人、もとい、男前芸術人の竜次やん!!と内心また失笑。
(色々嬉しくまた脱線、集中しなきゃと反省)
闇の天才画伯竜次を“津山先生”と呼び、長年リスペクト&支援してきたフィクサーである燻し銀なスイケン役の中井貴一さんと、キョンキョン率が高く、孤高の主役を引き立てるに相応しい豪華贅沢なツートップ助演起用に感動。
(中井貴一さんは本作品の軸となる重要な配役、さすがの好演。ギバちゃん=踊るの室井さん級の存在感。最近ではTVドラマ・トラベルナースでの配役も絶妙、唯一無二な名優さんですね!)
ちなみにスイケン氏の愛車ナンバーは品川 7777、ここも個人的にツボでした。
(白のメルセデスでしたがあのエンブレムは伏せておられたのも好印象でした)・・また脱線。
大御所画伯・田村氏の妻・安奈役のキョンキョンは、草彅剛くん主演(2024年5月公開)「碁盤斬り」ぶりのご登場。今年は貫禄ご婦人役が続いたものの、やっぱりあの可愛い声は健在♡
(火を灯すと目から涙を流す仕組みの芸術的お手製キャンドルをお土産として入れた紙袋を手渡しするシーンはグッときました。意図的に触れた指先、見つめ合うも去りゆく切ない二人に感情移入。欲を言えばもう少し二人が心交わし合うシーンを見たかったなぁ。)
そして贋作事件を追う美術鑑定の権威・清家役の仲村トオルさんは、半年前(2024年5月)公開の「あぶデカ」町田透ぶり。つい最近な印象。けどやはりベースは39年前のビーバップ仲間徹!笑
にしても謎めいた牡丹役の清水美砂さん。
美しかったー!でもって死ぬの早すぎ!! 残念。
遺体で判明、実は全身タトゥー女。実は彫師でもある竜次に堕ちた彼女のエロス、色気、素敵でした。もっと見たかったなぁ。
(バーテンダーあざみ役の若き女優・菅野恵さん・・誰?って感じでしたが好演。けど個人的にはもう少し清水美砂さんの出番を増やしてほしかったw)
石坂浩二さん扮する安奈の夫・田村は日本を代表する大御所画伯なのに絵を描くシーンはゼロ。大学教授感(偉そうw)が強く、画家には見えず。けどあえてそうしたのか!と、終盤に納得。伏線回収。
ストーリーは立て続けて2人も亡くなりサスペンスと思いきやサスペンスではなかったり、脇を固める人物背景描写に物足りなさを感じたり(もっと知れたら重く深そうなのにと感じさせられたり)、若干ツッコミどころや要望事項はありましたが、尺もありますしね。スピンオフ特典的な補足ドラマがほしいと感じさせられたのは・・実は製作側の狙い通り? 特に人物背景は公式メモリアルブック本やプログラムを読むとより深まるのではないかと思いました。うまいな!
(不覚にもプログラムを買い忘れましたがw)
とにかくモッくん最高でした。
病魔に蝕まれやつれても苦しそうでも水没しても死にそうでも、どんな場面でも、どんな角度からも、ブレず尊き男前モッくん。素晴らしい熱演。イケオジすぎ。もぉ無敵ですわ。眼福。感謝。
大スクリーンで愛しきモッくんを拝め、推しとして誇らしく再認識できた時点で上映終了前に既に満足な自分が居ました。
この場を借りて暑苦しめな推し活報告となりましたが笑、もちろん内容も刺さりました。
自身の人生においての“愛とは”、“美とは”、そして大切なものは何か、本物とは、価値観、価値とは、・・改めて向き合い、気づきの機会を与えて頂けた価値ある作品であったことは確かです。
ただ観るも良し、哲学的に観るも良し。
決して「こうあるべき」を押し付けず、観る側に自由な選択肢を与えつつ、鑑賞後の心に余韻、お土産をご用意くださいました。
気づかなくても良し、気づけば深く響き続いていく。
これぞ倉本聰さんなのですね。敬服です。
(日本の侘び寂び感、海外でも称賛される予感大)
「美は美であって、それ以上でも、それ以下でもない。」
「愛は愛であって、それ以上でも、それ以下でもない。」
モッくんの推し活として臨んでみたら、倉本聰さんのファンにもなってしまったという嬉しい結果オーライな副産物。
深く切なく、様々な愛と美、素敵な作品でした。
また観ます。ありがとうございました!
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