海の沈黙のレビュー・感想・評価
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しがない三流画家のパシリが、なぜ偉そうにしているんだ?
しがない三流画家が死んだだけの話しのどこが面白いのか全く理解できなかった。
イケメンで女性にモテただけじゃないか。
しがない三流画家のパシリであるマトリックスコスプレ野郎に、なぜ一流画家が軽蔑されなければいけないのか。
画家は画力が全てではないと反論してくれよ。
セリフ、演技、カメラワークが格好をつけ過ぎで臭い。
臭すぎてひく。
見つかっちゃいましたね
欲
竜次の佇まいこそ絵画 ..... しかし若干の矛盾も
本作はプロットもメッセージもシンプル。落札額や専門家の批評に、美の基準を委ねるのは虚しい。不遇だが美を追求し続ける津山竜次の生き様を描き、芸術のあり様を問いかける映画。その手の疑問自体は、20代の頃あきる程推敲したので、新鮮味はない。ただ、本木雅弘が体現した津山竜次の佇まい自体がとてもartisitcで、遺した絵画以上に印象的だった。金銭的には不遇でも、女性(セフレ?)には困らなそうな描写こそ典型的過ぎて鼻に付くが、自身が課した高すぎるハードルに妥協せず苦悶い続ける姿は美しい。
🌊🔥
しかし、番頭のスイケン(中井貴一)が、高名な画家・田村修三(石坂浩二)に告げる侮蔑は、竜次の潔さとは矛盾する。スイケンは、竜次を画壇から葬った田村への憎しみを露わにし、竜次の模写(贋作)の方がオリジナルより優れていると高圧的に言い放つ。それは田村自身が認めているから、誰の目にも明らかなのかもしれないが、他人の評価は気にしないと言い遺した竜次の達観に反しないか? 落札額や専門家の批評ではなく、自身が感じる「美」を大切にしようって事じゃないのか 「美は絶対」という台詞に奢りはないか? スイケンの前で「この絵が好き」とか言ったら、お前さん何も分かってないと、彼の審美眼を押し付けられそうで怖い。
また、津山竜次の絵画が本当に誰の目から見ても圧倒的に美しいのなら、何故いつまでも不遇だったのか? 他人の絵画を塗りつぶしたり、いいとこのお嬢に入れ墨しようとして日本の画壇を追われたとて、スペイン等で認められる機会はなかったのか? 結局は贋作でなければ稼げなかったのなら、テクニックをあってもオリジナリティに欠けていたのか? 竜次が真の天才なのなら、Banksyのような覆面画家として名声を得るチャンスをもあった筈な気がしてならない。
道を踏み外した天才的画家
芸術とは魅せられるもの
人は心動かされる創作物を芸術と呼び、高く評価する方法として値段をつける。人の評価だけがその価値とされるのはなかなか難しい。この映画はその部分の表と裏を描いている。恋愛感情ではなく、芸術への情熱が生きる源となっている、心の奥底にあるものを理解してくれた人、それが自分にとっての大切な人だった、竜次と安奈はそんな熱でつながっていたようだった。説明的なセリフは無いが、竜次を取り巻く人々は、皆彼に魅せられていて、本木雅弘の目、動き、存在がまさに竜次だった。そして女優、小泉今日子の演技に驚いた。こんな落ち着いた佇まいの女性を演じることが出来るとは…役者としてとても成熟したのだと感心。もうキョンキョンって呼べない感じ。
贋作と入墨の彫師の設定が若干、無理やりっぽくてなんで?だけど、久しぶりに見た清水美砂がとても美しかったので、まあいいか。
観賞後心穏やかな余韻にひたりながら帰りました。
率直に「難しいな」です
狂気じみて理解が難しい
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画家・石坂の絵画を集めた展覧会が開かれる。
主催者は各美術館や個人の所蔵物を借り集めて来たが、
石坂本人がそのうち1作品を、これは贋作だと言い出す。
主催者側の意向を無視してそれを世間に公表した石坂。
その作品を所蔵してた美術館の館長は責任を取って自殺。
やがて石坂の過去を知る者からの怪電話が来て・・・。
とサスペンス風な香りがしたが、そうでもなかった。
若い頃、石坂と本木は同じ師についてた。
本木は天才過ぎるが故に、奇抜な行動が多過ぎた。
例えば師匠の絵を塗りつぶした上に自分の絵を描いた。
その絵「海の沈黙」は各賞を受賞するも、闇に葬られた。
また師匠の娘と交際し、刺青という芸術を彫ろうとした。
才能を妬んだ石坂らの暗躍もあり、本木は破門となった。
本木は「海の沈黙」を塗りつぶした上に上記の贋作を描いた。
才能の差は明らかで、贋作の方が優れた作品だった。
石坂の嫁で本木の元カノの今日子が本木のもとを訪れる。
本木は病気で余命宣告されてて、ビミョーな雰囲気に。
で最後は狂ったように最後の作品を仕上げ、急に死亡。
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中盤くらいまではサスペンス風で面白かった。
途中からは才能ある画家の贋作を巡っての是非というか、
社会派ドラマみたいな展開になっていった。
そこまでは良かったが、最後の方はよう分からんかったな。
天才で独自路線過ぎるが故に理解も共感もできんというか、
本木が結局どうしたいんかがよう分からんかった。
どんどん狂気じみて来る本木の演技は見所やけどな。
ただ自分とは全く関係ない世界の出来事過ぎて、
心情もよう分からんし、分かりたいとも思わんかったな。
あと中井貴一の役名って何で「スイケン」なの??
「清家」かとも思ったが、後で調べると「スイケン」。
酔拳を思い出してもて、気になってしゃーなかったな。
じじいの映画
倉本聰がじじいだから、やり残したこととかそういうのがテーマになるんだろうけど、どう考えても青春時代に「海の沈黙」を描いた時のエピソードの方が面白い
というか、それがないとアンナとリュウと石坂浩二の関係性がわかるようでわからん
中井貴一もよくわからん
この尺で過去と未来を描くには登場人物が多すぎるのかな
アザミのくだりいらないかなぁ、あそこだけなんか陳腐だった
だからこそおそらく、アバンで設定をまず説明しちゃう。その潔さよ
アンナとリュウの再会シーンは圧巻
変なとこでアートっぽくするたび興醒めした
あと、天才を描くというのがいかに難しいか〜
神話のままでいて欲しかった。
半世紀以上生きてきた人向けの映画でしょうか
巨匠・倉本聰先生のこれが最後の作品かもしれないと勝手に考え、かなり意気込んで観に行きました。事前にある程度の情報は仕入れ、本木雅弘がどんな感じでこの映画に入ったのか、数少ない芸能界での友人である小泉今日子との共演、中井貴一や仲村トオル、清水美砂といったベテラン勢が脇をどう固めるのか、本木雅弘と同世代という設定を石坂浩二がどうさばくのか、観る前から身構えるような感じでした。
限られた時間で描き切るにはかなり無理があるんだろうなと思いながら、津山という天才画家の葛藤や渇望をもっと深く掘り下げた描写もして欲しいし、津山の元恋人で、現在の田村の妻である安奈の心の揺れ動くさまを丁寧に表現してほしかった。
刺青というある種特異的な世界観を醸し出しながら、津山が何を描きたいのかというテーマに結び付けていく流れで、天才でありながら世に認められないジレンマを贋作という手段で更に美的向上を図るという、もしかしたら本当にあり得るかもしれないと思わせる世界観を描いています。
安奈が津山に久しぶりに会ったとき、本木雅弘という役者が一瞬だけ二十歳の頃の顔をした気がします。その瞬間小泉今日子もまた若かりし頃のまなざしをした気がして、あの一瞬を観たいだけでもう一度映画館に足を運ぼうと思っています。
本木さんと小泉さんが盛り上がってほしかった
こんな感じのストーリーとは思わず…
結局、最後までストーリーに入り込めませんでした…
本木さんと、小泉今日子が再会したあたりから、睡魔に襲われ、就寝…。本木さんが血を吐くシーンで目が覚めました…
本木さんと小泉さんが、再会して、感情が高ぶったり、燃え上がったりするのかなぁと期待してたのですが、違いました。
本木さんは若い女の子に惹かれたり、いろいろと理解できない男性でした。
男性の幼さ、妬み、嫉妬、両親とのしがらみなどなど、いろんなこと盛り込んでるかんじ?
私にはちょっと無理でした。
病院のシーンも、異常をを知らせるアラームがなってるのに、モニターは異常無しだし、 そういうところも、冷めてしまいました
スルメのような味わい深い映画
昔を思わせる世界観に圧倒された2時間だった
冒頭から映画の世界にぐんぐん引き込まれた。
こういう時代あったなと思いながら鑑賞した。
昔風なのにとっても現代的なダウンコートやスマホ、AIという現代を思わせる単語がたまに出て来たりして鑑賞しながら時代を行ったり来たりしている気分になった。
モッくんの渾身の演技が脚本に花を添えた。キョンキョンも陰のある役をしっとりと演じていた。
観終わった後は不思議な世界観だなと思うだけだったのだが、余韻が冷めてしばらくしてから少しずつ繋がりのようなものや脚本家が言いたい事が見えて来たような気がする。
もう一度観たらもっと分かるのだろう。
津山は孤独な芸術家かと思いきや番頭がいたり、漁師やバーのメンツが病院や廃屋に駆けつけるシーンも。
ロシアンバーでバラライカ弾いていた外国人まで駆けつけていて、津山と一体どんな関わりがあるんだろうと想像。
主人公とスイケンや漁師、バーの仲間との繋がりが気になる。
邦画らしい邦画
海の沈黙
演技がどの方も素晴らしく、特に本木雅弘さん中井貴一さん清水美砂さんが素敵でした。幼い頃の記憶を思い海から炎を見つめるシーンは圧巻、感動し泣いてしまいました。倉本さんの作品の登場人物は演技を超えた「リアリティ」を持つから、本当に不思議です。描く人間の魂とは何か、それを追求する心こそが清らかな美、その中にも倉本さん作者本人の魂の美しさを感じました。
美は美であり何者でも無い。
表現する事の自由さや素晴らしさを忘れ、評価や価値ばかりを追ってしまう人間の悲しさ、本当とは本来の芸術の価値とは何か、作者が問いたい事はそこではなかったのかとも思いました。私の故郷の日本海が美しく映えまた、ラストに差し掛かるナレーションでのセリフが、一篇の詩に聞こえて言葉すら美しいです。
あざみを演じた菅野恵さんに現代的な魅力を感じました。
本木雅弘さんが最後キャンバスに向かうシーンはコンテンポラリーダンスの様に優雅です。
倉本聰先生、最後の映画等と仰らずに、また期待しています。
期待度○鑑賞後の満足度△ 令和の世に突然現れた昭和の亡霊みたいな映画。若い子はオジサンオバサンばかり出てくる映画だなと思いながら観てんだろうなと思いながら観てましたオジサンは。
①「今ごろ倉本聰でもないだろう」と最初は全く食指は動かず。
『やすらぎの刻』は配信で全話観ましたよ。でもそれは倉本聰作だからというより、自分の年齢からして、若い子達がひとつ屋根の下でワイワイしているドラマより老人ホームの話の方が最早身近に感じるのと、かつての銀幕のスター達ばかりが入居している老人ホームという設定が面白いと思ったから。
結局は庶民の感覚とは離れたユートピアの話で、かつて実生活で結婚していた浅丘ルリ子と恋人だった加賀まりこの間で右往左往する石坂浩二の姿が面白いだけのドラマでしたわ。
それなのに本作を観る気になったのはひとえに清水美沙が出ていると知ったから。
若い頃からこの子(といっても9歳差ですが)日本映画界の中でもっと大きな存在になるだろうなと期待していたのに、残念ながらそうはなりませんでしたね(アンジェラ・バセットと同じく)。あまり欲がなかったのかしら。
でも本作でも唯一異彩を放っていたし。歳よりも若く見えていたし裸体シーンもおそらくダブルではないと思うんだけど。
でも女性像自体は古くさい。『クライング・フリーマン』か?
②最後にあんな分かりきった(まあ陳腐な)台詞を聴かされる為に2時間付き合ったと思ったらやや脱力。
あそこは台詞ではなく“画”で観せるべきだろう。
それに鬼才で孤高の画家であれば、あの台詞は彼に言わすべきてはなかったと思う。既に同じ趣旨のことを先に中井貴一が言ってるわけだし、まだ通俗的な世界と関わりのある第三者に言わせるべきであった。
彼はもう既にああいう事を言うレベルは越えている筈だから、逆にああいう事を心の声とは云え言わせると彼をそのレペルまで落とすことになってしまう。
④大学の同級生という無理繰りな設定の為、不自然さ丸出しに若作りした石坂浩二、老けメイクの本木雅弘、年齢不詳の中村トオル、の三人に、フィクサーぶりがあまり板についていない中井貴一、キョンキョンの二重アゴに気を取られて話に身が入らなかった(入るような話でもなかったけど)。
⑤俯瞰と室内シーンばかりでもっと“画”としての映画にして欲しかったけれども(同じ画家が出てくる映画として『燃える女の肖像』みたいに)、大「脚本家」倉本聰の脚本だから忖度して台詞中心にしたのかしら。
邦画はワチャワチャして嫌いだったけど、これは過不足なく美しく落ち着いた大人の映画
美しいものは記憶として心に刻む
■サマリー
世界的な画家・田村の展覧会で作品のひとつが贋作だと判明する事件が発生。
事件の報道が加熱する中、北海道・小樽で女性の死体が発見される。
このふたつの事件をつなぐ存在として浮かび上がったのが、天才画家と称されながら、
ある事件をきっかけに人びとの前から姿を消した、津山竜次。
かつての竜次の恋人で、現在は田村の妻である安奈は小樽へ向かい、
二度と会うことはないと思っていた竜次と再会を果たすが…
■レビュー
まあ、豪華キャスト。それにつられての鑑賞。
どんなストーリーなのかな、と思ったが、最初はミステリー。
贋作、その作者は?と・・・
主役である竜次、絵を描いているシーンはあれど、顔や姿が見えるのは
半分ぐらい過ぎてから?1時間ほど経過してから登場。
役とはいえ、あまりの痩身にびっくり。でもかっこいいわ~。
そして、その痩身ぶりが、冒頭の安奈に対し占い師が語るシーンとリンク。
なるほど。。。
それにしても画家が女性の身体全身に刺青を彫ったり、ありえんわー笑
さらにはインターポールにマークされちゃっているし。
その竜次を先生とよび、リスペクトする謎のスイケンさん、
意味不明な高飛車態度で、田村氏に圧!!笑
豪華キャストだけに演技はすごいんだけど、
結局のところ、わかったような、わからんような・・・
主人公の竜次はモッくん、いつまでカッコいいんだ、この人
画家として狂気じみた、創作活動の姿、すごいわ
安奈はキョンキョン、今年は碁盤斬りや室井さんで見ていたけど、
やっぱりキョンキョンだな、かわいい
影のMVPはやはりスイケン、中井貴一さん、重厚すぎ
ほかにも田村役の石坂浩二さん、美術鑑定の仲村トオルさん、
刺青カタログとなった清水美沙さんなど、すごかった。
萩原聖人さん、久しぶりで、一瞬誰?となった汗
それにしても、津山竜次という名前、どうしてもロバーツの・・・
元木さんの役になりきる凄さ!
圧倒されたのは元木さんの役になりきる凄さです。彼はいつも自分を空っぽにしていて、役の全てを自分の中に入れているのだろうと思いました。そして中井貴一さんも流石です。リュージが美を求めて生きてきた壮絶な人生、「番頭」さんがいてくれたことで観客の多くが随分救われた気持ちになったと思います。
キョンキョンは難しい役だったと思います。父親が重鎮だった美術界で、誰かの栄華のために利用されている存在である自分を受け入れて生きてきたのでしょう。冒頭のシーンで「誰か男性が」と言われて「そんなふしだらな女ではない」というシーンは、自分を解放できていない人を象徴するためかも知れませんが違和感を感じました。最後に、やはりこの人の傍では生きられなかったと思いなおすシーンの表情も。意図的に抑えていたのでしょうが、リュージへの思いも仮面夫婦である夫への思いも、その複雑な思いがイマイチ伝わってこなかった気がします。
倉本先生の美への思いは伝わりました。贋作であってもその絵に魂を揺さぶられると言って自死した人の思いが強く残りました。でも、美のために(?)人が死ぬのは何故?と思ってしまいました。
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