「一年分の涙を流した気がする(長文感想)」花まんま アッキーさんの映画レビュー(感想・評価)
一年分の涙を流した気がする(長文感想)
タイトルにも記しているようにもう中盤から最後まで涙がこれまでかという程溢れ出した
よく「THE 御涙頂戴もの」と言われる作品がこれまで溢れる程世に出てきたがまぁ、そんなものに釣られることは少なく、言ってしまえばこの作品も御涙頂戴ものにあたるだろう。まぁ見てみたいなと思ったきっかけは鈴木亮平が演じる俊樹の関西弁と予告で見る限り何か愛しく感じることだった。そして有村架純との兄弟役を演じることが些細なきっかけだった。
大方の予想通りに俊樹というキャラクターはコテコテな関西人であり、何かとツッコミを入れないと死んでしまうのか?と言わんばかりの性格であり、そしてフミ子の結婚報告も最初は頑なに認めず次第に結婚相手の太朗と共に結婚をめでたく認めていく。そんな頑固であり、本当に熱い「昭和の人」を見ているかのような感覚だった。
そして何よりもどの登場人物もが本当に優しく作品を暖かくしていく魅力があり、主軸の兄弟たちを支えていくキャラクターたちだった。結婚相手の太朗は俊樹が常にツッコミを入れてしまうコミカルな役どころを演じ、鈴鹿央士はこれまで何かと爽やかなイメージがあった為に見る前に結婚相手と知ると「いつも通りかな」と思っていたが、事あるどころにこっちもツッコミを入れたくなる程笑いをかっさらうようなキャラクター。ファーストサマーウイカ演じる駒子も大阪という舞台にこれまでかという程の大阪人であるものの常に俊樹との掛け合いで笑いを呼びつつ、大きく支えていくキャラクターだった。(こんなにもウイカの演技がハマるとは思わずこの作中で1番魅力のあったキャラクターかもしれない)
そして酒向芳演じる繁田仁、酒向さんは最近のドラマや映画においてひっきりなしに見るようになる程怖いヤクザのような役柄を演じる事もあれば優しいほおらかな役柄を演じ分ける好きな俳優さんだが、ここまでキャラクターに感情移入が止まらなくなったのは初めてかもしれない。シーンに映っている瞬間にも同じように涙が溢れてしまい、回想や声だけのシーンも含めて涙が溢れていき、フミ子に大きく関わっていく役どころを担っていったなど改めて酒向芳という俳優のとてつもなさを感じた。
このように改めて作品のポスターに載っている「涙が幾度も溢れ出す」というサブタイトルであり、明らかな御涙頂戴ものであっても「いつ以来だろう」と振り返るほど涙がこれまでかというほど流れていき、かつ所々に声が出るほどの笑いを巻き起こし最高な映画だったと振り返る。
もしかしたら他の人が見たら「ただの家族の映画じゃん」と思うかもしれないし、一回限りで十分な映画でもある。しかしながらその一回限りにおいてシリーズものでもなく、序盤からストーリーの面白さに吸い込まれていき笑いそして中盤から終盤にかけて涙が止まらない程
完璧な「家族愛」を映画だと思う。
最後にこないだまで上映していた「ファーストキス」では松たか子と松村北斗の掛け合いから坂本裕二にしか描けない作品の面白さなど2回見るほどに素晴らしく上映前後でも今年TOPの映画だと確信した作品をもっても個人的にはこの「花まんま」という作品を超えることはなく、私がこの後見ていく映画を含めても年間映画1位とこの時点で決めてもおかしくない映画だったと最後に振り返る
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。